2026年10月25日更新
「黄色や緑の鼻水が長引く」「夜になると鼻づまりで眠れない」「風邪が治ったと思ったのに、また熱と咳が悪化した」——そんなときに考えたいのが急性鼻副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)です。
ただし、子どもの鼻水が黄色い・緑色というだけで細菌感染とは限りません。多くはウイルス性の風邪に伴う鼻副鼻腔炎で、抗菌薬を使わずに改善することも多いです。
この記事の結論
- 子どもの急性鼻副鼻腔炎は風邪に続いて起こることが多い
- 黄色・緑の鼻水だけで「細菌性」とは決められない
- 学童期以降では、10日以上続く・39℃以上+膿性鼻汁が3日以上・一度軽快後に再悪化が抗菌薬検討の重要な目安
- 軽症では抗菌薬を使わず経過を見ることが多い
- 抗菌薬が必要な場合は一般にアモキシシリンが基本
- 鼻づまり・後鼻漏・夜間の咳・口臭がみられることもある
- 目の周りの腫れ、強い頭痛、意識異常は早めの受診が必要

※黄色・緑の鼻水だけで抗菌薬が必要とは限りません。症状が続く日数、高熱、再悪化、全身状態を合わせて判断します。
- 子どもの急性鼻副鼻腔炎とは?
- 子どもの副鼻腔炎の症状と見分け方
- 抗菌薬が必要になる目安と治療
- 家庭でできる鼻づまり・後鼻漏ケア
- 後鼻漏・咳・口臭などの症状
- 保育園・学校はいつから行ける?
- 副鼻腔炎で使う薬と市販薬の注意点
- 受診目安と危険サイン
- 治るまでの期間・再診・再発予防
- 家庭での注意点と薬剤師チェック
- よくある質問
- Q1. 黄色い鼻水なら副鼻腔炎?
- Q2. 抗菌薬は必ず必要?
- Q3. 何日続いたら受診?
- Q4. 39℃の熱が3日続いています
- Q5. 一度治ったのにまた悪化しました
- Q6. 鼻水が緑でも元気なら抗菌薬なし?
- Q7. アモキシシリンは何日?
- Q8. 保育園は何日休む?
- Q9. 鼻吸いはやりすぎるとダメ?
- Q10. 夜に咳が増えるのはなぜ?
- Q11. 口臭だけでも副鼻腔炎?
- Q12. プールは行っていい?
- Q13. 目の周りが腫れています
- Q14. 頭痛が強いです
- Q15. 中耳炎も一緒になりますか?
- Q16. 鼻水が臭う時は副鼻腔炎?
- Q17. 片方の鼻だけ鼻水が出ます
- Q18. 鼻づまりで口呼吸になっています
- Q19. 夜いびきが増えました
- Q20. 抗菌薬を飲み始めて何日で改善しますか?
- Q21. カルボシステインだけで治りますか?
- Q22. 鼻うがいはできますか?
- Q23. 学校・保育園で鼻水が多くても行けますか?
- Q24. 副鼻腔炎は人にうつりますか?
- 診断・生活上の補足
- 薬剤師からひとこと|「鼻水の色」より経過を見る
- まとめ|黄色い鼻水だけで抗菌薬とは限らない
- 参考資料・一次情報
子どもの急性鼻副鼻腔炎とは?
鼻の周囲には「副鼻腔」と呼ばれる空洞があります。風邪などで鼻の粘膜が腫れると、副鼻腔の出口が狭くなり、鼻水や分泌物がたまりやすくなります。
この状態に炎症が加わったものが鼻副鼻腔炎です。子どもでは感冒と一緒に起こることが多く、厚生労働省の手引きでも乳幼児では感冒と急性鼻副鼻腔炎をあわせて診療する考え方が示されています。
蓄膿症と副鼻腔炎は同じ?
