

こんにちは、薬局薬剤師のゆずまるです。
今回は、「かかりつけ薬剤師」になるためのステップと、薬局としてその体制を強化し「かかりつけ薬剤師を増やす」ための実践的な工夫を詳しく解説します。
2024年度調剤報酬改定に準拠し、算定点数の仕組みから実際の現場対応策まで、信頼性の高い情報をもとにお届けします。
重要なポイントとして、76点の「かかりつけ薬剤師指導料」や291点の「かかりつけ薬剤師包括管理料」など、実際の報酬にもフォーカス。さらに、24時間対応や服薬フォロー体制の整備が、点数算定に直結する理由も掘り下げます。
- かかりつけ薬剤師制度って何?
- どうして制度化されたの?
- かかりつけ薬剤師になるための要件は?
- 点数制度から見る報酬構造
- 患者に選ばれる薬剤師になるには?
- かかりつけ薬剤師を増やすための薬局での工夫は?
- かかりつけ薬剤師指導料と包括管理料の違いは?
- かかりつけ薬剤師指導料と包括管理料の違いをもう一度整理!
- かかりつけ薬剤師の「24時間対応」って本当に必要?
- かかりつけ薬剤師が不在のときの「代打対応」では何点?
- 代打対応も地域支援体制加算の件数に使える?
- 地域支援体制加算の件数を効率よく稼ぐ方法は?
- 薬局でかかりつけ薬剤師制度を運用する際の注意点は?
- かかりつけ薬剤師を増やすための声かけ話法とは?
- かかりつけ薬剤師が活躍した具体的な症例
- まとめ
- かかりつけ薬剤師制度 クイズに挑戦!
- よくある質問
- 参考文献
- ファーマキャリアの特徴と強みは?
- ヤクジョブの特徴と強みは?
- ファルマスタッフの特徴と強みは?
- お仕事ラボの特徴と強みは?
- ファゲットの特徴と強みは?
- まとめ
- よくある質問/Q&A
かかりつけ薬剤師制度って何?
「かかりつけ薬剤師」とは、患者が同一薬局で継続的に相談・服薬指導を受ける際に、“一人の薬剤師”が患者を担当し、24時間対応や服薬フォローを行う仕組みです。
これにより、患者にとって安心できる医薬品相談窓口を提供し、薬局は地域における信頼拠点としての役割を果たします。
どうして制度化されたの?
- 薬剤服用の安全性向上:複数科からの処方やOTCとの飲み合わせなど、薬の重複や相互作用リスクを低減
- 患者視点での安心感:24時間いつでも相談できる窓口があることで服薬継続性が高まりやすい
- 薬局の業務評価強化:調剤報酬において評価され、経営的メリットにも繋がる
かかりつけ薬剤師になるための要件は?
主に次の4つのステップが必要です:
- 薬局への複数回来局歴がある患者に対して提供
- 患者本人から「かかりつけ薬剤師になる」同意を取得(署名および記録)
- 24時間対応体制を構築(電話やオンライン相談含む)
- 薬歴に加えて服薬フォローの記録を継続的に残す
点数制度から見る報酬構造
以下のように算定できます:
- かかりつけ薬剤師指導料:76点/回(患者負担約230円・3割負担時)
- かかりつけ薬剤師包括管理料:291点/回(継続的・包括的管理の場合)
- その他、特定薬剤指導加算や吸入薬指導加算、調剤後薬剤管理指導料なども加算可能
これにより、薬局として高い専門性・フォロー体制を構築することで、安定した報酬と患者満足の両立が実現できます。
患者に選ばれる薬剤師になるには?
かかりつけ薬剤師になるには制度上の要件を満たすだけでなく、「この薬剤師にお願いしたい」と患者から選ばれる存在になることが何より重要です。
信頼関係を築く3つのポイント
- 一貫した対応と継続性:患者対応は極力同一薬剤師が行い、信頼の蓄積を図る
- 服薬フォローの強化:LINEや電話などを活用して体調確認や副作用のチェックを定期的に実施
- 生活支援型のアドバイス:「このサプリ飲んでいい?」「この食事と併用して大丈夫?」など生活に寄り添った視点の相談に対応
さらに、高齢者や多剤服用患者には特に“安心して相談できる薬剤師”が求められています。服薬管理力+ヒューマンスキルが、かかりつけ指名の決め手となります。

