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- 前書き|かかりつけ薬剤師の評価方法が大きく変わった
- かかりつけ薬剤師フォローアップ加算とは?
- 2026年度改定で何が変わったのか
- 算定対象となる患者の条件
- かかりつけ薬剤師・薬局側の施設基準
- 算定までの実務フローを7段階で整理
- フォローアップはいつ行う?
- 電話以外でも算定できる?
- 実際の電話で何を確認すればよい?
- 医療機関への情報提供と受診勧奨
- 薬歴には何を記録する?
- 算定するのは電話をした日ではない
- 次回来局時にかかりつけ薬剤師が不在だったら?
- 併算定できない項目と算定できない薬局
- 店舗で使える算定前チェックリスト
- 薬局内の運用を標準化する方法
- 症例・具体例で算定可否を確認
- よくある誤算定パターン
- まとめ|50点よりも「問題を継続管理する仕組み」が重要
- よくある質問
- 電話を1回すれば算定できますか?
- 患者から依頼されていなくても薬剤師の判断で電話できますか?
- 患者の書面同意は必須ですか?
- 患者から電話がかかってきた場合も対象になりますか?
- ショートメッセージやチャットでも算定できますか?
- アプリで患者がチェックを入力すれば算定できますか?
- 投薬した当日に電話しても算定できますか?
- 次回処方箋を持参した当日に電話確認してもよいですか?
- 電話した日に50点を請求できますか?
- 電話後に患者が来局しなかった場合はどうなりますか?
- 次回来局日にかかりつけ薬剤師が休みでも算定できますか?
- 前回と違う医療機関の処方箋を持参した場合に算定できますか?
- 残薬がなくなった患者にも3か月ごとに算定できますか?
- フォローしても残薬が減らない場合はどうしますか?
- 調剤後薬剤管理指導料と同じ月に算定できますか?
- 在宅患者にも算定できますか?
- 複数の薬局でかかりつけ薬剤師を登録できますか?
- レセプト摘要欄に決まった定型文はありますか?
- 薬歴には最低限何を書けばよいですか?
- 2026年5月以前の重複投薬・相互作用等防止加算は前提算定に含まれますか?
- 50点の患者負担はいくらですか?
- 参考文献
前書き|かかりつけ薬剤師の評価方法が大きく変わった
2026年度、すなわち令和8年度の調剤報酬改定では、かかりつけ薬剤師に関する評価体系が大きく変更されました。
これまでの「かかりつけ薬剤師指導料76点」と「かかりつけ薬剤師包括管理料291点」は廃止され、通常の服薬指導については、服薬管理指導料の中で評価される仕組みに再編されています。
そのうえで、かかりつけ薬剤師が調剤後に電話等を用いて、服薬状況や残薬状況を継続的に確認し、個別の指導を行った場合を評価するものとして、かかりつけ薬剤師フォローアップ加算50点が新設されました。
施行日は2026年6月1日です。厚生労働省は、かかりつけ薬剤師が患者の残薬解消や継続的な服薬管理に関与することを、通常の服薬管理指導料とは別に評価する形へ見直しています。【1】【2】
この記事で分かること
- かかりつけ薬剤師フォローアップ加算の点数と施行時期
- 対象になる患者と対象外になる患者
- 「直近6か月以内」の意味
- 電話、アプリ、メッセージによるフォローの条件
- 電話をかける時期と算定する時期
- 薬歴に残すべき内容
- 併算定できない項目
- 実際の患者説明、電話対応、薬歴記載例
- かかりつけ薬剤師が次回来局時に不在だった場合の扱い
重要
本加算は「電話をかけたこと」に対する加算ではありません。対象患者に対して、薬学的必要性に基づく双方向かつ個別のフォローを行い、その内容を記録し、次回の処方箋受付時に要件を確認したうえで算定するものです。

関連記事:薬学管理料は何を評価?最新改定・算定要件と実務のコツ
かかりつけ薬剤師フォローアップ加算とは?


| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | かかりつけ薬剤師フォローアップ加算 |
| 点数 | 50点 |
| 算定頻度 | 3月に1回 |
| 施行日 | 2026年6月1日 |
| 主な業務 | 電話等による服薬状況、残薬状況等の確認と必要な個別指導 |
| 算定時点 | フォローを実施した日ではなく、患者から再度処方箋を受け付けたとき |
| 実施者 | 患者が選択したかかりつけ薬剤師 |
調剤報酬では1点を10円として計算するため、50点は医療費全体では500円相当です。
| 患者の負担割合 | 加算部分の負担目安 |
|---|---|
| 1割負担 | 約50円 |
| 2割負担 | 約100円 |
| 3割負担 | 約150円 |
※実際の窓口負担は、他の算定項目との合計、端数処理、公費負担医療、自己負担上限等により異なる場合があります。
患者負担の説明は事前に必要
通知では、フォローの電話等で実施する聞き取り・指導内容と、加算により発生する患者自己負担額について、あらかじめ患者または家族等へ説明し、了解を得ることが求められています。【3】
2026年度改定で何が変わったのか
旧制度では、かかりつけ薬剤師指導料が76点だった
2026年5月31日までの旧制度では、かかりつけ薬剤師が必要な服薬指導等を行った場合、原則として「かかりつけ薬剤師指導料76点」を算定していました。
一方、2026年度改定後は、かかりつけ薬剤師が通常の服薬指導を行った場合も、服薬管理指導料の中で算定します。
| 区分 | 旧制度 | 2026年度改定後 |
|---|---|---|
| かかりつけ薬剤師による通常の服薬指導 | かかりつけ薬剤師指導料76点 | 服薬管理指導料1のイ45点、または2のイ59点 |
| 電話等による継続的フォロー | 原則として指導料の業務に包含 | 一定要件を満たせばフォローアップ加算50点 |
| 患家を訪問した残薬整理等 | 個別の評価が限定的 | かかりつけ薬剤師訪問加算230点を新設 |
服薬管理指導料1のイ・2のイとは?