一般に「蓄膿症」と呼ばれるものは、副鼻腔炎を指すことが多いです。急性の場合もあれば、症状が長引く慢性副鼻腔炎の場合もあります。
なぜ子どもは副鼻腔炎になりやすい?
子どもは風邪をひく機会が多く、鼻腔や副鼻腔の構造も発達途中です。特に集団保育では上気道感染症にかかる頻度が高く、鼻水が長引くことも珍しくありません。
年齢によって症状は違う?
乳幼児
「顔が痛い」「頭が重い」と言葉で伝えにくいため、鼻づまり、不機嫌、食欲低下、夜泣き、咳、口呼吸などが目立つことがあります。
学童期
頬やおでこの痛み、頭重感、においが分かりにくい、後鼻漏による咳などを具体的に訴えられるようになります。
副鼻腔は何歳から発達する?
副鼻腔は生まれた時からすべて完成しているわけではなく、年齢とともに発達します。そのため、症状の出方や炎症が起きやすい部位も年齢によって異なります。
子どもは風邪をひく機会が多く、鼻腔や副鼻腔の構造も発達途中です。特に集団保育では上気道感染症にかかる頻度が高く、鼻水が長引くことも珍しくありません。
子どもの副鼻腔炎の症状と見分け方
主な症状
- 鼻水
- 鼻づまり
- 後鼻漏
- 日中の咳
- 夜間の咳
- 頭痛・顔面痛
- 発熱
- 口臭
- 食欲低下
- 不機嫌
黄色い鼻水・緑の鼻水なら細菌感染?
色だけでは判断できません。
風邪の経過中でも、白血球やたんぱく成分が混ざって鼻水が黄色〜緑色に見えることがあります。
「色がついた=すぐ抗菌薬」ではありません。
透明な鼻水なら副鼻腔炎ではない?
透明な鼻水でも、風邪の初期やアレルギー性鼻炎などで鼻副鼻腔の炎症が起きていることがあります。
鼻水の色よりも、何日続いているか、発熱、再悪化、顔面痛、全身状態を合わせて見ることが大切です。
アレルギー性鼻炎との違い
子どもの花粉症やアレルギー性鼻炎については、「子どもの花粉症の症状・対策・受診目安」も参考にしてください。
| 項目 | 急性副鼻腔炎 | アレルギー性鼻炎 |
|---|---|---|
| 鼻水 | 粘り気があることも | 透明・さらさらが多い |
| 発熱 | あり得る | 通常なし |
| くしゃみ | 目立たないことも | 出やすい |
| 目のかゆみ | 通常少ない | 出やすい |
| 後鼻漏 | あり得る | あり得る |
風邪との違いは?
最初は風邪との区別がつきにくいです。重要なのは経過で、10日以上症状が続く、一度よくなってから再び悪化する、高熱と膿性鼻汁が続く場合は細菌性副鼻腔炎を疑います。
色だけでは判断できません。
風邪の経過中でも、白血球やたんぱく成分が混ざって鼻水が黄色〜緑色に見えることがあります。
「色がついた=すぐ抗菌薬」ではありません。
抗菌薬が必要になる目安と治療
抗菌薬を考える3つのパターン
学童期以降の小児では、厚生労働省の手引きで次のような場合を遷延性・重症の目安としています。
- 10日間以上続く鼻汁・後鼻漏や日中の咳
- 39℃以上の発熱+膿性鼻汁が3日以上続く
- 風邪が一度軽快したあと、約1週間後に再び発熱・鼻汁・咳が悪化する
10日未満なら抗菌薬はいらない?
多くの子どもの鼻風邪・急性鼻副鼻腔炎はウイルス性で、10日未満なら抗菌薬を使わず経過を見ることが一般的です。
ただし、重症感が強い場合や呼吸状態が悪い場合は日数だけで判断しません。
なぜ抗菌薬をすぐ使わない?