かかりつけ薬剤師を増やすための薬局での工夫は?
制度を有効活用するには、薬局全体として“かかりつけ薬剤師”を育成・支援する体制づくりが不可欠です。
1. シフトと患者対応の最適化
同一薬剤師による継続的対応が前提のため、患者ごとの担当薬剤師を明確化したシフト組みが必要です。
多忙な店舗では以下の工夫が有効です:
- リフィル処方を活用し、月単位で指導計画を立てる
- 常連患者の担当薬剤師をレジシステム上で固定管理
- 服薬指導のカルテ(薬歴)に記録→次回来局時にも活用
2. 同意取得と記録の簡素化
「かかりつけ薬剤師になる」には患者の文書同意(署名)が必須ですが、紙でのやりとりでは負担が大きくなりがちです。
そこで、
- タブレットでの電子署名の導入
- レジ画面でのポップ表示と説明トークの統一
といった方法で、患者の理解と同意取得をスムーズに進める工夫が広がっています。
3. かかりつけ推進のKPI管理
薬局単位での取り組み効果を評価するには、次のようなKPIを活用します:
指標 | 確認方法 |
---|---|
かかりつけ指導料の月間算定数 | レセコン・クラウド薬歴で集計 |
担当薬剤師ごとの同意取得数 | 紙or電子署名の累積管理 |
再来局率(リフィル含む) | 患者データベースより算出 |
これにより、現場での効果が「見える化」され、スタッフのモチベーション向上にも直結します。

かかりつけ薬剤師指導料と包括管理料の違いは?
2024年度の改定でも評価されているこれら2つの点数ですが、目的と運用方法に違いがあります。
📌 かかりつけ薬剤師指導料(76点)とは?
毎回の処方箋受付時に、個別の服薬指導・相談対応を評価する点数です。具体的には、
- 患者ごとに文書同意を取得し、同一薬剤師が担当
- 24時間対応体制の提供(夜間・休日の相談含む)
- 薬学的指導や副作用チェックの記録の実施
つまり、処方箋ごとに1回ずつ算定できます。初回同意日には算定できず、次回来局分から適用されます。
📌 かかりつけ薬剤師包括管理料(291点)とは?
一方、こちらはより継続的・包括的な薬学的管理を評価する点数で、
- 患者に継続的な関与をしていること(特定慢性疾患が多い)
- 患者の服薬・生活状況を定期的に確認し、フォローアップを行う
- 特に再発予防や服薬コンプライアンスが重視されるケース
算定頻度は1ヶ月ごとですが、内容はより高難度・高密度のフォローを行っている場合に限定されます。
比較表で整理しましょう
項目 | かかりつけ薬剤師指導料 | かかりつけ薬剤師包括管理料 |
---|---|---|
点数 | 76点 | 291点 |
算定頻度 | 毎回処方ごと | 月1回まで(要件厳しめ) |
主な対象 | 広くすべての外来患者 | 慢性疾患・服薬継続が重要な患者 |
要件 | 同意取得・24h対応など | 同意+継続的指導+フォローアップ体制 |
内容の違い | 指導中心 | 包括的な管理・観察・記録 |

かかりつけ薬剤師指導料と包括管理料の違いをもう一度整理!
📌 目的の違い
点数名 | 制度の目的 |
---|---|
かかりつけ薬剤師指導料 (76点) |
毎回の処方時における服薬指導・相談への対応を評価 →個別の対応とタイムリーな薬学的サポートに焦点 |
かかりつけ薬剤師包括管理料 (291点) |
継続的に患者をモニタリングし、包括的な薬学的管理を評価 →中長期的な服薬支援・健康管理に焦点 |
📌 算定方法・回数の違い
- 指導料:1処方箋ごとに毎回算定可能(同意取得の次回分から)
- 包括管理料:同一薬剤師・同一患者の場合、月1回までの算定
📌 対象患者の違い
- 指導料:外来で処方を受けるすべての患者が対象
- 包括管理料:慢性疾患や多剤服用、再入院予防など、高頻度なフォローが必要な患者が主な対象
📌 報酬金額の違い(3割負担患者の自己負担額目安)
点数 | 自己負担額(概算) |
---|---|
76点 | 約230円 |
291点 | 約870円 |
📌 活用シーンの違い(例)
シーン | 適切な点数 |
---|---|
外来処方で、毎回指導・相談が必要な患者 | かかりつけ薬剤師指導料(76点) |
高齢者・糖尿病・心不全などで定期的なフォローが重要な患者 | かかりつけ薬剤師包括管理料(291点) |

