


- カロナールの成分はアセトアミノフェン。熱を下げ、痛みを和らげる薬です。
- 成人の用量は「何に使うか」で異なります。鎮痛目的では1回300〜1,000mg、急性上気道炎では1回300〜500mgが添付文書上の目安です。
- 鎮痛目的では投与間隔は4〜6時間以上、1日総量4,000mgまで。ただし処方指示が最優先です。
- 風邪など急性上気道炎では原則1日2回まで・1日最大1,500mgです。
- 最重要ポイントは他のアセトアミノフェン含有薬との重複を避けること。総合感冒薬や市販の解熱鎮痛薬にも含まれます。

- カロナールとは?成分はアセトアミノフェン
- カロナールの用量は「目的」で違う
- 「何時間あける?」4〜6時間以上が基本
- いちばん注意したいのは「アセトアミノフェンの重複」
- 肝障害に注意|飲酒・低栄養・脱水も確認
- 2026年8月改訂で押さえたい新しい注意点
- 妊娠中・授乳中は使える?2026年最新添付文書の考え方
- 子どものカロナール|体重で計算する
- 高齢者・腎機能が低い人はどうする?
- カロナールはなぜ効く?薬理をもう一歩深掘り
- カロナールはどのくらいで効く?血中濃度から考える
- カロナール錠200・300・500の違いは?
- 錠剤・細粒・坐剤はどう使い分ける?
- カロナールとロキソニンはどう違う?
- 飲み合わせをさらに詳しく|処方監査で確認したい薬
- 副作用|「よくある症状」と「すぐ相談したい症状」を分ける
- 過量服用したかもしれないときはどうする?
- カロナールを飲むときの実践シミュレーション
- 薬剤師実務|処方箋を見たときの確認ポイント
- 服薬指導でそのまま使える説明例
- カロナールのよくある勘違い7つ
- PTPシートのまま飲まない|意外と重要な服薬指導
- どんなときに受診したほうがいい?
- 検索で多い「カロナール500mg」に薬剤師が答える
- よくある質問
- 薬剤師が患者さんに確認したいチェックリスト
- まとめ|カロナールは「用量・間隔・重複」を確認
- 関連記事
- 参考文献・一次情報
カロナールとは?成分はアセトアミノフェン
カロナール錠200・300・500は、アセトアミノフェンを有効成分とする解熱鎮痛薬です。2026年8月改訂の添付文書では、主な効能として「各種疾患・症状における鎮痛」「急性上気道炎の解熱・鎮痛」「小児科領域における解熱・鎮痛」が記載されています。
「ロキソニンなどのNSAIDsと何が違うの?」と聞かれることも多いですが、カロナールは一般に胃腸障害や腎機能への影響を考慮して選ばれることがある一方、アセトアミノフェン特有の注意点として肝障害と重複投与があります。


カロナールの用量は「目的」で違う
カロナールで最も誤解されやすいのがここです。成人だから一律に「1回500mg」「1日4,000mgまで」というわけではありません。添付文書上、適応によって用量が分かれています。
| 使う目的 | 成人の1回量 | 投与間隔・回数 | 1日上限 |
|---|---|---|---|
| 各種疾患・症状の鎮痛 | 300〜1,000mg | 4〜6時間以上 | 4,000mg |
| 急性上気道炎の解熱・鎮痛 | 300〜500mgを頓用 | 原則1日2回まで | 1,500mg |
いずれも年齢や症状によって調整されます。また、添付文書では空腹時の投与は避けることが望ましいとされています。
痛みに使う場合:1回300〜1,000mg、4〜6時間以上あける
頭痛、歯痛、腰痛など「各種疾患・症状の鎮痛」として使う場合、成人では1回300〜1,000mg、投与間隔4〜6時間以上、1日総量4,000mgが添付文書上の上限です。
ただし「4,000mgまで飲める」という意味ではありません。体格、年齢、肝機能、飲酒量、栄養状態、併用薬、投与期間などによって適切な量は変わります。特に1日総量1,500mgを超える高用量で長期投与する場合は肝機能確認が重要とされています。
風邪の熱・痛みに使う場合:原則1日2回まで
急性上気道炎に対しては、成人1回300〜500mgを頓用し、原則1日2回まで、1日最大1,500mgです。鎮痛目的の4,000mg上限を、そのまま風邪の発熱に当てはめてはいけません。

