

更年期は、女性なら誰にでも訪れるライフステージの一つです。40代後半〜50代前半にかけて卵巣機能が低下し、女性ホルモン(特にエストロゲン)が大きく揺らぎながら減っていきます。この過程で起きる心身のさまざまな不調のうち、生活に支障が出るレベルになったものを「更年期障害」と呼びます。
本記事では、更年期障害の仕組み、症状、診断、治療、セルフケア、受診の目安まで、薬剤師目線も交えて丁寧に解説します。読者の「不安を整理して、必要な支援にたどり着ける」ことを目標にしています。
- 更年期とは?更年期障害とは?
- なぜ起こる?更年期障害のメカニズム
- どんな症状が出る?(からだ・こころ・性器尿路)
- 受診の目安と診断の流れ
- 治療の全体像:大きく3本柱
- 薬剤師としてのサポートポイント
- よくある相談・具体例
- まとめ
- よくある質問(FAQ)
- 参考文献
- 薬剤師の転職、いきなりじゃなくてOK!まずは無料登録だけで「非公開求人」をチェックしよう
- ファーマキャリアの特徴と登録メリットは?
- ヤクジョブの特徴と登録メリットは?
- ファルマスタッフの特徴と登録メリットは?
- お仕事ラボの特徴と登録メリットは?
- ファゲットの特徴と登録メリットは?
- どれを選べばいい?おすすめ順の比較は?
- 1分クイック診断:あなたはどれから登録すべき?
- まとめ:登録だけでもOK。今日の「小さな一歩」で十分!
- よくある質問
更年期とは?更年期障害とは?

更年期(menopausal transition)
日本では一般的に、閉経(最後の月経)を挟んだ前後約10年間(だいたい45〜55歳ごろ)を「更年期」と呼びます。閉経の平均年齢は約50歳前後ですが、個人差があります。
更年期症状と更年期障害の違い
エストロゲンの変動・低下によって出る症状は「更年期症状」。その中でも、
日常生活や仕事、人間関係に支障が出るほど強い場合が「更年期障害」です。
なぜ起こる?更年期障害のメカニズム
1. 卵巣機能の低下とエストロゲンのゆらぎ
更年期は「ホルモンが少なくなる」だけでなく、「急に上下するジェットコースターのような変動」が特徴です。
脳(視床下部・下垂体)が卵巣に指令を出しても反応が弱くなり、調整が乱れます。
2. 自律神経の乱れ
視床下部はホルモン調節と同時に体温・発汗・心拍など自律神経もコントロールしています。
そのためホルモン変動は自律神経の乱れに直結し、ほてり・発汗・動悸・不眠などが起こります。
3. 心理・社会的要因も重なる
介護、子の独立、仕事の責任増など、更年期は環境ストレスが重なりやすい時期でもあります。
ホルモン変化+ストレスが相互に影響して症状が強くなることがあります。
どんな症状が出る?(からだ・こころ・性器尿路)

更年期症状は大きく3カテゴリに分けると理解しやすいです。
- 血管運動神経症状(VMS):ほてり・のぼせ・発汗(ホットフラッシュ)、寒気
- 身体症状:動悸、息切れ、頭痛、肩こり、めまい、関節痛、疲労感、しびれ、胃もたれ など
- 精神・神経症状:イライラ、不安、落ち込み、集中力低下、不眠 など
- 泌尿生殖器症状(GSM):腟乾燥、性交痛、頻尿、尿もれ、繰り返す膀胱炎 など
特にVMSとGSMは、更年期のホルモン低下と直接関係する代表症状です。
症状の出方は人それぞれ
「ほてりはないけど、眠れなくてつらい」「関節痛と気分の落ち込みが強い」など、組み合わせは千差万別。
だからこそ、“更年期っぽい症状のセット” を広く知っておくことが大切です。
受診の目安と診断の流れ
受診を考えるサイン
- 睡眠不足や疲労で生活・仕事に影響が出る
- ほてり・汗・動悸などが週に何度もつらい
- 気分の落ち込み、意欲低下が続き「自分らしくない」
- 腟乾燥や尿トラブルでQOLが下がっている
様子見でよくなることもありますが、「我慢し続けるべきものではなく治療で改善が期待できる」と公的にも示されています。
診断は「除外診断」が重要
更年期障害の診断では、症状の経過や月経状況を確認しつつ、似た症状を起こす病気を除外します。
- 甲状腺疾患(動悸・汗・不安などに似る)
- うつ病・不安障害
- 貧血、糖尿病、睡眠時無呼吸、膠原病など
症状評価スケール
医療機関では、簡易更年期指数(SMI)などで症状の強さを点数化することがあります。
自己チェックとして日本女性医学学会のチェック表なども参考になります。
治療の全体像:大きく3本柱