2026年度の服薬管理指導料は、かかりつけ薬剤師が対応した場合と、それ以外の薬剤師が対応した場合を「イ」「ロ」で区分しています。
| 区分 | 対象 | 点数 |
|---|---|---|
| 1のイ | 原則3月以内に再度処方箋を持参し、手帳を提示した患者に、かかりつけ薬剤師が行った場合 | 45点 |
| 1のロ | 上記患者に、かかりつけ薬剤師以外が行った場合 | 45点 |
| 2のイ | 1以外の患者に、かかりつけ薬剤師が行った場合 | 59点 |
| 2のロ | 1以外の患者に、かかりつけ薬剤師以外が行った場合 | 59点 |
イとロの点数自体は同じです。しかし、かかりつけ薬剤師が担当している患者に対して一定の追加業務を行った場合は、フォローアップ加算や訪問加算などの対象になり得ます。【2】


算定対象となる患者の条件
対象患者の条件は、大きく分けると次の3段階です。
対象患者を判断する3段階
- かかりつけ薬剤師の患者である
- 直近6月以内に、指定された薬学管理上の算定歴がある
- 残薬等の問題が解消済みではなく、継続的フォローが必要である
条件1:服薬管理指導料1のイまたは2のイを算定している患者
基本となる対象は、患者または家族等が特定のかかりつけ薬剤師を選択し、その薬剤師が継続的かつ一元的に服薬管理を行っている患者です。
単に「いつも同じ薬局を利用している」「以前に一度だけ同じ薬剤師が対応した」というだけでは足りません。
初心者が間違えやすい点
フォローアップ加算の対象は、一般的な服薬管理指導料を算定しているすべての患者ではありません。原則として、かかりつけ薬剤師により服薬管理されている患者であることが前提です。
条件2:直近6月以内に指定された算定歴がある
対象患者は、直近6月以内に次のいずれかを算定している必要があります。
| 前提となる算定項目 | 想定される問題 |
|---|---|
| 外来服薬支援料1 | 自己管理が難しい、薬が大量に残っている、服薬カレンダー等による支援が必要 |
| 服用薬剤調整支援料1 | 多剤服用患者に対する減薬提案が実際の薬剤減少につながった |
| 服用薬剤調整支援料2 | 複数医療機関からの多剤処方について総合的に評価し、処方医へ調整を提案した |
| 調剤時残薬調整加算 | 残薬に基づき処方日数の変更等が行われた |
| 薬学的有害事象等防止加算 | 重複投薬、相互作用、副作用リスク等に対する薬学的介入で処方変更が行われた |
つまり、対象は単に「薬を飲んでいる患者」ではなく、すでに残薬、多剤服用、服薬管理困難、薬学的有害事象のリスクなどが確認され、薬剤師による介入が行われた患者です。【2】【3】
あわせて読みたい:調剤時残薬調整加算とは?旧制度との違いと疑義解釈を解説
あわせて読みたい:薬学的有害事象等防止加算とは?旧加算との違いを解説
旧「重複投薬・相互作用等防止加算」の算定歴はどうなる?
2026年5月31日までの旧制度で「重複投薬・相互作用等防止加算」を算定した患者についても、直近6月以内であれば、調剤時残薬調整加算または薬学的有害事象等防止加算を算定した患者とみなして差し支えないことが、疑義解釈で示されています。【6】
経過時の実務ポイント
2026年6月からしばらくの間は、新制度の算定歴だけでなく、2026年5月以前の旧・重複投薬・相互作用等防止加算の履歴も確認しましょう。
条件3:残薬等の問題がすでに解消している患者は対象外
通知では、フォローアップの対象となる前提の問題、例えば残薬等がすでに解消している場合は対象から除かれます。
したがって、「6か月以内に調剤時残薬調整加算を算定している」という履歴だけで自動的に対象にしてはいけません。
現在も次のような問題が継続しているかを評価する必要があります。
- 飲み忘れが続いている
- 服用時点を間違えることがある
- 薬の自己管理が不安定である
- 残薬が再び増える可能性が高い
- 服薬カレンダーを使っても管理が安定していない
- 家族の介助方法が定まっていない
- 副作用や体調変化を継続して確認する必要がある
- 多剤服用に関する評価を続ける必要がある
注意
通知文言上、前提となった問題が解消済みである患者を、算定履歴だけを根拠に漫然と対象にすることはできません。問題の継続性とフォローの必要性を薬歴に残しておきましょう。
かかりつけ薬剤師・薬局側の施設基準


かかりつけ薬剤師本人の主な要件
- 施設基準の届出時点で、原則として保険薬剤師として3年以上の保険薬局勤務経験がある
- 保険医療機関の薬剤師経験が1年以上ある場合は、上限1年として勤務経験へ含められる
- 当該保険薬局に原則週31時間以上勤務している
- 育児・介護等による短時間勤務では、一定条件下で週24時間以上かつ週4日以上
- 当該保険薬局に継続して6か月以上在籍している
- 認証された研修認定制度等の研修認定を取得している
- 医療に係る地域活動へ参画している
薬局側の主な要件
- 要件を満たすかかりつけ薬剤師を配置している
- 常勤保険薬剤師の当該薬局での在籍期間が平均1年以上、または管理薬剤師が当該薬局に継続して3年以上在籍している
- 患者との会話が他の患者に聞こえないよう、独立したカウンターやパーテーション等でプライバシーに配慮している
- 地方厚生局等へ、服薬管理指導料の注1に係る施設基準の届出を行っている
旧かかりつけ薬剤師指導料の届出を行っていた薬局には、薬局側の在籍期間要件について2026年11月30日まで経過措置が設けられています。自店が経過措置の対象であるか、届出のし直しが必要かを、所管の地方厚生局資料で確認してください。【4】【5】
詳しくはこちら:かかりつけ要件の地域活動とは?通りやすい実例を解説
第1部のミニまとめ
- フォローアップ加算は50点、3月に1回
- 施行は2026年6月1日