「何時間あける?」4〜6時間以上が基本
鎮痛目的や小児科領域の解熱鎮痛では、添付文書上4〜6時間以上の投与間隔が示されています。
「熱が下がらない」「痛みがまだある」からといって、2〜3時間で追加すると総量が増え、重複や過量につながりやすくなります。追加服用を考える前に、処方された用法を確認しましょう。
- 最後に飲んだのは何時か
- 1回何mg・何錠飲んだか
- カロナール以外に風邪薬・解熱鎮痛薬を飲んでいないか
いちばん注意したいのは「アセトアミノフェンの重複」
カロナールの安全性を考えるとき、最重要なのは同じ成分を知らずに重ねることです。
添付文書では、アセトアミノフェンを含む他の薬剤(一般用医薬品を含む)との併用により、過量投与から重篤な肝障害が起こるおそれがあるため、併用を避けるよう明記されています。
特に確認したい市販薬
- 総合感冒薬(かぜ薬)
- 市販の解熱鎮痛薬
- 頭痛薬・生理痛薬
- 小児用のかぜ薬・解熱剤
商品名が違っても、成分欄に「アセトアミノフェン」と書かれていれば重複します。家族の薬を流用したり、処方薬+市販薬を自己判断で組み合わせたりしないようにしましょう。

ロキソニンなど他の鎮痛薬と一緒に飲める?
カロナールとロキソプロフェンは同一成分ではありません。しかし、カロナールの添付文書では他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましいとされています。
一方、医師が病状を見て併用や使い分けを指示するケースもあります。そのため「成分が違うから自由に併用OK」とは考えず、処方医や薬剤師の指示に従うのが安全です。
ロキソニンの用量・間隔については、関連記事「ロキソニンの正しい使い方|間隔・毎日服用と腎臓胃リスク」も参考にしてください。
肝障害に注意|飲酒・低栄養・脱水も確認
アセトアミノフェンは主に肝臓で代謝されます。添付文書では、重篤な肝障害が警告・重大な副作用として記載されています。
- 重篤な肝障害のある患者は禁忌
- 肝障害または既往歴がある場合は悪化に注意
- アルコール多量常飲者では肝障害が起こりやすい
- 絶食・低栄養・摂食障害・脱水などでは肝障害リスクに注意
「お酒を飲んだ日は絶対に飲めない」と一律には言えませんが、日常的な多量飲酒や体調不良による食事不足・脱水がある場合は、自己判断せず相談してください。
2026年8月改訂で押さえたい新しい注意点
2026年8月改訂の添付文書では、重篤な腎障害・肝障害、敗血症、栄養障害などによりピログルタミン酸が蓄積しやすい患者で、アニオンギャップ開大性代謝性アシドーシスが発現するおそれについて注意が追加されています。
一般の患者さんが自分で判断する項目ではありませんが、医療者側では「長期・高用量」「腎肝機能」「低栄養」「重症感染症」などをまとめて確認する必要があります。
妊娠中・授乳中は使える?2026年最新添付文書の考え方
妊娠中のアセトアミノフェンはよく使用される薬ですが、最新添付文書では単純に「妊娠中でも安全」とはされていません。
妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与するとされています。また、妊娠後期の女性への投与で胎児の動脈管収縮を起こすことがある旨が記載されています。
授乳婦については、治療上の有益性と母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討するとされています。
子どものカロナール|体重で計算する
小児科領域の解熱・鎮痛では、通常1回10〜15mg/kg、投与間隔4〜6時間以上、1日総量60mg/kgまでとされています。ただし成人の用量を超えません。
| 体重 | 1回量の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 10kg | 100〜150mg | 体重換算を優先 |
| 20kg | 200〜300mg | 剤形・規格に注意 |
| 30kg | 300〜450mg | 成人用量を超えない |
さらに、小児科領域では1回最大500mg、1日最大1,500mgという上限があります。錠剤だけでなく、細粒・シロップ・坐剤でも成分が同じアセトアミノフェンであれば総量に含めて考えます。