かかりつけ薬剤師の「24時間対応」って本当に必要?
かかりつけ薬剤師指導料や包括管理料を算定するには、「24時間対応体制の整備」が要件に含まれています。
しかし、“薬剤師個人が携帯電話を持ち歩いて、深夜でも対応しなければならない”というわけではありません。
📌 制度上の要件の解釈
- 「対応体制が整備されていること」が重要(薬剤師個人が常時対応する義務ではない)
- 薬局代表番号やオンコール体制など、仕組みとして24時間対応できればOK
つまり、“24時間対応できる仕組み”を用意すれば良く、薬剤師が365日常時電話に出る必要はありません。
💡 実際の対応例
対応方法 | 概要 |
---|---|
薬局代表番号(留守電つき) | 緊急時はメッセージ録音で対応、必要時に折り返し |
薬局法人の当番制 | 複数人で当番を回し、1人の負担を軽減 |
チャットボット・フォーム | 24時間受付可能な入力フォームを活用 |
📢 無理しなくてOK!制度は“体制評価”です
かかりつけ薬剤師制度の要件は、「個人の努力や根性」で対応することを求めるものではありません。
むしろ、
- 法人としてどのような体制を構築しているか
- 患者にその体制が明示され、理解されているか
が評価されます。
ですので、「深夜の個人対応を拒否しても要件違反にはなりません」。

かかりつけ薬剤師が不在のときの「代打対応」では何点?
かかりつけ薬剤師が休暇や急用で不在の場合、他の薬剤師が対応しても制度上問題ありません。ただし、算定できる点数が少し異なるため注意が必要です。
📌 代打対応時の点数は?
- 通常の「かかりつけ薬剤師指導料」は76点ですが、
- 代打対応の場合(かかりつけ薬剤師と連携する他の薬剤師が対応)には、59点となります
これは厚労省の疑義解釈で正式に定められた扱いです 。
📌 まとめ表
状況 | 担当者 | 算定点数 |
---|---|---|
通常対応 | かかりつけ薬剤師 | 76点 |
代打対応 | 他の薬剤師(連携) | 59点 |
💡 代打対応における注意点
- 代打薬剤師も患者に対して同意を得ている必要があります
- 薬歴に「〇〇薬剤師不在により△△薬剤師が対応(代打)」と明記を
- 患者・法人への説明責任を果たし、「代打対応であること」を明示する
📢 実務的な対応法
以下のように整えると、代打でもスムーズです:
- 不在の際に代打候補をあらかじめ決めておき、薬歴に記録保存
- 受付時に「本日は代打の薬剤師が担当します」と患者に伝え信頼維持
- 折り返し対応などを含めた24時間体制も、チーム体制で担保