- 一般患者全員ではなく、かかりつけ薬剤師の管理患者が対象
- 直近6月以内に指定された算定歴が必要
- 前提となった残薬等の問題が解消済みなら対象外
- 薬剤師本人と薬局の施設基準、届出が必要
算定までの実務フローを7段階で整理


算定までの7段階
- 施設基準と届出状況を確認する
- 対象患者を抽出する
- 問題の継続性とフォローの必要性を評価する
- 患者へ内容と自己負担額を説明し、了解を得る
- 適切な時期に、かかりつけ薬剤師が双方向のフォローを行う
- 実施日時、確認内容、指導内容等を薬歴へ記録する
- 次回処方箋受付時に算定間隔と併算定制限を確認して請求する
ステップ1:施設基準と届出状況を確認する
最初に確認するのは、患者ではなく薬局側の体制です。
要件を満たす薬剤師が在籍していても、必要な施設基準の届出が行われていなければ、服薬管理指導料1のイ・2のイを算定できません。
次の項目を管理薬剤師または本部担当者が確認しておきましょう。
- 服薬管理指導料の注1に係る届出の有無
- 届出薬剤師の氏名
- 研修認定の有効期限
- 週当たり勤務時間
- 当該薬局での在籍期間
- 地域活動への参画状況
- 薬局側の在籍期間要件
- プライバシーに配慮した服薬指導設備
ステップ2:対象患者を抽出する
対象患者を毎回手作業で探すと、見落としや誤算定につながります。
電子薬歴やレセコンを利用し、直近6月以内に次の項目を算定した患者を一覧化すると効率的です。
- 外来服薬支援料1
- 服用薬剤調整支援料1
- 服用薬剤調整支援料2
- 調剤時残薬調整加算
- 薬学的有害事象等防止加算
- 旧・重複投薬・相互作用等防止加算
ただし、この一覧はあくまで「候補者リスト」です。算定歴があるだけで対象になるわけではありません。
候補者抽出後に確認すること
現在も問題が続いているか、かかりつけ薬剤師による継続支援が必要か、他の薬局でもかかりつけ薬剤師の区分を算定していないかを確認します。
ステップ3:フォローアップの目的を明確にする
フォローアップは、患者からの求めに応じて行う場合だけでなく、かかりつけ薬剤師が必要性を認めた場合にも実施できます。【3】
ただし、「対象になりそうだから電話する」という発想では不十分です。患者ごとに、何を確認し、何を改善したいのかを決めます。
| 患者の問題 | フォローの目的 | 主な確認項目 |
|---|---|---|
| 残薬が多い | 残薬が増える原因の特定 | 飲み忘れ回数、服用時点、生活リズム、残薬数 |
| 服薬カレンダーを導入した | 管理方法が機能しているか確認 | セット方法、飲み残し、家族の介助状況 |
| 多剤服用 | 減薬後の症状変化と服薬状況の評価 | 症状、体調変化、服薬数、自己中止の有無 |
| 副作用リスク | 有害事象の早期発見 | 具体的症状、発現時期、重症度、受診の必要性 |
| 服用方法を間違える | 理解度と実行状況の確認 | 実際の服用方法、薬袋や手帳の見方、家族支援 |
ステップ4:患者へ説明し、了解を得る
フォローを開始する前に、次の2点を説明します。
- 電話等でどのような内容を確認し、どのような指導を行うか
- 算定された場合に患者の自己負担が増えること
通知では「了解を得る」とされており、本加算について独立した書面同意を必須とする規定までは示されていません。
ただし、説明の有無が後から確認できるように、説明日、説明内容、説明相手、了解を得た旨を薬歴へ残しておくことが重要です。
患者への説明例
「残っているお薬や飲み忘れの状況を確認するため、次の受診までの間に私からお電話をして、飲み方や残薬数を一緒に確認させてください。条件を満たして次回来局時に加算を算定する場合、医療費は50点、500円相当で、3割負担の方は原則として約150円のご負担が追加になります。実際の金額は他の医療費との合計等で変わることがあります。」
避けたい説明
「無料で電話します」「薬局のサービスです」「電話に出るだけです」と説明した後、次回来局時に加算する運用は、患者とのトラブルにつながります。自己負担が発生し得ることを事前に説明しましょう。
フォローアップはいつ行う?
フォローを行う期間は、前回の調剤後から、患者が再度処方箋を持参するまでの間です。
ただし、次の日は対象期間に含まれません。
- 前回調剤を行った当日
- 再度処方箋を持参した当日
また、前回調剤した当日に形式的な電話をかけるのではなく、受診間隔や処方日数、薬の特性、患者の生活状況などを踏まえ、薬学的に適切な時期に実施する必要があります。【3】
| 処方・患者状況 | フォロー時期の考え方 |
|---|---|
| 28日処方で飲み忘れが多い | 服用状況が把握できる1~2週間後などを検討 |
| 服薬カレンダーを新たに導入 | 数日から1週間程度で運用状況を確認 |
| 減薬後の体調変化を確認 | 対象薬と症状の経過を踏まえて設定 |
| 長期処方で残薬再発リスクが高い | 途中経過を確認できる時期を患者と相談 |
※上表は実務上の考え方の例であり、制度上の日数が一律に定められているわけではありません。


別の医療機関の処方箋を持参した場合
フォローのきっかけとなった処方箋を発行した医療機関とは別の医療機関から処方箋を持参した場合、その処方箋は、本加算における「再度処方箋を持参した場合」には含まれないとされています。【3】
例えば、A内科の処方をきっかけに残薬フォローを開始した後、先にB眼科の処方箋を持参したからといって、直ちにB眼科処方の受付時に本加算を算定するとは限りません。
実務上の管理方法
薬歴のアラートには「対象医療機関」「対象処方日」「フォロー実施日」「次回算定候補」をセットで登録すると、別医療機関の処方受付時の誤算定を防ぎやすくなります。
電話以外でも算定できる?