高齢者・腎機能が低い人はどうする?
高齢者では副作用が出やすいため、添付文書上は少量から開始するなど慎重投与が推奨されています。
腎障害または既往歴のある患者では、投与量の減量や投与間隔の延長を考慮することが記載されています。腎機能が低い方は、処方された回数以上に自己判断で追加しないようにしましょう。
カロナールはなぜ効く?薬理をもう一歩深掘り
カロナールの有効成分であるアセトアミノフェンは、長年使われている薬ですが、作用機序のすべてが完全に解明されているわけではありません。最新の添付文書では、中枢神経系に作用し、プロスタグランジン合成、カンナビノイド受容体系、セロトニン作動系などに影響すると考えられています。
ここで大切なのは、「ロキソプロフェンなどのNSAIDsとまったく同じ薬ではない」ということです。患者さんからは「どちらも痛み止めだから同じでは?」と聞かれますが、作用の仕方や副作用プロファイル、使われやすい場面が異なります。


「効かない」と感じる前に確認したいこと
カロナールを飲んだのに効かないと感じる場合、単純に薬が弱いとは限りません。薬局では次の点を確認すると原因を整理しやすくなります。
- 飲んでから十分な時間が経っているか
- 処方された1回量を正しく飲めているか
- 痛みの原因が炎症主体なのか、神経障害性疼痛など別のタイプなのか
- 発熱の原因に対する治療が必要ではないか
- 脱水や睡眠不足など、症状を悪化させる要素がないか
解熱鎮痛薬は原因そのものを治療する薬ではなく、症状を和らげる対症療法です。薬を増量する前に、「そもそも追加の診察や原因治療が必要ではないか」を考えることが重要です。
カロナールはどのくらいで効く?血中濃度から考える
「飲んで何分くらいで効きますか?」も非常に多い質問です。個人差や症状による差はありますが、添付文書の薬物動態データは一つの参考になります。
| 製剤・投与量 | 血中濃度がピークになる時間(Tmax) | 半減期(t1/2) |
|---|---|---|
| カロナール錠200を2錠(400mg) | 約0.46時間 | 約2.36時間 |
| カロナール錠500を1錠(500mg) | 約0.79時間 | 約2.91時間 |
健康成人男性を対象にした単回投与試験では、血中濃度はおおむね服用後0.5〜0.8時間前後でピークに達しています。ただし、これは「必ず30分で効く」「3時間で完全に切れる」という意味ではありません。食事、体調、年齢、病態、痛みや発熱の程度などで体感は変わります。
「飲んですぐに追加するのではなく、まず処方された間隔を守って様子を見てください。効き方には個人差があります。痛みや熱が強いままなら、回数を勝手に増やすより相談してください。」
体からどう消える?
アセトアミノフェンの代謝物は主に尿中へ排泄されます。添付文書では、健康成人男性に500mgを単回投与した試験で、投与量の約80%が24時間までに尿中へ排泄されたとされています。
また、肝硬変患者では健康成人に比べてAUCが高く、クリアランスが低下し、半減期が延長したとのデータがあります。肝障害のある方で慎重な使用が必要なのは、このような薬物動態の変化も背景にあります。
カロナール錠200・300・500の違いは?
有効成分はどれもアセトアミノフェンで、違うのは1錠中の含有量です。
| 製剤 | アセトアミノフェン量 | 剤形の特徴 | 実務ポイント |
|---|---|---|---|
| カロナール錠200 | 200mg | 割線入り錠剤 | 用量調整しやすい |
| カロナール錠300 | 300mg | 素錠 | 錠数ではなくmgで確認 |
| カロナール錠500 | 500mg | 割線入り素錠 | 成人で1回量をまとめやすい |
「500mg錠のほうが種類として強い薬」なのではなく、同じ成分が1錠に多く入っているという違いです。処方箋を見るときは錠数だけでなく、必ず規格×錠数=1回量で確認します。