代打対応も地域支援体制加算の件数に使える?
結論:代打対応も「かかりつけ薬剤師指導料/包括管理料」として算定されれば、地域支援体制加算の実績要件としてカウント可能です。
📌 制度上の実績要件とは?
- 地域支援体制加算では、かかりつけ薬剤師指導料と包括管理料の算定回数(直近1年間・処方箋1万枚あたり)が実績要件の一つです(例:加算3では40回以上)
- 算定回数として、どの薬剤師が対応したかは問われず、算定された件数そのものがカウントされます
📌 代打でも件数として有効
代打薬剤師が対応して59点で算定したかかりつけ関連点数であれば、その算定回数も地域支援体制加算の実績件数として含まれます。
ただし、包括管理料の月1回制限や点数区分(76点→59点)は別途適用されます。
📌 要件満たすポイントまとめ
- 代打薬剤師も“かかりつけ関連料”として算定すれば件数に含まれる
- 記録には「代打である旨」を明記し、患者への説明・同意も必要
- 施設実績(KPI・加算届出の評価)として“件数”を積み重ね可能
地域支援体制加算の件数を効率よく稼ぐ方法は?
地域支援体制加算の実績要件には、「直近1年間で、処方箋1万枚あたり〇〇件以上のかかりつけ薬剤師指導料や包括管理料の算定」が含まれます。
特に加算3では、40件/年/1万枚以上の算定実績が求められます(令和6年度改定)。
💡 効率よく件数を増やす5つの戦略
① 外来患者向けに指導料(76点)を優先活用
- 毎回の処方ごとに算定可能なので、外来の来局患者を中心に積極的に声かけ
- 同意取得は初回来局時に実施し、次回から算定開始
② リフィル処方箋を活用し、算定回数を増やす
- 1枚の処方箋で3回来局する場合、毎回の来局で1件ずつ算定可能
- 服薬フォロー記録を徹底することで、算定の正当性が保たれる
③ 慢性疾患患者には包括管理料(291点)で高単価算定
- 月1回しか算定できないが、点数が高く効率的
- 糖尿病・心不全・高血圧などフォローが必要な患者を中心に
④ 他薬剤師による代打対応(59点)も件数に含める
- かかりつけ薬剤師不在時も代理対応で算定可能(59点)
- 記録に「代打であること」を明記し、件数としてカウント
⑤ 患者リストを活用し、算定対象を「見える化」
- 算定済・未算定・同意未取得などを一覧にし、対応漏れを減らす
- レセコン・薬歴システムを活用したKPI管理も有効
📊 KPI管理で「取りこぼし」を防ぐ
チェック項目 | 確認方法 |
---|---|
かかりつけ指導料の月間算定件数 | レセコン集計・薬歴検索 |
同意取得率(対象者数に対する比率) | 来局者リストから抽出 |
リフィル来局者への対応率 | 再来局時の指導記録確認 |

薬局でかかりつけ薬剤師制度を運用する際の注意点は?
制度の趣旨に沿って安全かつ効果的に運用するには、現場での実務・記録・患者対応の3軸をバランスよく管理する必要があります。
📌 実務面での注意点
- かかりつけ薬剤師は薬局に常勤で勤務歴1年以上、薬剤師経験3年以上が必要
- 同意取得後、次回来局分から算定可能(同意取得当日は不可)
- 24時間対応体制の整備が必要(個人対応ではなく体制でOK)
📌 記録・薬歴での注意点
- 同意取得日・内容・説明者名を薬歴に必ず記録
- 代打対応時は「代打である旨」も明記
- 服薬フォロー・相談履歴・電話対応内容などを詳細に記録
📌 患者対応での注意点
- 同意書は文書で取得・患者保管用を交付
- 制度の目的・内容・メリットを丁寧に説明し、十分なインフォームドコンセントを得る
- 24時間連絡先は薬局代表番号や法人回線を案内し、個人携帯は避ける
📌 NG対応例
- シフト制薬剤師にかかりつけ役を割り当てる(常勤要件違反)
- 同意書をとらずに算定を開始
- 記録が曖昧・不十分なままレセプト請求
- 患者への説明不足で「勝手にかかりつけ登録された」とクレームになる
💡 対策例:かかりつけチェックリストを導入
各薬剤師ごとに以下のチェックリストを運用することで、トラブルを未然に防げます:
- □ 常勤・経験年数の要件確認済
- □ 同意取得・説明・署名済み
- □ 薬歴に説明・同意記録あり
- □ 24時間対応の連絡体制共有済
- □ 服薬フォロー実施・記録あり

