

吸入薬指導加算の基本は?
対象は喘息またはCOPDで吸入薬が処方されている患者さん。
文書+練習用吸入器を用いた実技指導を行い、結果を医療機関へ文書等で情報提供した場合に、30点(3か月に1回)を算定できます。
2024年度改定以降はかかりつけ薬剤師指導料と併算定が可能になりました(ただし服薬情報等提供料は重複不可)。

指導の流れは?(受付〜算定までの標準フロー)
- トリアージ:処方で吸入薬を自動抽出、過去算定日をポップアップ表示。
- 同意取得:「デモ器を用いた実技指導」「医療機関連携」に同意(口頭で可、推奨は簡易同意書)。
- 準備:デモ器・説明書・スペーサー・衛生用品・チェックリストをセット。
- 実技指導:薬剤師がデモ→患者が実演→訂正→再実演。最低2サイクル。
- 確認:前呼気/吸気速度(MDIはゆっくり・DPIは速く)/同調/息止め(5–10秒)/うがい。
- 情報提供:誤操作・是正内容・残量管理・副作用・再評価時期を1枚に要約し医療機関へ。
- 薬歴:同意の有無、デモ器使用、提供先・方法、要点、再評価予定を明記。
- 算定:3か月ルールを確認し、レセ摘要に定型文を貼付。

算定件数を増やすには?(仕組みで取りこぼし防止)
- 自動抽出:ICS/LABA/LAMA/配合剤に「吸入」タグ。病名フラグ(喘息/COPD)と連動。
- 3か月カウント:薬歴トップに前回算定日を常時表示。90日ロジックで判定。
- 優先ターゲット:新規開始・装置/用量変更・複数デバイス併用・高齢/握力低下・ACT/CAT低下。
- 連携テンプレ:医師が読みやすい1枚フォーマット(誤操作→介入→結果→再評価日)。
- デモ器整備:破損・型落ちを排除。機種別に衛生・在庫を管理。
何を確認すべき?(デバイス横断チェック)
- MDI:容器を振る→前呼気→押す+ゆっくり深く吸う→息止め→ICSはうがい。
- DPI:装填→前呼気→勢いよく一気に吸う→息止め。
- SMI:装填→前呼気→ゆっくり深く吸う→息止め(最初の1秒を焦らない)。
- 共通:息止め5–10秒、うがい、残量管理、副作用(嗄声、口腔カンジダ、振戦、動悸、口渇)。

同意書・情報提供書・レセ摘要は?(コピペOK)
同意書(簡易)
【吸入薬指導・情報提供 同意書】 練習用吸入器等を用いた吸入手技の指導を受け、その結果が医療機関へ文書等で提供されることに同意します。 氏名:____ 署名:____ 日付:__年__月__日
情報提供書(1枚フォーマット)
【吸入手技・服薬支援 提供書】 患者:□□ □□ 疾患:喘息/COPD 装置:MDI/DPI/SMI 本日:文書+デモ器、実技2サイクル、再評価:◯/◯ 誤操作:______/介入:______/残量:____ 副作用:嗄声( ) 口腔カンジダ( ) 振戦・動悸( ) 所見:ACT/CAT次回実施 作成:○○薬局(薬剤師○○)TEL/FAX:
レセプト摘要(例)
吸入薬指導加算 30点:喘息/COPD。患者同意取得。文書+デモ器で実技指導。 結果を提供書で医療機関へFAX送付済。薬歴記載あり。 (注)服薬情報等提供料とは重複算定せず。
査定回避のコツは?
- デモ器未使用はNG(口頭のみ不可)。
- 文書での情報提供が必須(手帳記載でも可、写し/要点を薬歴へ)。
- 3か月ルール遵守(装置変更・手順変更は再教育の根拠を記載)。
- 「服薬情報等提供料」との重複不可(同一内容の二重評価を避ける)。
クイズコーナーで総仕上げ!
全問選択式。考えた後に、各設問のアコーディオンを開いて答えと解説をチェックしましょう。
Q1. 算定の必須条件はどれ?(1つ選択)
- 口頭での説明+患者のサイン
- 文書+練習用吸入器による実技指導、結果の文書提供
- 動画を見せるだけ
- 電話で事後フォローのみ
Q2. 3か月ルールに当てはまる例は?(1つ選択)
- 同一装置・同一内容の再指導を1か月後に実施
- 装置変更(DPI→SMI)で手順が大きく変わり再教育
- 患者都合で説明を聞き逃したので翌日に再指導
- 同日に家族へ説明したので再算定
Q3. 併算定の可否で正しいのは?(1つ選択)
- かかりつけ薬剤師指導料とは併算定不可
- かかりつけ薬剤師指導料とは要件充足で併算定可
- 服薬情報等提供料とは併算定可
- どの管理料とも自由に併算定可
Q4. MDI・DPI・SMIの吸気で最重要なのは?(1つ選択)
- MDI=速く、DPI=ゆっくり
- MDI/SMI=ゆっくり深く、DPI=勢いよく一気に
- すべて速く
- すべてゆっくり
Q5. ICS吸入後の基本ケアは?(1つ選択)
- 何もしなくて良い
- 飴を舐める
- 水でうがい(含嗽+ガラガラ)を行う
- 口腔ケアは就寝前のみ
Q6. レセ摘要に最低限入れるべき要素は?(1つ選択)
- 「吸入指導実施」の一言だけ
- 患者が満足した旨
- 同意取得/文書+デモ器/情報提供済(方法)
- 薬局の込み具合
Q7. 「取りこぼしゼロ化」に直結する施策は?(1つ選択)
- スタッフの気合い
- 吸入薬タグによる自動抽出+前回算定日ポップアップ
- 店内BGMの変更
- 月1回の講義だけ
Q8. 情報提供の「証拠化」で最も適切なのは?(1つ選択)
- 口頭で伝えたと薬歴に書く
- 提供書を患者に渡すだけ
- 提供書の写し/送信票/電子連携ログを保存
- 後で思い出して記録
まとめ
文書+デモ器+医療機関連携を標準化し、3か月サイクルで再評価。抽出ルールと定型テンプレで質とスピードを両立すれば、算定の取りこぼしは確実に減ります。
今日の処方から、チェックリスト運用とレセ摘要定型化をはじめましょう。