錠剤・細粒・坐剤はどう使い分ける?
カロナールには錠剤だけでなく、細粒や坐剤もあります。剤形が違っても有効成分はアセトアミノフェンです。
- 錠剤:成人や錠剤が飲める小児で使いやすい
- 細粒:錠剤が飲みにくい小児や用量を細かく調整したい場合に使われる
- 坐剤:嘔吐がある、経口摂取が難しいなど、内服しにくい場面で使用される
注意したいのは、剤形が違っても重複は重複だということです。「飲み薬を飲んだけれど熱が下がらないから坐薬を追加」という行動は、同じアセトアミノフェンを短時間に重ねることになり得ます。
カロナールとロキソニンはどう違う?
「カロナールとロキソニン、どちらが強いですか?」という質問に、単純な強弱だけで答えるのは適切ではありません。薬剤師としては痛みの種類・患者背景・安全性をセットで考えます。
| 比較 | カロナール | ロキソプロフェンなどNSAIDs |
|---|---|---|
| 主な位置づけ | 解熱・鎮痛 | 解熱・鎮痛・抗炎症 |
| 作用の考え方 | 中枢作用など複数の機序 | COX阻害によるプロスタグランジン生成抑制が中心 |
| 特に確認したい点 | 肝障害、アセトアミノフェン重複 | 胃腸障害、腎機能、喘息など |
| 選択 | 症状・年齢・既往歴・併用薬などを踏まえ医師が判断 | |
「カロナールのほうが弱いから何錠でも足していい」「ロキソニンのほうが強いから必ず良い」という考え方は避けましょう。
飲み合わせをさらに詳しく|処方監査で確認したい薬
アセトアミノフェン重複以外にも、添付文書にはいくつか併用注意が記載されています。
ワルファリン
クマリン系抗凝血薬であるワルファリンは、カロナールとの併用で作用が増強することがあります。特に反復・長期使用を行う場合には、出血症状や抗凝固療法の管理状況を確認します。
カルバマゼピン・フェノバルビタール・フェニトインなど
これらの薬剤やリファンピシン、イソニアジドなどの長期使用者では、肝薬物代謝酵素の誘導によってアセトアミノフェン由来の肝毒性代謝物が増え、肝障害リスクが高まる可能性があります。
飲酒
添付文書では、アルコール多量常飲者がアセトアミノフェンを服用し肝不全を起こした報告が記載されています。習慣的な多量飲酒がある場合は、服用前に医療者へ伝えることが大切です。
抗菌薬
抗生物質・抗菌剤との併用では、過度の体温低下が起こる頻度が高くなるとして慎重投与が記載されています。感染症治療中の解熱剤使用では、体温だけでなく全身状態を確認します。
副作用|「よくある症状」と「すぐ相談したい症状」を分ける
カロナールは広く使われていますが、副作用がない薬ではありません。添付文書に記載されるその他の副作用には、悪心・嘔吐、食欲不振などがあります。
一方、頻度不明ではあるものの、次のような重大な副作用も記載されています。
- ショック、アナフィラキシー
- 中毒性表皮壊死融解症(TEN)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
- 急性汎発性発疹性膿疱症
- 喘息発作
- 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
- 顆粒球減少症
- 間質性肺炎
- 間質性腎炎、急性腎障害
- 薬剤性過敏症症候群
服用後、早めに医療機関へ相談したい症状
- 息苦しさ、顔や唇の腫れ、全身じんましん
- 広がる発疹、水ぶくれ、口や目の粘膜症状
- 強い倦怠感、黄疸、濃い尿
- 尿量の急な減少、むくみ
- 発熱と発疹が続き、リンパ節の腫れなどを伴う
「熱があるから薬を飲んだ後も熱がある」というだけで副作用とは限りません。原疾患の症状なのか薬による症状なのかを見分けるためにも、経過や服用時刻を伝えると診察がスムーズです。
過量服用したかもしれないときはどうする?
アセトアミノフェンの過量投与では、肝臓だけでなく腎臓や心筋の壊死が報告されています。解毒にはアセチルシステインが用いられることがあります。
重要なのは、症状がないから大丈夫と自己判断しないことです。「何を」「何mg」「何錠」「何時に」飲んだかを確認し、過量の可能性がある場合は速やかに医療機関等へ相談してください。