かかりつけ薬剤師を増やすための声かけ話法とは?
制度を知らない患者さんに対して、「かかりつけ薬剤師制度」を押しつけずに紹介するには、タイミングと話し方が鍵です。
📌 基本の話法フレーム(PREP法)
- P(Point):「〇〇という制度があるんです」
- R(Reason):「理由は〇〇だからです」
- E(Example):「たとえば〇〇のような方におすすめです」
- P(Point):「ご希望あればすぐ登録できますよ」
🗣️ 初回来局時の話法
「薬の相談って、どこに聞けばいいかわからない時ってありますよね?
そんな時に“いつでも相談できる”薬剤師を持っておく制度があるんです。
たとえば他の病院の薬と飲み合わせが心配なときや、市販薬との併用で迷った時なども、私たちが直接ご相談に乗れます。
もしご希望あれば、すぐにご案内できますよ。」
🗣️ 慣れた患者さん向け(3回以上来局)
「〇〇さん、いつもありがとうございます。実は、“決まった薬剤師が担当する”制度があって、
よくいらっしゃる患者さんにぜひご案内してるんです。
これまでの薬の履歴も私が全部把握していますし、24時間体制でご相談に乗れるようになっています。
簡単な同意書だけで始められるんですよ。」
🗣️ 高齢者・家族帯同の方へ
「ご家族の服薬管理、大変じゃないですか?
今後は私ども薬剤師が、服薬状況や副作用、飲み間違いのフォローまで継続的に見守る制度もあります。
“かかりつけ薬剤師”として、体調や生活の変化も含めてご相談いただけるので、安心して服薬を続けられますよ。」
🗣️ リフィル処方対応時
「〇〇さん、リフィル処方でこれから数ヶ月続けてお薬を受け取られると思います。
その間、もし体調や飲み合わせで気になることがあれば、私が責任を持って対応しますのでご安心ください。
よろしければ、正式に“かかりつけ薬剤師”として登録させていただければ、24時間体制でもサポート可能になります。」
📢 声かけ成功のコツ
- 制度名は後にして、「安心」「相談できる」「私が担当します」などの価値を先に伝える
- 笑顔でゆっくり、対話口調で
- 患者の不安や希望を聞き出した後に紹介すると自然

かかりつけ薬剤師が活躍した具体的な症例
症例①:リフィル処方+副作用フォローで信頼獲得
患者情報:65歳・女性/高血圧+骨粗鬆症にて内科よりリフィル処方
初回来局時:「かかりつけ薬剤師制度」の説明を行い、患者の希望で同意取得。
服薬状況を記録し、2週間後に副作用(口渇・立ちくらみ)の相談がLINEにてあり、薬歴と照合のうえ主治医に疑義照会→Ca拮抗薬を減量。
その後:リフィル2回目・3回目も来局し、毎回「かかりつけ薬剤師指導料(76点)」を算定。
患者から「何かあったときに相談できて安心」と信頼され、その家族もかかりつけ登録へつながった。

症例②:糖尿病患者への電話フォロー+包括管理
患者情報:72歳・男性/糖尿病・高血圧で複数内科受診
課題:服薬コンプライアンスが悪く、HbA1cが8%以上で変動
対応:服薬カレンダーと電話フォロー(月1回)を継続し、飲み忘れのタイミングや生活パターンを記録・指導。
2ヶ月でHbA1cが7.3%に改善。「かかりつけ薬剤師包括管理料(291点)」を毎月算定。
その間、副作用(下痢)にも早期に気づきメトホルミン中止→SGLT2に切替へ貢献。
得られた成果
- 患者が定期的に薬局に相談するようになった
- 主治医との連携がスムーズになり、疑義照会も円滑に
- 地域支援体制加算の実績件数にも貢献

まとめ
かかりつけ薬剤師制度は、患者の服薬支援と安全性を高めるために設計された制度であり、薬剤師としての専門性と信頼を活かせる重要な役割です。
✅ 制度の基本
- 患者の希望により特定の薬剤師が継続して担当
- 24時間対応や服薬フォロー、疑義照会などを通じた薬学的支援
- 制度としてはかかりつけ薬剤師指導料(76点)/包括管理料(291点)が評価される
✅ 現場での活用ポイント
- 同意取得は文書で、次回来局から算定
- リフィル処方や慢性疾患患者は算定機会が多く、実績アップに最適
- 不在時の代打対応でも59点で算定可能・件数としても有効
✅ トラブル予防と注意点
- 患者への説明不足・記録ミス・要件未確認による請求エラーに注意
- ストーカー被害や深夜対応の精神的負担への配慮も不可欠
- 薬局としてチーム体制で運用し、1人に負荷を集中させない仕組みづくりを
✅ 件数を効率よく稼ぐ工夫
- 初診・常連・高齢者それぞれに合った話法で声かけ
- 来局予定・リフィル日をリスト化し、事前に準備・記録を整備
- 代打・在宅・加算を活用し、地域支援体制加算のKPI向上へつなげる
✅ 実際の症例で得られる成果
- 副作用発見→処方変更
- コンプライアンス改善→血糖・血圧の管理改善
- 患者との関係性強化→家族の紹介や相談件数増

