薬局などの医療現場では、多職種との連携や患者対応だけでなく、同僚との人間関係も日々の業務に大きな影響を与えます。
その中で特にストレスの原因になりやすいのが、パワハラ気質のある人や、常にイライラしている人との関わり方です。
「また怒鳴られた」「いつもピリピリしていて話しかけづらい」——そんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、薬剤師としての現場経験と心理的安全性の観点から、パワハラ気質のある人やイライラしている人にどう対応すべきかを徹底解説します。
感情に巻き込まれず、自分の心と職場の平穏を守るための実践的なコツをお伝えします。

パワハラ気質とは?
パワハラ(パワーハラスメント)とは、職場での優越的な立場を利用して、他者に精神的・身体的な苦痛を与える行為を指します。
具体的には以下のような特徴が挙げられます。
- 過度な叱責や怒鳴り声
- 無視や仲間外れ
- 業務上不必要な指示や過剰な仕事の押し付け

イライラしている人の特徴と心理状態は?
イライラしている人は、精神的な余裕を失っている場合が多く、以下のような状態が背景にあります。
- 過重労働や睡眠不足
- 職場での人間関係のストレス
- プライベートでの問題(家庭や健康)
見分けるポイント
次のような行動が見られたら注意しましょう。
- 小さなミスに過剰反応する
- 言葉遣いが荒くなる
- 相手をコントロールしようとする

対応策:どうすればうまく付き合える?
1. 感情に巻き込まれない
相手がイライラしていても、こちらが感情的になると悪循環です。落ち着いた態度で対応するよう心がけましょう。
2. 相手の気分に左右されない距離感を持つ
あくまで「業務上の関係」と割り切って接することで、自分の心を守れます。
3. 短く明確に伝える
感情的になっている相手には、長い説明や曖昧な表現は逆効果です。要点を端的に伝えましょう。
4. 信頼できる人に相談する
上司や労務担当、産業医に相談することで、対処の選択肢が増えます。決して一人で抱え込まないこと。
5. 記録を残す
万が一パワハラに発展するようなら、日時・内容を記録しておくと証拠になります。

自分がターゲットにされたときはどうするべき?
もしあなたがパワハラ気質のある上司や同僚から明らかにターゲットにされていると感じた場合、まず大切なのは「自分を責めない」ことです。 理不尽な言動は、あなたに原因があるわけではありません。
以下のステップで対処していきましょう。
1. 客観的に記録を取る
いつ・誰に・どこで・どのようなことを言われた/されたのかを、可能な限り詳細にメモや日記、メールなどで残しておきましょう。
録音が可能な場合は、法律の範囲で証拠として記録を取るのも有効です。
2. 信頼できる第三者に相談する
直属の上司が加害者であれば、さらに上の管理職や労務担当、人事部、産業医、社内ハラスメント窓口などに相談しましょう。
職場によっては、匿名で相談できる外部相談窓口を設けているところもあります。
3. 医療機関の受診も視野に
心身に支障が出始めたら、心療内科や精神科への受診をためらわないでください。
診断書をもらうことで、休職や配置転換などの手続きにも活かせます。
4. 異動・転職を検討するのも選択肢
改善の見込みがない、または精神的に限界を感じる場合は、異動や転職を視野に入れるのも正しい判断です。
「逃げる」は悪いことではありません。自分を守ることが最優先です。
5. 法的措置を検討する
あまりにも悪質な場合は、労働基準監督署や弁護士など外部の専門家に相談し、法的手段を取ることも可能です。

パワハラ・不当行為の記録テンプレート
| 日時 | 場所 | 相手の氏名・役職 | 発言・行動の内容 | 自分の反応・その後の影響 | 証拠の有無(メモ・録音など) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025/4/15 10:00 | 調剤室 | 山田課長 | 「このミス、何回目だ?いい加減にしろ」 大声で机を叩いた |
周囲の職員も驚いていた その後しばらく手が震えて業務に支障が出た |
メモあり/録音なし |
このように詳細に記録することで、単なる「主観的な印象」ではなく「客観的な事実」として説明が可能になります。
ExcelやGoogleスプレッドシートで表形式にして保存するのもおすすめです。

社内ハラスメント窓口などに相談したら報復される?
「ハラスメント窓口に相談したいけど、あとで仕返しされないか不安…」——これは多くの人が感じる不安です。
しかし、職場においては報復(リベンジ的行為)は明確な違法行為とされており、企業側にも対応義務があります。
1. 報復行為は違法です
厚生労働省のガイドラインでは、ハラスメントを訴えたことを理由とした解雇、降格、減給、勤務条件の変更などは「不利益取扱い」として禁じられています(労働施策総合推進法)。
2. 相談内容は原則「守秘義務」が守られる
社内の相談窓口には守秘義務があり、相談者の同意なしに加害者へ情報が漏れることは基本的にありません。匿名相談が可能な場合もあります。
3. 万が一報復された場合は?
報復行為があった場合も、それを記録し、再度相談・通報することで追加の対応が求められます。社外機関(労働局・労働基準監督署・弁護士)に相談する選択肢もあります。
4. 相談前に準備をしておこう
- 客観的な証拠(記録やメール、証人)があれば安心
- 相談の前に、信頼できる同僚や先輩に意見を聞くのも手
- 直属の上司ではなく、他部署の窓口や産業医など中立的な立場を選ぶ

相談すると人間関係が悪くなる?心配なときの考え方
1. “波風立てたくない”と思うのは当然
職場の雰囲気を壊したくない、今の関係を保ちたいという気持ちは、誰にでもあるものです。
ただし、あなたが我慢を重ねてしまうと、その関係性は「一方的に傷つけられる関係」になってしまう恐れもあります。
2. 我慢する方が周囲との関係に悪影響を及ぼすことも
自分だけがストレスを抱え込んでしまうと、無意識に態度や言動に表れてしまい、逆に周囲とぎくしゃくしてしまうこともあります。相談することで「実は同じように感じていた」という共感を得られる可能性もあるんです。
3. 信頼できる人との距離を大事に
無理に全員と良好な関係を築こうとせず、自分を大切にしてくれる人とだけ信頼関係を深めましょう。人数は少なくても、心から味方になってくれる人がいれば、それだけで大きな安心感になります。
4. 相談内容は「秘密」で守られる
社内の相談窓口は基本的に守秘義務があるため、内容が職場に広まることはありません。どうしても不安なら、外部の専門窓口(労働局、弁護士など)を活用する方法もあります。

まとめ
パワハラ気質やイライラしている人への対応は、職場のストレスを減らすためにとても重要です。冷静さを保ち、必要に応じて助けを求めることが、自分を守る第一歩になります。
よくある質問(Q&A)
- Q. パワハラにあたるかどうか判断が難しい場合は?
- A. 客観的な証拠や記録を取り、労務担当者や産業医に相談しましょう。
- Q. 一時的なイライラとパワハラの違いは?
- A. 継続的に威圧的な態度や不当な扱いが続くなら、パワハラの可能性が高いです。
- Q. 自分も感情的になってしまいそうな時の対処法は?
- A. 一度深呼吸をしてその場を離れるのも効果的。心を落ち着けてから再対応を。
参考文献



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