カロナールを飲むときの実践シミュレーション
ケース1:成人、頭痛でカロナール500mgが1回1錠処方
処方どおり1回500mgを服用し、次の服用は指示された間隔を守ります。痛みが残っていても、短時間で追加服用しません。また、市販の頭痛薬や風邪薬を追加する場合は、アセトアミノフェンが入っていないか確認します。
ケース2:風邪で発熱、カロナール500mgが頓服
急性上気道炎では添付文書上、成人1回300〜500mg、原則1日2回まで、1日最大1,500mgです。「鎮痛目的なら4,000mgまでだから」と自己判断で回数を増やすのは不適切です。
ケース3:体重18kgの小児
小児科領域の基本は10〜15mg/kg/回なので、計算上は180〜270mg/回が目安になります。しかし実際には剤形、規格、年齢、症状を踏まえて処方されます。保護者が自己判断で錠剤を割ったり、別の坐剤を追加したりしないよう説明します。
ケース4:市販の総合感冒薬をすでに服用
まず箱や説明書の「成分・分量」を確認します。アセトアミノフェンを含む場合は、カロナールと重複するため併用を避けます。商品名だけでは判断できないのがポイントです。
ケース5:毎日晩酌し、食事量が減っている高齢者
多量飲酒、低栄養、脱水は肝障害リスクを考えるうえで重要です。高齢者は少量から開始するなど慎重投与が推奨されています。薬だけを見るのではなく、食事・水分・飲酒・体重減少なども確認します。
ケース6:ワルファリン服用中に歯痛
自己判断で漫然と連用せず、歯科受診の必要性を確認します。ワルファリンとの併用注意もあるため、服用期間や出血症状、抗凝固療法の管理状況を含めて医師・薬剤師に相談します。
薬剤師実務|処方箋を見たときの確認ポイント
薬剤師向けに、カロナール処方を受けたときのチェックを実務ベースで整理します。
- 適応を推定:鎮痛か、急性上気道炎か、小児科領域か
- 1回量をmg換算:規格×錠数で確認
- 1日総量を確認:用法回数と頓用回数を含める
- 投与間隔を確認:4〜6時間以上必要な処方で間隔が担保されているか
- 他院・市販薬を確認:アセトアミノフェン重複がないか
- 肝機能・腎機能:既往、検査値、低栄養、脱水などを確認
- 飲酒:多量常飲の有無
- 妊娠・授乳:妊娠週数を含め医師判断を確認
- 併用薬:ワルファリン、酵素誘導薬など
- 長期処方:漫然投与になっていないか、肝機能評価があるか
疑義照会を考えたい例
- 急性上気道炎と考えられる処方で、添付文書上の上限を大きく超える用法になっている
- 他院からアセトアミノフェン含有薬が継続されており、重複が疑われる
- 小児で体重換算した1回量・1日量が大きく外れている
- 重篤な肝障害が確認されている
- 腎機能低下が強いのに投与間隔への配慮が見当たらない
ただし処方意図には患者固有の背景があります。疑義照会は「添付文書と違うから即NG」ではなく、患者情報と処方意図を確認して安全性を担保するために行います。
服薬指導でそのまま使える説明例
「この薬は熱を下げたり、痛みを和らげたりするアセトアミノフェンという薬です。処方された1回量と回数を守って使ってください。」
「痛み止めとして使う場合でも、効かないからと短時間で追加せず、指示された間隔を守ってください。飲んだ時間をメモしておくと安心です。」
「市販の風邪薬や頭痛薬にも同じアセトアミノフェンが入っていることがあります。別の薬を追加するときは、箱の成分を確認するか薬局に聞いてください。」
「薬を飲んでも症状が強い、何日も続く、水分が取れない、息苦しいなどがあれば、薬の回数を増やすより受診を検討してください。」
カロナールのよくある勘違い7つ
- 「カロナールは弱いから多めに飲んでいい」
誤りです。過量投与では重篤な肝障害の可能性があります。 - 「500mg錠は200mg錠より種類として強い薬」
成分は同じで、含まれる量が違います。 - 「4時間たてば何回でも飲める」
誤りです。1日総量や適応ごとの回数上限があります。 - 「坐薬と飲み薬は別物なので重ねてよい」
同じアセトアミノフェンなら重複します。 - 「市販薬ならカロナールと関係ない」
総合感冒薬や市販鎮痛薬にもアセトアミノフェンが含まれることがあります。 - 「熱を下げれば病気が治る」
解熱は対症療法です。感染症など原因への対応が別途必要なことがあります。 - 「妊娠中は必ず安全だから自由に使える」
最新添付文書では有益性と危険性を考慮して投与を判断するとされています。
PTPシートのまま飲まない|意外と重要な服薬指導