電話のほか、情報通信機器を用いた方法も含まれます。
しかし、どのような方法でもよいわけではありません。重要なのは、患者ごとの状況に応じた双方向のやり取りです。
算定につながり得る対応
- 電話で服薬状況と残薬数を聞き取り、個別に助言する
- ビデオ通話で服薬カレンダーや残薬の状況を確認する
- 安全な情報通信手段を用い、患者の回答に応じて追加質問や助言を行う
- 患者から送られた情報を確認し、副作用や残薬状況に応じた個別回答を行う
算定対象とは認められにくい対応
- 同じ内容のメールを対象患者へ一斉送信する
- 「薬は飲めていますか」と一方的に通知するだけ
- アプリで定型質問にチェックしてもらうだけ
- 患者の入力内容を薬剤師が確認せず、自動返信だけで終了する
- 患者の状態に応じた具体的な確認や助言がない
厚生労働省通知では、一斉メールなどの一方的な情報発信や、患者がアプリ上で定型的な設問へ入力するだけで完結する対応は、個別具体的な確認・助言を伴わなければ算定対象にならないとされています。【3】
「電話した」という事実だけでは不十分
大切なのは、患者の服薬状況、残薬、副作用、生活背景等を確認し、得られた情報に基づいて薬剤師が必要な助言や対応を行ったことです。
実際の電話で何を確認すればよい?
基本の確認項目
- 本人確認
- 現在の服薬状況
- 飲み忘れの回数と理由
- 残薬数または残薬日数
- 服用時点や用法の誤り
- 副作用が疑われる症状
- 治療効果や自覚症状
- 自己判断による中止・減量・増量
- 他院薬、一般用医薬品、健康食品等の使用
- 家族や介護者による支援状況
- 服薬カレンダー、一包化等の利用状況
- 受診勧奨や医療機関連携の必要性
電話の会話例
薬剤師:「○○薬局の薬剤師○○です。先日お渡ししたお薬の飲み方と残りの状況を確認するため、お電話しました。今、お時間は大丈夫でしょうか。」
患者:「大丈夫です。」
薬剤師:「朝のお薬は毎日飲めていますか。飲み忘れた日はありましたか。」
患者:「今週は2回忘れました。」
薬剤師:「忘れた日は、朝食を取らなかった日でしょうか。それとも、外出などで時間がずれたのでしょうか。」
患者:「朝早く出かけた日に忘れました。」
薬剤師:「外出する日は、前日の夜にお薬を持ち出し用ケースへ準備する方法もあります。次の1週間、その方法を試せそうでしょうか。」
患者:「やってみます。」
薬剤師:「分かりました。今の残薬数も確認させてください。また、ふらつきや強いだるさなどはありませんか。」
このように、飲み忘れの有無だけで終わらせず、理由を確認して、患者が実行できる対策まで一緒に考えることが重要です。
医療機関への情報提供と受診勧奨
フォロー中に、速やかに医療機関へ伝えるべき体調変化や副作用の可能性を把握した場合は、必要な医療機関へ情報提供し、必要に応じて受診勧奨を行います。【3】
速やかな対応を検討する例
- 意識状態の変化
- 呼吸困難
- 顔面や口唇の腫れ
- 広範囲の発疹や粘膜症状
- 著しい低血糖症状
- 転倒を伴う強いふらつき
- 消化管出血を疑う症状
- 急激な浮腫や体重増加
- 服薬継続が危険と考えられる重い症状
緊急性が高い場合は、算定の可否よりも患者の安全確保を優先します。必要に応じて処方医への連絡、救急受診の案内、家族への連絡などを行いましょう。
薬歴には何を記録する?