ウイルス性の鼻副鼻腔炎には抗菌薬は効きません。
不要な抗菌薬は下痢、発疹などの副作用だけでなく、薬剤耐性菌の問題にもつながります。
抗菌薬を考える時に見るもの
- 症状が続いている日数
- 高熱の有無
- 膿性鼻汁の持続
- 一度軽快してからの再悪化
- 全身状態
- 基礎疾患
抗菌薬が必要な場合の第一選択
学童期以降の小児で遷延性・重症と判断される場合、厚生労働省の手引きではアモキシシリンを7〜10日間使用することが基本とされています。
サワシリン・ワイドシリンは同じ?
どちらも有効成分はアモキシシリンです。製剤や規格が異なるため、処方された量を確認して使用します。
クラバモックス・オーグメンチンは?
アモキシシリンで効果不十分な場合や耐性菌などを考慮して、クラブラン酸/アモキシシリンが選択されることがあります。
セフジトレン・セフカペンは?
症例や薬剤アレルギー歴などによってセフェム系抗菌薬が選択されることがあります。
ただし、最初から広域抗菌薬を使うのではなく、重症度と必要性を見極めることが重要です。
抗菌薬を飲めばすぐ治る?
抗菌薬が適応になるケースでも、鼻水や咳がすぐゼロになるわけではありません。
改善には数日かかることがあり、途中で自己中止しないことが重要です。
抗菌薬を飲み忘れたら?
気づいた時点と次回服用時刻の間隔によって対応が異なります。2回分をまとめて飲ませず、処方時の説明や薬剤師の指示を確認してください。
抗菌薬を飲んですぐ吐いたら?
再投与するかは服用後の時間や薬によって変わります。自己判断で追加せず、薬局や医療機関へ確認してください。
下痢が出たら中止する?
抗菌薬で下痢が出ることはあります。軽い下痢だけなら継続することもありますが、水様便が頻回、血便、ぐったりなどがあれば相談します。
整腸剤は必要?
抗菌薬による消化器症状を考慮して整腸剤が処方されることがありますが、全員に必須ではありません。
抗菌薬が適応になるケースでも、鼻水や咳がすぐゼロになるわけではありません。
改善には数日かかることがあり、途中で自己中止しないことが重要です。
家庭でできる鼻づまり・後鼻漏ケア
夜に鼻づまりが悪化するのはなぜ?
横になると鼻粘膜の血流が増え、鼻づまりを強く感じることがあります。また、後鼻漏が喉へ流れやすくなり、夜間の咳につながることもあります。
夜の鼻づまりで眠れない時の対処
- 室内が乾燥しすぎないようにする
- 鼻水をこまめに処理する
- 年齢に応じて鼻吸いを使う
- 上半身を少し起こして寝る
- 水分をこまめに取る
寝る前の鼻ケアルーティン
- 入浴や蒸気で鼻汁を出しやすくする
- 鼻をやさしくかむ、または鼻吸い
- 水分を取る
- 寝室の乾燥を避ける
- 苦しければ少し上体を起こす
鼻吸いは何回まで?
一律の回数より、粘膜を傷つけないことが重要です。何度も強く吸うより、必要な時にやさしく短時間で行います。
電動鼻吸い器は使える?
使えますが、吸引圧が強すぎないよう注意します。ノズルを深く入れすぎず、子どもが強く嫌がる時は無理に続けないでください。
- 室内が乾燥しすぎないようにする
- 鼻水をこまめに処理する
- 年齢に応じて鼻吸いを使う
- 上半身を少し起こして寝る
- 水分をこまめに取る
鼻吸いはした方がいい?
乳幼児では自分で鼻をかめないため、鼻汁吸引が役立つことがあります。
ただし、強すぎる吸引を何度も行うと粘膜を傷つけることがあるため、やさしく行います。
鼻をかむ時のコツ
両方を一気に強くかむのではなく、片側ずつやさしくかむ方が安全です。
後鼻漏・咳・口臭などの症状
後鼻漏ってなに?