添付文書では、PTP包装の薬はシートから取り出して服用するよう注意されています。PTPシートごと誤飲すると、硬い角が食道粘膜に刺さり、穿孔など重篤な合併症につながることがあります。
一包化されていない薬を多く服用する方では、薬そのものだけでなく「包装から正しく取り出せているか」も確認したいポイントです。
どんなときに受診したほうがいい?
カロナールで熱や痛みを一時的に和らげても、次のような状況では原因評価が必要です。
- 水分が取れない、尿が極端に少ない
- 呼吸が苦しい、胸痛がある
- 意識がもうろうとする、けいれんがある
- 激しい頭痛、首の強い痛み・硬さがある
- 強い腹痛、繰り返す嘔吐がある
- 乳幼児でぐったりして反応が悪い
- 高熱が続く、または一度良くなってから再び悪化する
- 痛みが長引き、日常生活に支障が出ている
解熱鎮痛薬は「症状を抑えられるから受診しなくてよい」という薬ではありません。症状の強さや経過に違和感があれば、薬を追加するより診察につなげることが大切です。
検索で多い「カロナール500mg」に薬剤師が答える
検索では「カロナール500 何錠」「カロナール500 何時間あける」「カロナール500 1日何回」といった疑問が多く見られます。しかし、500mgという規格だけでは適切な回数は決まりません。
適応・年齢・症状・1日総量・併用薬によって答えが変わるからです。たとえば成人の鎮痛目的では1回300〜1,000mgですが、急性上気道炎では1回300〜500mg、原則1日2回までです。
そのため「500mg錠なら1日○回」と一律に覚えるより、処方袋に書かれた用法を確認し、不明点があれば薬剤師に聞くのが最も安全です。
よくある質問
Q. カロナール500mgは1回何錠?
「500mg錠だから必ず1回1錠」とは限りません。成人の鎮痛目的では1回300〜1,000mg、急性上気道炎では1回300〜500mgが添付文書上の範囲です。処方された錠数を優先してください。
Q. 4時間たてば必ず追加していい?
いいえ。4〜6時間以上は「最低限の間隔」の目安であり、処方回数や1日総量を超えてよいわけではありません。特に風邪の発熱では原則1日2回までという別の制限があります。
Q. 空腹時に飲んでもいい?
添付文書では、成人・小児とも空腹時の投与は避けることが望ましいとされています。食事が取れないほど体調が悪い場合は、脱水や低栄養も含めて医療者に相談してください。
Q. 市販の風邪薬と一緒に飲める?
まず成分欄を確認してください。アセトアミノフェンが入っている場合は、カロナールとの併用を避けます。入っていない場合でも他成分との飲み合わせがあるため、迷ったら薬剤師に確認するのが安全です。
Q. 熱が下がらないときは追加すればいい?
自己判断で回数を増やさないでください。解熱剤は原因そのものを治す薬ではありません。水分が取れない、呼吸が苦しい、意識がおかしい、強い痛みが続く、高熱が長引くなどの場合は受診が必要です。
Q. 飲み忘れたら2回分まとめて飲む?
まとめ飲みは避けます。カロナールは頓用処方も多いため、処方された用法を確認し、判断に迷う場合は薬局へ相談してください。
薬剤師が患者さんに確認したいチェックリスト
- 何の症状に使うのか:発熱、頭痛、歯痛、腰痛など
- 1回量・1日回数・最終服用時刻
- 市販の風邪薬・頭痛薬・生理痛薬の使用
- 他院からアセトアミノフェンが出ていないか
- 肝疾患・腎疾患の有無
- 飲酒習慣
- 食事が取れているか、脱水がないか
- 妊娠・授乳の有無
薬局では「カロナールを飲んでいるか」だけでなく、アセトアミノフェンを含む別名の薬がないかまで確認することが重要です。
まとめ|カロナールは「用量・間隔・重複」を確認

- カロナール=アセトアミノフェンの解熱鎮痛薬
- 成人用量は目的で違う
- 鎮痛目的では4〜6時間以上あける
- 風邪の熱では原則1日2回まで・最大1,500mg/日
- アセトアミノフェン含有薬との重複を避ける
- 子どもは10〜15mg/kg/回を基本に体重換算
- 肝障害、飲酒、低栄養、脱水、腎障害、妊娠中などは特に相談


関連記事
参考文献・一次情報
- PMDA:カロナール錠200/300/500 医療用医薬品情報(2026年8月改訂・第5版)
- PMDA:カロナール錠200/300/500 添付文書HTML
※本記事は一般的な医薬品情報の提供を目的としており、個別の診断・治療・処方変更を目的とするものではありません。処方薬は医師・薬剤師の指示に従ってください。最終確認:2026年10月1日。



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