通知上、少なくとも次の内容を薬剤服用歴等へ記載する必要があります。
- 電話等によりフォローアップした旨
- 実施日時
- 実施した聞き取り内容
- 実施した指導等の内容
実務では、算定根拠と次回対応を再現できるように、さらに詳しく記録することをおすすめします。
薬歴記録テンプレート
【フォロー目的】
残薬発生の再発防止、服薬カレンダー導入後の実施状況確認。
【実施日時・手段】
2026年○月○日14時30分、患者本人へ電話。
【実施者】
かかりつけ薬剤師○○○○。
【対象となった問題・過去算定】
前回、朝薬10日分の残薬を確認し、調剤時残薬調整加算を算定。飲み忘れが継続する可能性があるためフォローを実施。
【確認内容】
前回調剤後、朝薬を2回飲み忘れ。いずれも早朝外出時。残薬は現在2包。重複服用なし。ふらつき、発疹、消化器症状なし。
【評価】
通常日は服用できているが、外出時の持参忘れにより残薬が再発している。服薬管理上の問題は未解消。
【指導・対応】
前夜に翌朝分を携帯ケースへ準備する方法を提案。服用済みか判断できない場合は重ねて服用せず薬局へ連絡するよう説明。
【医療機関連携】
現時点で緊急性のある症状なし。次回処方時に残薬状況を再確認し、必要時は処方日数調整を提案予定。
【次回計画】
次回処方箋受付時に残薬数、外出時の服薬状況、対策の実行状況を確認する。
不十分になりやすい記録
「電話。問題なし」「残薬確認済み」「服薬指導した」のみでは、何を聞き、何を評価し、何を指導したかを確認できません。
関連記事:調剤薬局の個別指導は何種類?準備とよくある指摘事項
問題が解消しない場合の記録
フォローを行っても残薬等の問題が解消しない場合、同じ電話を漫然と繰り返してはいけません。
解消しない理由や背景を検証し、改善策を講じ、その検証内容と改善策を薬歴へ記録することが求められています。【3】
| 解消しない背景 | 改善策の例 |
|---|---|
| 認知機能低下で自己管理が困難 | 家族、ケアマネジャー、訪問看護等との連携を検討 |
| 服用時点が生活リズムに合わない | 処方医へ用法変更の可否を相談 |
| 薬剤数が多く混乱している | 一包化、服薬支援、減薬提案を検討 |
| 薬への不安が強く意図的に飲んでいない | 患者の懸念を具体化し、必要に応じて処方医へ共有 |
| 家族の支援方法が統一されていない | 役割分担、保管場所、確認方法を家族と整理 |
算定するのは電話をした日ではない
本加算は、電話等によるフォローを行った日に単独で請求するのではありません。
患者から再度処方箋を受け付けたときに、服薬管理指導料へ50点を加算します。
時系列の例
6月5日:処方箋受付、残薬調整、患者へフォロー内容と負担額を説明
6月15日:かかりつけ薬剤師が電話で残薬・服薬状況を確認し、個別指導
7月3日:同じ医療機関の次回処方箋受付時に、全要件と併算定制限を確認して50点を算定
電話したものの、その後患者が来局しなかった場合、その電話実施日だけで本加算を請求する仕組みではありません。
次回来局時にかかりつけ薬剤師が不在だったら?
前回調剤後にかかりつけ薬剤師本人がフォローを行ったものの、患者が再度処方箋を持参した日に、そのかかりつけ薬剤師が不在ということがあります。
疑義解釈では、この場合も本加算を算定可能とされています。
次回来局時に別の薬剤師が対応し、服薬管理指導料1のロまたは2のロを算定する場合は、通常のフォロー記録に加えて、フォローを実施したかかりつけ薬剤師の氏名を薬剤服用歴等に記載します。【7】
かかりつけ薬剤師が次回来局日に不在でも算定できる条件
- フォロー業務自体は、患者のかかりつけ薬剤師が実施している
- 実施日時、聞き取り内容、指導内容が記録されている
- かかりつけ薬剤師の氏名が記録されている
- その他の対象患者要件、算定間隔、併算定制限を満たす
併算定できない項目と算定できない薬局
同月に算定できないもの
次の項目を算定している患者については、同月に本加算を算定できません。
- 調剤後薬剤管理指導料
- 在宅患者訪問薬剤管理指導料
- 居宅療養管理指導費
- 介護予防居宅療養管理指導費
これらは、それぞれ調剤後または在宅での継続的管理を別の仕組みで評価しているためです。【3】
複数薬局でかかりつけ区分を算定していた場合
複数の保険薬局で服薬管理指導料1のイまたは2のイを算定していた場合、いずれの薬局も本加算を算定できません。
かかりつけ薬剤師は、患者の服薬状況を一元的に管理する役割であるため、複数薬局による重複したかかりつけ管理は制度趣旨と合わないためです。
特別調剤基本料Bを算定する薬局
特別調剤基本料Bを算定している保険薬局では、かかりつけ薬剤師フォローアップ加算を算定できません。
服薬管理指導料の特例を算定する場合
手帳の活用実績が少ない薬局等に適用される服薬管理指導料の特例を算定する場合、服薬管理指導料の所定の加算は算定できず、本加算も対象外となります。【2】
| 確認項目 | 扱い |
|---|---|
| 同月に調剤後薬剤管理指導料 | 算定不可 |
| 同月に在宅患者訪問薬剤管理指導料 | 算定不可 |
| 同月に居宅療養管理指導費等 | 算定不可 |
| 複数薬局で1のイ・2のイを算定 | いずれの薬局も算定不可 |
| 特別調剤基本料B | 算定不可 |
| 服薬管理指導料の特例 | 算定不可 |
店舗で使える算定前チェックリスト
- □ 服薬管理指導料の注1に係る施設基準を届け出ている
- □ 担当薬剤師がかかりつけ薬剤師の要件を満たしている
- □ 患者がかかりつけ薬剤師を選択している
- □ 服薬管理指導料1のイまたは2のイの対象患者である
- □ 直近6月以内に指定された算定歴がある
- □ 残薬等の問題が解消済みではない
- □ フォローの必要性と目的が明確である