よくある質問
同意は口頭で良い?
可。ただし監査対応としては簡易同意書の保存が堅実です。
医療機関への提供は手帳でも良い?
可。提供の事実が確認できる写しや要点の薬歴記載を残しましょう。
短期の吸入薬(抗インフルエンザ等)は対象?
対象外と解されます。慢性疾患の維持吸入が主対象です。
かかりつけ薬剤師指導料と同日算定は?
2024年度改定以降は併算定可(服薬情報等提供料は重複不可)。
参考文献
- 令和2年度診療報酬改定の概要【調剤】(吸入薬指導加算の新設)/厚生労働省
- 令和6年度診療報酬改定の概要【調剤】(併算定等の取扱い)/厚生労働省
- 【令和6年度版】吸入薬指導加算の解説と行政資料・疑義解釈まとめ/kakari
- 【2024年度改定版】吸入薬指導加算の算定要件や改定内容/m3.com
- 吸入薬指導加算とは?算定要件やレセプト摘要欄への記載/ヤクヨミ
- 【2024年改定】併算定可否一覧(抜粋)/東和薬品
薬剤師向け転職サービスの比較と特徴まとめ


今日は、特徴をわかりやすく整理しつつ、読んでくださる方が自分の働き方を見つめ直しやすいようにまとめていきましょう。
働く中で、ふと立ち止まる瞬間は誰にでもあります
薬剤師として日々働いていると、忙しさの中で気持ちに余裕が少なくなり、
「最近ちょっと疲れているかも…」と感じる瞬間が出てくることがあります。
- 店舗からの連絡に、少し身構えてしまう
- 休憩中も頭の中が業務のことでいっぱいになっている
- 気づけば仕事中心の生活になっている
こうした感覚は、必ずしも「今の職場が嫌い」というわけではなく、
「これからの働き方を考えてもよいタイミングかもしれない」というサインであることもあります。
無理に変える必要はありませんが、少し気持ちが揺れたときに情報を整理しておくと、
自分に合った選択肢を考えるきっかけになることがあります。
薬剤師向け転職サービスの比較表
ここでは、薬剤師向けの主な転職サービスについて、それぞれの特徴を簡潔に整理しました。
各サービスの特徴(概要)
ここからは、上記のサービスごとに特徴をもう少しだけ詳しく整理していきます。ご自身の希望と照らし合わせる際の参考にしてください。
・薬剤師向けの転職支援サービスとして、調剤薬局やドラッグストアなどの求人を扱っています。
・面談を通じて、これまでの経験や今後の希望を整理しながら話ができる点が特徴です。
・「まずは話を聞いてみたい」「自分の考えを整理したい」という方にとって、利用しやすいスタイルと言えます。
・全国の薬局・病院・ドラッグストアなど、幅広い求人を取り扱っています。
・エリアごとの求人状況を比較しやすく、通勤圏や希望地域に合わせて探したいときに役立ちます。
・「家から通いやすい範囲で、いくつか選択肢を見比べたい」という方に向いているサービスです。
・調剤薬局の求人を多く扱い、条件の調整や個別相談に力を入れているスタイルです。
・勤務時間、休日日数、年収など、具体的な条件について相談しながら進めたい人に利用されています。
・「働き方や条件面にしっかりこだわりたい」方が、検討の材料として使いやすいサービスです。
・調剤系の求人を取り扱う転職支援サービスです。
・職場の雰囲気や体制など、求人票だけではわかりにくい情報を把握している場合があります。
・「長く働けそうな職場かどうか、雰囲気も含めて知りたい」という方が検討しやすいサービスです。
・薬剤師に特化した職業紹介サービスで、調剤薬局・病院・ドラッグストアなど幅広い求人を扱っています。
・公開されていない求人(非公開求人)を扱っていることもあり、選択肢を広げたい場面で役立ちます。
・「いろいろな可能性を見比べてから考えたい」という方に合いやすいサービスです。
・調剤薬局を中心に薬剤師向け求人を取り扱うサービスです。
・研修やフォロー体制など、就業後を見据えたサポートにも取り組んでいる点が特徴です。
・「現場でのスキルや知識も高めながら働きたい」という方が検討しやすいサービスです。
気持ちが揺れるときは、自分を見つめ直すきっかけになります
働き方について「このままでいいのかな」と考える瞬間は、誰にでも訪れます。
それは決して悪いことではなく、自分の今とこれからを整理するための大切なサインになることもあります。
転職サービスの利用は、何かをすぐに決めるためだけではなく、
「今の働き方」と「他の選択肢」を比較しながら考えるための手段として活用することもできます。
情報を知っておくだけでも、
「いざというときに動ける」という安心感につながる場合があります。


「転職するかどうかを決める前に、まずは情報を知っておくだけでも十分ですよ」ってお伝えしたいです。
自分に合う働き方を考える材料が増えるだけでも、少し気持ちがラクになることがありますよね。
無理に何かを変える必要はありませんが、
「自分にはどんな可能性があるのか」を知っておくことは、将来の安心につながることがあります。
気になるサービスがあれば、詳細を確認しながら、ご自身のペースで検討してみてください。



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