鼻水が前ではなく喉の方へ流れる状態です。子どもでは後鼻漏が原因で咳、喉の違和感、口臭につながることがあります。
副鼻腔炎で咳が出る?
出ることがあります。特に日中や夜間に、後鼻漏による咳が続くことがあります。
朝方の咳が多いのはなぜ?
睡眠中に喉の奥へたまった鼻汁が、起床時に刺激となって咳を誘発することがあります。
咳だけ長引くこともある?
鼻症状が目立たなくなっても後鼻漏が残り、咳だけ続くことがあります。ただし、喘息、百日咳、肺炎など別の病気もあるため、長引く咳は副鼻腔炎だけと決めつけません。
出ることがあります。特に日中や夜間に、後鼻漏による咳が続くことがあります。
咳が10日以上続く時は?
長引く咳では副鼻腔炎以外の原因もあるため、2026年秋に咳が止まらない原因まとめもあわせて確認すると鑑別しやすくなります。
厚生労働省の手引きでは、湿性咳嗽が10日以上続く場合には、化膿性副鼻腔炎や細菌性肺炎などを鑑別するとしています。
口臭が強くなることはある?
後鼻漏や鼻づまりで口呼吸が増えると、口臭が強くなることがあります。
頭痛・顔面痛は子どもにもある?
あります。年長児では頬やおでこの痛み、頭重感を訴えることがあります。
副鼻腔炎で熱は出る?
発熱することがあります。特に39℃以上の高熱と膿性鼻汁が3日以上続く場合は、細菌性を疑う重要なサインです。
保育園・学校はいつから行ける?
保育園は何日休む?
急性鼻副鼻腔炎そのものに全国一律の登園停止日数はありません。
発熱がなく、食事・水分が取れ、元気に過ごせる状態になってから登園を考えます。
抗菌薬を飲み始めたら翌日登園できる?
抗菌薬を飲み始めたかどうかだけでは判断しません。発熱、睡眠、食事、水分、元気さ、咳の強さなどを見て判断します。
保育園で薬を飲ませてもらえる?
小学生以降の学校での服薬ルールについては、小学生に薬を学校へ持たせていい?服薬依頼書と1回分の準備も参考になります。
園によって異なります。昼の服用が必要な場合は、与薬依頼書や医師の指示書が必要なこともあるため、事前に確認してください。
急性鼻副鼻腔炎そのものに全国一律の登園停止日数はありません。
発熱がなく、食事・水分が取れ、元気に過ごせる状態になってから登園を考えます。
登園してよい目安
- 発熱が落ち着いている
- 夜に眠れている
- 食事・水分が取れる
- 鼻づまりで呼吸が苦しくない
- 日中に元気に遊べる
まだ休ませたい状態
- 高熱が続く
- 夜ほとんど眠れていない
- 咳が強く活動できない
- 食事・水分が取れない
- ぐったりしている
副鼻腔炎で使う薬と市販薬の注意点
市販の点鼻薬は使える?
点鼻薬の使い方や「効かない」と感じる原因は、花粉症の点鼻薬が効かない理由と正しい使い方でも詳しく解説しています。
血管収縮成分を含む点鼻薬は、年齢制限や連用によるリバウンド性鼻閉に注意が必要です。
子どもに使う場合は、自己判断ではなく医師・薬剤師へ相談してください。
抗ヒスタミン薬は効く?
アレルギー性鼻炎を合併している場合には使われることがありますが、感染性の副鼻腔炎そのものを治す薬ではありません。
カルボシステインは?
鼻汁や痰を出しやすくする目的で処方されることがあります。
副鼻腔炎の症状改善を補助する薬であり、細菌感染を直接治療する薬ではありません。
アンブロキソールは?
痰や気道分泌物を出しやすくする目的で処方されることがあります。後鼻漏や咳がある子で併用されることがあります。
点鼻ステロイドは?