- □ フォロー内容と患者負担額を説明し、了解を得ている
- □ 調剤当日ではなく、適切な時期に実施した
- □ 次回処方箋持参当日の実施ではない
- □ かかりつけ薬剤師本人がフォローした
- □ 双方向かつ患者ごとの個別対応である
- □ 実施日時、確認内容、指導内容を薬歴へ記録した
- □ 必要時に医療機関への情報提供や受診勧奨を行った
- □ 3月に1回の算定間隔を満たしている
- □ 同月の併算定不可項目がない
- □ 複数薬局で1のイ・2のイを算定していない
- □ 特別調剤基本料Bや服薬管理指導料の特例ではない
- □ 対象となった医療機関の次回処方箋受付時である
薬局内の運用を標準化する方法
本加算は、1人の薬剤師の記憶だけで運用すると、電話忘れ、記録漏れ、次回来局時の算定漏れ、併算定確認漏れが起こりやすくなります。
患者管理表に入れたい項目
- 患者氏名・患者番号
- かかりつけ薬剤師名
- 対象となった算定項目
- 対象算定日
- 問題点と継続フォローの目的
- 患者説明日と了解の記録
- フォロー予定日
- フォロー実施日
- 連絡方法と連絡結果
- 医療機関への情報提供の有無
- 次回処方予定日
- 前回のフォローアップ加算算定日
- 併算定制限の確認欄
電子薬歴のアラート例
アラート表示例
【かかりつけフォロー対象候補】
前提算定:調剤時残薬調整加算/2026年6月5日
担当:かかりつけ薬剤師○○
問題:早朝外出時の服薬忘れが継続
フォロー実施:2026年6月15日
対象医療機関:○○内科
次回○○内科処方受付時に、算定間隔・併算定制限・問題の継続性を確認
管理薬剤師として、届出、患者説明、薬歴記載、スタッフ教育まで店舗運営の形で整理したい方は、拙著『はじめての管理薬剤師完全ガイド』Kindle版も、日常業務を見直す際の参考にしてください。
関連記事:調剤報酬の加算点数はどう活かす?薬局初心者向け完全ガイド
第2部のミニまとめ
- 患者へフォロー内容と自己負担額を事前説明する
- 調剤当日と次回来局当日はフォロー期間に含まれない
- 一斉メールや定型チェックだけでは不十分
- 患者ごとの双方向かつ個別具体的な確認・指導が必要
- 算定は電話日ではなく、次回処方箋受付時
- 次回来局時に担当薬剤師が不在でも一定条件下で算定可能
- 同月の調剤後薬剤管理指導料、在宅関連費用等とは併算定不可
症例・具体例で算定可否を確認


症例1:残薬調整後も飲み忘れが続き、個別フォローを行った
患者背景
- 78歳、独居
- 高血圧、脂質異常症、2型糖尿病
- かかりつけ薬剤師を選択済み
- 28日処方
- 前回、朝薬が10日分残っていた
- 処方医への照会により処方日数を調整し、調剤時残薬調整加算を算定
患者へ、次回受診までに電話で服薬状況と残薬数を確認すること、条件を満たした場合は次回来局時に50点を算定することを説明し、了解を得ました。
調剤から10日後、かかりつけ薬剤師が電話したところ、早朝に外出した2日間で朝薬を飲み忘れ、残薬が再び発生していることが判明しました。
薬剤師は、外出日の前夜に薬を携帯ケースへ準備する方法を提案し、重複服用を避ける方法と、次回確認事項を説明しました。
薬歴には、実施日時、残薬数、飲み忘れの理由、指導内容、今後の確認計画を記載しました。
次回、同じ医療機関の処方箋を受け付けた時点でも服薬管理上の課題が継続しており、前回算定からの間隔と併算定制限に問題がありませんでした。
判断:算定対象になり得る
かかりつけ患者、直近6月以内の前提算定、問題の継続、事前説明、適切な時期の個別フォロー、薬歴記録、次回処方箋受付という要件を確認できます。
症例2:高血圧薬を開始した患者へ電話したが、前提算定がない
患者背景
- 52歳、高血圧薬を初めて開始
- かかりつけ薬剤師を選択済み
- 服用開始7日後に、めまいの有無や服薬状況を電話で確認
- 直近6月以内に外来服薬支援料1、服用薬剤調整支援料、調剤時残薬調整加算、薬学的有害事象等防止加算の算定なし
電話によるフォロー自体は、患者安全のために有益な業務です。
しかし、本加算は「かかりつけ薬剤師が電話した」という事実だけで算定できるものではありません。指定された前提算定がないため、かかりつけ薬剤師フォローアップ加算の対象にはなりません。
判断:本加算は算定不可
臨床上必要なフォローであっても、本加算固有の対象患者要件を満たしていません。
症例3:全患者へ同じメッセージを一斉送信した
薬局が、かかりつけ患者全員へ次のメッセージを一斉送信しました。
「お薬は忘れずに飲めていますか。残薬があれば次回来局時にお持ちください。」
患者から返信を求めず、薬剤師による追加確認や個別助言も行っていません。
判断:算定不可
一方的かつ画一的な情報発信だけでは、患者ごとの継続的な確認と必要な指導を実施したとは認められません。
症例4:アプリで定型質問に回答してもらっただけ
患者がアプリ上で「飲み忘れなし」「副作用なし」「残薬なし」にチェックしました。
薬剤師は回答内容を確認せず、自動メッセージが送られて終了しました。
判断:算定不可
定型入力のみで完結し、患者の状態を踏まえた個別具体的な確認や助言を伴っていません。
症例5:次回来局時にかかりつけ薬剤師が休みだった
前回調剤後、患者のかかりつけ薬剤師Aが電話で残薬状況を確認し、必要な指導を行いました。
次回処方箋受付時、薬剤師Aは休暇で不在だったため、薬剤師Bが服薬指導を行いました。
電子薬歴には、薬剤師Aがフォローした日時、聞き取り内容、指導内容、薬剤師Aの氏名が記録されています。
判断:その他の要件を満たせば算定可能
次回来局日に薬剤師Bが服薬管理指導料1のロまたは2のロを算定する場合でも、フォローを実施したかかりつけ薬剤師の氏名等を記録していれば、本加算を併せて算定できます。【7】