かかりつけ薬剤師制度 クイズに挑戦!
第1問:かかりつけ薬剤師指導料の点数は?
- A. 59点
- B. 76点
- C. 291点
正解:B. 76点
かかりつけ薬剤師指導料は、処方箋1回につき76点が算定されます(2024年度改定)。ただし、初回同意日には算定できず、次回来局分から対象です。
第2問:かかりつけ薬剤師包括管理料の算定は、1人の薬剤師につき月に何回まで?
- A. 処方箋ごとに何回でも
- B. 月に3回まで
- C. 月に1回まで
正解:C. 月に1回まで
同一の患者が同一の薬剤師から包括管理料を受ける場合、月に1回しか算定できません。複数回来局しても、1ヶ月に複数回の包括管理料は算定不可です。
第3問:代打薬剤師がかかりつけ患者を対応した場合の算定点数は?
- A. 76点
- B. 59点
- C. 291点
正解:B. 59点
かかりつけ薬剤師が不在時に他の薬剤師が対応する場合は「服薬管理指導料の特例」として59点が算定されます。件数には含まれますが、点数は減少します。
よくある質問
かかりつけ薬剤師になるにはどんな資格が必要ですか?
次の3つの条件をすべて満たす薬剤師が対象です:
- 薬剤師経験が3年以上
- その薬局に1年以上常勤として勤務している
- 薬剤師名簿等に登録されており、薬歴管理などに十分関与している
24時間対応って絶対に必要?個人の電話番号は使わないといけませんか?
いいえ。制度上は「体制として24時間対応が可能」であればよく、薬剤師個人の携帯番号を使う必要はありません。薬局代表番号や法人回線、当番制でも対応できます。
かかりつけ薬剤師の患者が転居した場合はどうなりますか?
転居により来局が困難になった場合は、制度としては継続できません。
その場合は薬歴に「制度終了理由」として記録を残し、同意も終了扱いにします。
同意書は紙でなければいけませんか?電子同意でもいい?
電子同意(タブレット署名や電子カルテ記録)でも問題ありません。ただし、患者に十分な説明を行い、同意した記録が保存されていることが要件となります。
患者が2人以上の薬剤師をかかりつけにすることはできますか?
原則として、1人の患者に対し、1人の薬剤師のみが「かかりつけ薬剤師」として登録可能です。ただし、不在時の代打や交代の際は記録を整備すれば対応可能です。
参考文献
- 令和6年度調剤報酬改定(厚生労働省)
- かかりつけ薬剤師指導料|カカリマス薬剤師事典
- 調剤報酬の要件まとめ|PHCホールディングス
- 薬剤師座談会:かかりつけ制度の課題と現場の本音|ダイヤモンド・オンライン
- 薬剤師のストーカー被害と対応策まとめ|かのちメディカル

なんだか最近元気ないね

うん、実は転職を考えてるんだ。
今の仕事にはちょっとマンネリを感じててさ。やっぱり新しい挑戦がしたいなと思って。

それは驚いた。次はどんなところにしようか考えてるの?

まだはっきり決めてないけど、少しリサーチを始めてるところなんだ!

それならまずはここの求人・転職サイトに登録してみるといいよ。求人情報の内容が濃くておすすめなんだ。
職場の雰囲気や経営状況、残業などの忙しさなど、 デメリットな情報であっても、現場の生の声を教えてくれるんだ。

こういうのって必ず転職しなくちゃいけないのかな?

今すぐ転職したい人に限らず、ちょっと考え中の人でも良いみたいだよ。
丁寧なカウンセリングをしてくれるので、色々と相談にのってくれると思うよ。

そうなんだ。
それなら登録だけでもしてみようかな。

迷ったら、2〜3社に登録して比較してみるのがコツだよ!それぞれにしかない強みを活かして、理想の職場を見つけようね!
薬剤師の転職を考える際、信頼できる転職サイトの選定は非常に重要です。
ここでは、「ファーマキャリア」「ヤクジョブ」「ファルマスタッフ」「お仕事ラボ」「ファゲット」の5つの転職サイトについて、それぞれの特徴や強みを比較し、どのような方におすすめかを詳しく解説します。
ファーマキャリアの特徴と強みは?