アレルギー性鼻炎を合併している場合などに使われることがあります。急性細菌性副鼻腔炎を直接治す抗菌薬とは役割が異なります。
市販の風邪薬だけで治る?
症状が軽い風邪に伴う鼻症状なら改善することもありますが、10日以上続く、高熱、再悪化、強い頭痛などがある場合は市販薬だけで様子を見続けないでください。
鼻汁や痰を出しやすくする目的で処方されることがあります。
副鼻腔炎の症状改善を補助する薬であり、細菌感染を直接治療する薬ではありません。
モンテルカストは?
モンテルカストの服用時間・飲み忘れ・副作用については、モンテルカストはなぜ寝る前?も確認してください。
アレルギー性鼻炎や喘息を合併している場合に使われることがありますが、急性鼻副鼻腔炎の抗菌薬代わりではありません。
受診目安と危険サイン
すぐ受診したい危険サイン
- 目の周りが赤く腫れる
- 目が開けにくい
- 強い頭痛
- 繰り返す嘔吐
- 意識がおかしい
- 高熱が続き、ぐったりしている
- 呼吸が苦しそう
目の周りが腫れたらなぜ危険?
副鼻腔の炎症が眼窩周囲へ広がると、眼窩蜂窩織炎などの合併症を起こす可能性があります。早めの受診が必要です。
強い頭痛・嘔吐がある時
まれですが、頭蓋内合併症などの重い状態も鑑別が必要です。強い頭痛や意識変化を伴う場合は救急相談を検討してください。
耳が痛くなったら?
風邪や副鼻腔炎に続いて急性中耳炎を合併することがあります。
耳痛や耳だれが出た場合は、耳の診察も必要です。
夜間に迷ったら#8000
夜間や休日に受診すべきか迷う場合は、子ども医療電話相談#8000を利用できます。
耳鼻科と小児科どちらへ行く?
鼻づまり、膿性鼻汁、後鼻漏が中心なら耳鼻咽喉科が適しています。発熱や咳など全身症状が強い場合は小児科でも相談できます。
耳鼻科ではどんな診察をする?
鼻腔内の状態、膿性鼻汁、後鼻漏、顔面の圧痛などを確認します。必要に応じて鼻処置や画像検査が検討されることもあります。
レントゲンやCTは必ず撮る?
典型的な軽症例で毎回必要になるわけではありません。症状が長引く、合併症が疑われる、診断が難しい場合などに検討されます。
慢性副鼻腔炎との違い
急性副鼻腔炎は風邪などに続いて比較的短期間に起こります。症状が長期間続く場合は慢性副鼻腔炎として別の評価が必要になることがあります。
鼻づまり、膿性鼻汁、後鼻漏が中心なら耳鼻咽喉科が適しています。発熱や咳など全身症状が強い場合は小児科でも相談できます。
受診前に伝えるとよいこと
- 鼻水が何日続いているか
- 色・量・におい
- 発熱の有無と期間
- 咳が日中・夜間どちらで強いか
- 一度良くなってから再悪化したか
- 頭痛・顔面痛
- 目の周りの腫れ
- 耳痛の有無
治るまでの期間・再診・再発予防
治るまでの経過は?
ウイルス性の風邪に伴う鼻副鼻腔炎なら、数日〜1週間程度で改善してくることがあります。
細菌性が疑われ抗菌薬を使う場合でも、鼻水や咳が完全に消えるまでには時間がかかります。
何日で治る?
軽症では1週間前後で改善することがありますが、症状が10日以上続く場合は細菌性を含めて再評価します。
後鼻漏や咳だけが少し長く残ることもあります。
再診はいつ?