症例6:フォロー後、先に別の病院の処方箋を持参した
A内科の処方について残薬フォローを行った後、患者がB整形外科の処方箋を持参しました。
A内科の次回処方はまだ発行されていません。
判断:B整形外科の受付を、そのまま本加算の算定時点とはしない
フォローの要因となった処方箋を発行した医療機関以外からの処方箋は、通知上の「再度処方箋を持参」に含まれません。
症例7:同じ月に調剤後薬剤管理指導料を算定した
糖尿病患者に対し、調剤後薬剤管理指導料の要件に基づく電話確認、継続指導、医療機関への情報提供を行い、同月に同指導料を算定しました。
判断:同月のフォローアップ加算は算定不可
調剤後薬剤管理指導料と、本加算は同月に算定できません。
症例8:一度のフォローで問題が完全に解消した
服薬カレンダーの使い方が分からず残薬が生じていた患者へ、かかりつけ薬剤師が個別フォローを行いました。
その後、家族が毎週薬をセットする体制が整い、飲み忘れや残薬がなくなり、服薬管理上の問題が解消しました。
判断:算定履歴だけを根拠に継続対象としない
通知では、前提となった問題が解消している患者は対象から除かれます。問題解消後に、同じ理由で漫然とフォローや算定を繰り返さないようにします。
よくある誤算定パターン
| 誤った考え方 | 正しい考え方 |
|---|---|
| かかりつけ患者へ電話すれば50点 | 指定された前提算定と問題の継続性が必要 |
| 電話した日に50点を請求する | 次回処方箋受付時に算定する |
| 投薬当日に確認電話をすればよい | 調剤当日は対象期間に含まれない |
| 定型メールの一斉送信でもよい | 患者ごとの双方向かつ個別具体的な対応が必要 |
| 薬歴は「電話済み」でよい | 日時、確認内容、指導内容等を具体的に記録 |
| 残薬が解消しても3か月ごとに算定できる | 解消済み患者を算定歴だけで対象にしない |
| 担当薬剤師不在なら必ず算定不可 | フォロー実施者の氏名等を記録すれば一定条件下で算定可能 |
| 他院処方を持参した時点で算定する | フォローの要因となった処方の医療機関との関係を確認 |
まとめ|50点よりも「問題を継続管理する仕組み」が重要


かかりつけ薬剤師フォローアップ加算の重要ポイント
- 2026年6月1日に新設された50点の加算
- 算定は3月に1回
- 服薬管理指導料1のイ・2のイの対象となるかかりつけ患者が基本
- 直近6月以内に指定された薬学管理上の算定歴が必要
- 前提となった残薬等の問題が解消済みの場合は対象外
- 患者または家族の求めだけでなく、薬剤師が必要性を認めた場合も実施可能
- 内容と自己負担額を事前に説明し、了解を得る
- 電話等は双方向かつ患者ごとの個別対応が必要
- 調剤当日と次回処方箋持参当日はフォロー期間に含まれない
- 算定日は電話日ではなく、再度処方箋を受け付けた日
- 実施日時、聞き取り内容、指導内容等を薬歴へ記録する
- 必要な場合は医療機関への情報提供や受診勧奨を行う
- 問題が解消しなければ、原因を検証し改善策を記録する
- 次回来局時に担当薬剤師が不在でも、一定条件下で算定可能
- 同月の調剤後薬剤管理指導料や在宅関連費用等とは併算定できない
薬局で最初に取り組むべきことは、対象患者へ一斉に電話することではありません。
まずは、対象となる過去算定を抽出し、問題が継続している患者を選び、患者説明、フォロー予定、薬歴記録、次回来局時の確認までを一つの運用として整えましょう。
明日から始める3つの行動
- 直近6月の対象算定患者を一覧化する
- 患者説明文と薬歴テンプレートを薬局内で統一する
- フォロー予定日と次回算定候補日を電子薬歴で管理する

よくある質問
電話を1回すれば算定できますか?
電話の回数について、一律の最低回数は明記されていません。
ただし、1回電話しただけで必ず算定できるわけではありません。患者ごとの服薬状況や残薬状況等を双方向に確認し、その結果に応じた必要な指導を個別に行う必要があります。
患者から依頼されていなくても薬剤師の判断で電話できますか?
できます。
通知では、患者または家族等の求めに応じた場合だけでなく、かかりつけ薬剤師が必要性を認めた場合も対象とされています。ただし、実施内容と自己負担額をあらかじめ説明し、了解を得る必要があります。
患者の書面同意は必須ですか?
本加算のフォロー開始について、通知では内容と自己負担額を説明して「了解を得る」とされています。本加算専用の書面同意を必須とする記載までは示されていません。
ただし、説明した日、説明相手、説明内容、了解を得た旨を薬歴へ記録しておくことが重要です。かかりつけ薬剤師の選択・同意に関する手続は別途適切に行ってください。
患者から電話がかかってきた場合も対象になりますか?
患者や家族からの連絡を契機に、かかりつけ薬剤師が服薬状況、残薬状況等を個別に確認し、必要な指導を行った場合は、他の要件を満たせば対象になり得ます。
単なる営業時間の問い合わせや処方箋受付状況の確認など、薬学的なフォローを伴わない電話は対象になりません。
ショートメッセージやチャットでも算定できますか?
情報通信機器を用いた方法は対象に含まれます。
ただし、一方的な送信だけでは不十分です。患者の回答を薬剤師が確認し、個別に追加質問や助言を行うなど、双方向性と個別性が必要です。
また、個人情報保護、本人確認、端末管理、記録保存について、薬局の情報セキュリティ方針に従う必要があります。
アプリで患者がチェックを入力すれば算定できますか?
患者が定型的な質問へチェックや入力を行うだけで終了する形式は、原則として不十分です。
薬剤師が回答内容を確認し、服薬状況、副作用、残薬、患者背景に応じて個別具体的な確認と助言を行う必要があります。
投薬した当日に電話しても算定できますか?