1. ホルモン補充療法(HRT / MHT)
更年期のほてり・発汗などVMSに対して最も効果が高い治療とされ、
GSMや骨量低下の予防にも有効です。
基本の考え方
- エストロゲンを補う治療が中心
- 子宮がある人は黄体ホルモン(プロゲスチン)を併用し、子宮体がんリスクを下げる
- 剤形(飲み薬、貼付、ジェル、腟剤など)は症状やリスクで選ぶ
この「子宮あり→併用」がHRTの大原則です。
メリット
- ホットフラッシュ・寝汗の改善
- 睡眠、気分、集中力の改善
- 腟乾燥や性交痛の軽減
- 骨粗鬆症の予防
リスクと注意点
HRTのリスクは「誰に・いつ・どの剤形で」がとても重要です。NAMS(北米更年期学会)などの声明では、
閉経後10年以内・60歳未満の健康な症候性女性では、利益がリスクを上回ることが多いとされています。
- 血栓症(特に経口剤で上がりやすい)
- 脳卒中・心血管イベント(開始年齢が高いほどリスク増)
- 乳がんリスクは治療内容・期間に依存(エストロゲン単独と併用で評価が異なる)
近年は、過去の大規模研究(WHI)の解釈を踏まえ、リスクを過大評価しない方向に整理が進んでいます。
2025年には米FDAがHRTの「ブラックボックス警告」を撤廃する判断を行い、個別のリスク評価に基づく使用が強調されました(日本の添付文書や運用は別なので、参考情報として押さえておくと良いでしょう)。
2. 非ホルモン治療(漢方・向精神薬など)
HRTが使いにくい人(乳がん既往、血栓症リスク高い、希望しないなど)や、精神症状が強い人では非ホルモン治療が選択されます。
漢方薬
- 当帰芍薬散:冷え、むくみ、めまい、疲れやすさ
- 加味逍遙散:イライラ、不安、熱感、のぼせ
- 桂枝茯苓丸:のぼせ、肩こり、月経トラブルの名残
体質・症状の組み合わせで使い分けるのが漢方の特徴です。ガイドラインでも選択肢として位置づけられています。
抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬
不眠や抑うつ、不安が主症状の場合、更年期に伴う症状として薬物治療を併用することがあります。
3. 生活習慣・心理社会的アプローチ
- 有酸素運動+筋トレ:気分、睡眠、骨量に良い
- 睡眠衛生:就寝前スマホ・カフェインの調整
- 栄養:たんぱく質、カルシウム、ビタミンD、鉄などを意識
- ストレスケア:カウンセリング、マインドフルネス
生活習慣は「治療の土台」。薬の効果も出やすくなります。
薬剤師としてのサポートポイント

- “更年期かも”を整理する聞き取り:月経状況、症状の種類と頻度、生活への影響
- 受診勧奨:日常生活に支障があるなら婦人科へ。我慢が前提にならないよう伝える。
- HRTの服薬アドヒアランス支援:貼付剤の交換忘れや、副作用への不安などを丁寧にフォロー
- 相互作用・禁忌チェック:血栓症リスク、既往歴、喫煙、長期臥床など
- 市販薬やサプリ相談の整理:“効く・効かない”より、症状の優先順位を一緒に決める
よくある相談・具体例

例1:ほてりと不眠で仕事に支障
49歳、ここ半年で急に「顔が熱い・汗が止まらない」「夜中に目が覚める」。疲れとイライラで仕事のミスが増え受診。
→ SMI高値、他疾患除外後、HRT開始。2〜4週間でほてり・睡眠が改善し、生活の質が回復。
例2:気分の落ち込みが主症状
52歳、閉経後1年。ほてりは軽いが、意欲低下と不安感が強く、外出が億劫。
→ 更年期の心理症状が中心と判断。カウンセリング+漢方、必要に応じ抗うつ薬を併用。
→ 「更年期だから仕方ない」ではなく、治療対象として扱うことで改善。
例3:腟乾燥と尿トラブル
55歳、性交痛と頻尿、膀胱炎を繰り返す。
→ GSMの典型。低用量腟エストロゲンや保湿ケアで改善。
GSMは見過ごされやすいので、症状から気づいて医療につなぐことが大切。
まとめ
- 更年期はホルモンの「低下+大きなゆらぎ」で心身に変化が起きる時期
- 生活に支障が出る症状は更年期障害で、治療により改善が期待できる
- 治療はHRT、非ホルモン治療、生活改善の組み合わせで個別化
- 薬剤師は「症状の整理」と「我慢しない受診勧奨」の支援が重要
よくある質問(FAQ)
Q. 更年期障害は何歳から始まりますか?
目安は45〜55歳頃ですが、個人差があります。月経が不規則になった頃から症状が出やすく、
40代前半でも起こりうるので「年齢だけで否定しない」ことが大切です。
Q. HRTは怖いイメージがあります。本当に安全?
使い方次第です。開始時期・年齢・既往・剤形でリスクが変わるため、
医師と相談しながら「その人に合う形で最小限必要な量を使う」ことが現在の考え方です。
Q. 漢方だけで良くなりますか?
体質や症状によっては十分改善する人もいます。ただし強いVMSにはHRTが最も有効なので、
「何が一番つらいか」を軸に治療を選ぶのがコツです。
Q. 更年期障害とうつ病はどう違う?
症状が重なるため、自己判断は難しいです。更年期では身体症状(ほてり、動悸など)とセットで出やすい一方、
うつ病単独の場合は気分症状が前面に出ることが多いです。鑑別のためにも受診推奨です。
Q. 何科を受診すればいい?
まずは婦人科が基本です。精神症状が主であれば心療内科や精神科と連携することもあります。
参考文献
- 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会.
産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023
(最終確認日:2025-11-22) - 厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」.
更年期
(最終確認日:2025-11-22) - 日本女性医学学会(旧日本更年期医学会).
わかりやすいHRTガイドブック
(最終確認日:2025-11-22) - The North American Menopause Society (NAMS).
The 2022 Hormone Therapy Position Statement
(最終確認日:2025-11-22) - 厚生労働省.
更年期症状・障害に関する意識調査
(最終確認日:2025-11-22)
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