- 高熱が続く
- 3日程度たっても症状が悪化している
- 抗菌薬を飲んでも改善しない
- 一度よくなってから再び悪化する
- 目の周りが腫れる
- 強い頭痛や嘔吐が出る
抗菌薬を飲んでもよくならない場合
薬剤耐性、別の感染症、アレルギー性鼻炎の併存、治療期間不足など複数の可能性があります。
自己判断で別の抗菌薬へ変更せず、医療機関で再評価します。
副鼻腔炎を繰り返す場合
風邪を繰り返す年齢では珍しくありませんが、頻回の場合はアレルギー性鼻炎、アデノイド、鼻の構造など背景要因を確認することがあります。
再発予防でできること
- 鼻水をため込まない
- 鼻を強くかませない
- 手洗い
- 睡眠を確保する
- 受動喫煙を避ける
- アレルギー性鼻炎があれば治療する
家庭での注意点と薬剤師チェック
家庭でやりがちなNG対応
- 鼻水が黄色いだけで残っている抗菌薬を使う
- 兄弟の抗菌薬を使う
- 点鼻薬を何日も連用する
- 鼻吸いを強く何度も繰り返す
- 高熱や目の腫れがあっても風邪と思い込む
- 症状が軽くなったので抗菌薬を自己中止する
薬剤師が確認したいポイント
- 年齢・体重
- 症状が何日続いているか
- 一度軽快後の再悪化があるか
- 39℃以上の発熱が続いているか
- 薬剤アレルギー
- 抗菌薬の服用歴
- 鼻炎薬や点鼻薬の併用
- 下痢・発疹など副作用
保護者向け|夜間チェック
- □ 水分が取れている
- □ 呼吸が苦しくない
- □ 目の周りが腫れていない
- □ 強い頭痛がない
- □ 繰り返し吐いていない
- □ 意識や反応がおかしくない
危険サインがある場合は、夜間でも受診相談を検討してください。
保護者向け|翌朝チェック
- □ 発熱が下がっている
- □ 鼻づまりが少し軽い
- □ 食事・水分が取れる
- □ 夜より元気がある
- □ 目の周りに腫れがない
よくある質問
Q1. 黄色い鼻水なら副鼻腔炎?
色だけでは判断できません。風邪の経過でも黄色や緑に見えることがあります。
Q2. 抗菌薬は必ず必要?
必ずではありません。軽症では抗菌薬を使わず経過観察します。
Q3. 何日続いたら受診?
10日以上続く鼻汁・後鼻漏・日中の咳は受診を検討する重要な目安です。
Q4. 39℃の熱が3日続いています
膿性鼻汁も伴う場合は重症の目安となるため、受診してください。
Q5. 一度治ったのにまた悪化しました
いったん軽快後に再度発熱・鼻汁・咳が悪化する場合は細菌性副鼻腔炎を疑う目安です。
Q6. 鼻水が緑でも元気なら抗菌薬なし?
色だけで抗菌薬適応にはなりません。日数、発熱、全身状態、再悪化の有無で判断します。
Q7. アモキシシリンは何日?
学童期以降で抗菌薬が必要な場合、厚生労働省の手引きでは7〜10日間が基本です。
Q8. 保育園は何日休む?
一律の日数はありません。発熱・睡眠・食事・元気さで判断します。
Q9. 鼻吸いはやりすぎるとダメ?
強すぎる吸引は粘膜を傷つける可能性があります。やさしく行います。
Q10. 夜に咳が増えるのはなぜ?
後鼻漏が喉へ流れやすくなるためです。
Q11. 口臭だけでも副鼻腔炎?
口臭だけでは診断できません。鼻づまりや後鼻漏など他の症状も確認します。
Q12. プールは行っていい?
全身状態が良く、発熱や強い症状がなければ可能なこともありますが、耳症状を伴う場合は医師へ確認してください。
Q13. 目の周りが腫れています
合併症の可能性があるため、早めに受診してください。
Q14. 頭痛が強いです
強い頭痛や嘔吐、意識変化を伴う場合は救急相談を検討してください。
Q15. 中耳炎も一緒になりますか?
なることがあります。耳痛・耳だれがある場合は耳の診察も必要です。
Q16. 鼻水が臭う時は副鼻腔炎?