できません。
通知では、「前回の調剤後」に調剤当日は含まれないとされています。処方日数や患者の問題を踏まえ、評価に適した時期に実施します。
次回処方箋を持参した当日に電話確認してもよいですか?
本加算におけるフォロー期間には、再度処方箋を持参した当日は含まれません。
来局当日の通常の服薬指導を、調剤後フォローとして扱わないように注意してください。
電話した日に50点を請求できますか?
できません。
フォローを実施した後、患者から再度処方箋を受け付けたときに、要件を確認して服薬管理指導料へ加算します。
電話後に患者が来局しなかった場合はどうなりますか?
本加算は次回処方箋受付時に算定する仕組みです。電話した日だけをもって請求するものではありません。
次回来局日にかかりつけ薬剤師が休みでも算定できますか?
算定可能です。
ただし、フォロー業務自体はかかりつけ薬剤師が行い、実施日時、聞き取り・指導内容に加えて、かかりつけ薬剤師の氏名を薬剤服用歴等へ記載する必要があります。
前回と違う医療機関の処方箋を持参した場合に算定できますか?
フォローの要因となった処方箋を発行した医療機関以外の処方箋は、通知上の「再度処方箋を持参」に含まれません。
どの処方を契機にフォローしたのかを薬歴上で明確に管理してください。
残薬がなくなった患者にも3か月ごとに算定できますか?
算定歴だけを根拠に繰り返すことはできません。
通知では、前提となった残薬等の問題が解消している患者は対象から除かれます。問題が解消した場合は、その内容を記録し、漫然とフォローや算定を継続しないようにします。
フォローしても残薬が減らない場合はどうしますか?
同じ連絡を繰り返すだけではなく、なぜ改善しないのかを検証します。
認知機能、生活リズム、薬剤数、服用時点、家族支援、薬への不安などを確認し、一包化、服薬支援、家族や多職種との連携、処方医への提案などの改善策を検討します。検証内容と改善策は薬歴へ記載します。
調剤後薬剤管理指導料と同じ月に算定できますか?
できません。
調剤後薬剤管理指導料を算定している患者については、同月に本加算を算定できません。
在宅患者にも算定できますか?
在宅患者訪問薬剤管理指導料、居宅療養管理指導費または介護予防居宅療養管理指導費を算定している患者については、同月に本加算を算定できません。
患者の状況と適用される医療保険・介護保険の管理料を確認してください。
複数の薬局でかかりつけ薬剤師を登録できますか?
複数の保険薬局で服薬管理指導料1のイまたは2のイを算定していた場合、いずれの薬局も本加算を算定できません。
一元的な服薬管理のため、患者のお薬手帳、電子お薬手帳、薬歴等から他薬局での状況を確認することが重要です。
レセプト摘要欄に決まった定型文はありますか?
告示・留意事項では、薬歴に記載すべき内容は示されていますが、本加算について全国一律の摘要定型文が明示されているとは限りません。
レセコンの請求仕様、最新の記載要領、審査支払機関や所管地方厚生局の案内を確認してください。薬歴には、算定根拠を再現できる具体的な記録を残します。
薬歴には最低限何を書けばよいですか?
少なくとも、電話等でフォローした旨、実施日時、聞き取り内容、指導内容等を記載します。
実務上は、対象となった問題、残薬数、服薬状況、副作用、評価、医療機関連携、次回計画、実施したかかりつけ薬剤師名まで記録すると判断過程を確認しやすくなります。
2026年5月以前の重複投薬・相互作用等防止加算は前提算定に含まれますか?
直近6月以内に旧・重複投薬・相互作用等防止加算を算定した患者は、調剤時残薬調整加算または薬学的有害事象等防止加算を算定した患者とみなして差し支えないことが疑義解釈で示されています。
50点の患者負担はいくらですか?
50点は医療費全体で500円相当です。加算部分だけを見ると、1割負担で約50円、2割負担で約100円、3割負担で約150円が目安です。
実際の窓口負担は、他の算定項目との合計、公費負担、端数処理等により異なる場合があります。
参考文献
本文は2026年7月14日時点の資料を基に作成しています。診療報酬の取扱いは、今後の訂正通知や疑義解釈、審査上の取扱いによって変更される可能性があります。実際の算定時は、最新の厚生労働省通知、所管地方厚生局、審査支払機関の案内をご確認ください。
- 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」
最終確認日:2026年7月14日 - 厚生労働省「別表第三 調剤報酬点数表」
服薬管理指導料、かかりつけ薬剤師フォローアップ加算50点、併算定制限等
最終確認日:2026年7月14日 - 厚生労働省「調剤報酬点数表に関する事項(令和8年6月19日訂正後)」
対象患者、実施時期、双方向性、薬歴記載、併算定制限等
最終確認日:2026年7月14日 - 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」
かかりつけ薬剤師評価の見直し、施設基準、経過措置等
最終確認日:2026年7月14日 - 厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」
服薬管理指導料の注1に係る薬剤師・薬局の施設基準
最終確認日:2026年7月14日 - 厚生労働省「疑義解釈資料の送付について(その7)」
旧・重複投薬・相互作用等防止加算の取扱い等
最終確認日:2026年7月14日 - 厚生労働省「疑義解釈資料の送付について(その1)」
次回処方箋受付時にかかりつけ薬剤師が不在の場合の取扱い等
最終確認日:2026年7月14日 - 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定に係る施設基準届出チェックリスト」
新設・変更された施設基準の届出確認
最終確認日:2026年7月14日 - 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定に係る調剤行為マスターの対応状況」
かかりつけ薬剤師フォローアップ加算の調剤行為コード・点数
最終確認日:2026年7月14日


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