膿性鼻汁や異物などでもにおいが強くなることがあります。特に片側だけ強い悪臭がある場合は受診を検討します。
Q17. 片方の鼻だけ鼻水が出ます
副鼻腔炎のほか、乳幼児では鼻腔異物も考えます。片側だけ悪臭のある鼻水が続く場合は耳鼻咽喉科へ相談してください。
Q18. 鼻づまりで口呼吸になっています
短期間ならよくありますが、長く続く場合は睡眠や食事にも影響します。鼻炎やアデノイドなどの評価が必要になることがあります。
Q19. 夜いびきが増えました
鼻づまりで一時的にいびきが増えることがあります。呼吸が止まる、苦しそう、長期間続く場合は受診してください。
Q20. 抗菌薬を飲み始めて何日で改善しますか?
数日で発熱や膿性鼻汁が改善してくることがありますが、改善が乏しい場合は再診します。
Q21. カルボシステインだけで治りますか?
症状を和らげる補助薬であり、細菌感染そのものを治療する抗菌薬とは役割が異なります。
Q22. 鼻うがいはできますか?
年齢的に安全にできる子では選択肢になることがありますが、乳幼児へ無理に行う必要はありません。
Q23. 学校・保育園で鼻水が多くても行けますか?
発熱や強い全身症状がなく、食事・活動が普段に近ければ登園・登校できることがあります。
Q24. 副鼻腔炎は人にうつりますか?
副鼻腔炎そのものが直接うつるわけではありませんが、きっかけとなる風邪ウイルスはうつることがあります。
診断・生活上の補足
副鼻腔炎はどう診断する?
症状の経過、鼻汁の性状、発熱、顔面痛、後鼻漏などを組み合わせて判断します。特に10日以上続く・高熱と膿性鼻汁・一度軽快後の再悪化という経過が重要です。
鼻うがいは子どもにも使える?
自分で安全に鼻をすすげる年齢なら、生理食塩水を使った鼻洗浄が選択肢になることがあります。
乳幼児に無理に行う必要はなく、むせる・嫌がる場合は中止します。
食事は何を食べればいい?
特別な食事で副鼻腔炎が治るわけではありません。発熱や鼻づまりで食欲が落ちている場合は、食べやすい物を少量ずつ与えます。
水分補給が大切な理由
十分な水分は、乾燥を防ぎ、粘り気の強い鼻汁を出しやすくする助けになります。発熱時は脱水にも注意します。
学校や体育は休む?
発熱がなく全身状態が良ければ、通常の生活ができることもあります。ただし、強い頭痛、咳、だるさがある場合は無理をさせません。
慢性化を疑うサイン
- 鼻づまりや後鼻漏が長期間続く
- 口呼吸が続く
- いびきが続く
- においが分かりにくい
- 何度も急性副鼻腔炎を繰り返す
このような場合は、急性の風邪だけではなく慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などを含めて耳鼻咽喉科で評価します。
薬剤師からひとこと|「鼻水の色」より経過を見る
保護者から最も多い質問の一つが「黄色い鼻水だから抗菌薬が必要ですか?」です。
実際には、鼻水の色だけでは抗菌薬の必要性は判断できません。何日続いているか、高熱があるか、一度よくなってから再悪化していないか、全身状態はどうかを見ることが大切です。

※目の周りの腫れ、強い頭痛、繰り返す嘔吐、意識異常などがある場合は早めの受診が必要です。
まとめ|黄色い鼻水だけで抗菌薬とは限らない
- 子どもの副鼻腔炎は風邪に続いて起こることが多い
- 黄色・緑の鼻水だけでは細菌性と決められない
- 10日以上続く、39℃以上+膿性鼻汁3日以上、いったん軽快後の再悪化が重要
- 軽症では抗菌薬を使わず経過観察
- 必要時の基本はアモキシシリン
- 目の周りの腫れ・強い頭痛・意識異常は早めの受診


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