オーダーメイド求人と手厚いサポート
ファーマキャリアは、薬剤師専門の転職支援サービスであり、特にオーダーメイド求人の提供に定評があります。
経験豊富なコンサルタントが、求職者一人ひとりの希望やキャリアプランに合わせた求人を提案し、転職活動をサポートします。
また、コンサルタントが担当する求職者の数を限定しているため、きめ細やかな対応が可能です。
これにより、転職後のミスマッチを防ぎ、満足度の高い転職を実現しています。
ただし、地方の求人が少ないとの声もあり、都市部での転職を希望する方に特に適しています。


ヤクジョブの特徴と強みは?

全国対応と豊富な求人
ヤクジョブは、全国の求人を取り扱っており、地方在住の方にも利用しやすい転職サイトです。
求人数が豊富で、正社員、パート、派遣など多様な雇用形態に対応しています。
また、コンサルタントのサポートが丁寧で、面接対策や履歴書の添削など、転職活動全般をサポートしてくれます。
特に、ライフスタイルに合わせた求人提案が得意で、子育て中の方やワークライフバランスを重視する方に適しています。
一方で、連絡がしつこいと感じる方や、コンサルタントの質にばらつきがあるとの声もあります。


ファルマスタッフの特徴と強みは?

高年収求人と全国展開
ファルマスタッフは、調剤薬局の高年収求人を多数保有しており、年収アップを目指す方におすすめの転職サイトです。
また、全国に12カ所の支店を展開しており、地方での転職にも対応しています。
コンサルタントが企業に足を運び、職場の情報を収集しているため、求人票だけでは分からない情報を提供してくれます。
さらに、面接に同行してくれるなど、手厚いサポートが特徴です。
ただし、企業薬剤師やドラッグストアの求人が少ないとの声もあり、調剤薬局での転職を希望する方に特に適しています。

お仕事ラボの特徴と強みは?

ワークライフバランス重視と高い定着率
お仕事ラボは、ワークライフバランスを重視した求人紹介に定評があり、年間休日120日以上や残業ほぼなしなど、働きやすい環境の求人を多数取り扱っています。
また、転職後の定着率が95.6%と高く、入社後のフォロー体制も充実しています。
Eラーニングサービス「MPラーニング」の提供や、薬剤師賠償責任保険への無料加入など、派遣社員へのサポートも手厚いです。
ただし、派遣の求人数が少ないとの声もあり、正社員やパートでの転職を希望する方に特に適しています。


ファゲットの特徴と強みは?

利用者目線の対応と高いレスポンス
ファゲットは、薬剤師専門の転職サイトとして23年以上の実績を持ち、利用者目線の対応と高いレスポンスが評判です。
転職者の立場に立った親身な対応を心がけており、条件や希望に合う非公開求人情報を迅速に提供してくれます。
また、オファーシステムを導入しており、匿名で登録しておくだけで、採用側からのオファーメールを受け取ることが可能です。
これにより、今すぐ転職を考えていない方でも、年収アップにつながるチャンスがあります。
ただし、地方都市での求人数が少ないとの口コミもあり、都市部での転職を希望する方に特に適しています。


まとめ
各転職サイトの特徴を比較すると、以下のようになります。自分のライフスタイルやキャリアプランに合ったサイトを選ぶことが、満足のいく転職につながります。
転職サイト | 強み | おすすめの方 |
---|---|---|
ファーマキャリア | オーダーメイド求人、手厚いサポート | 都市部での転職を希望する方 |
ヤクジョブ | 全国対応、豊富な求人、柔軟な雇用形態 | 地方在住で多様な働き方を希望する方 |
ファルマスタッフ | 高年収求人、全国展開、面接同行などのサポート | 調剤薬局での転職を希望する方 |
お仕事ラボ | ワークライフバランス重視、高定着率 | 働きやすさを重視する方 |
ファゲット | 利用者目線の対応、匿名オファー制度 | 都市部で条件交渉も重視したい方 |

よくある質問/Q&A
Q1. 複数の転職サイトに登録しても大丈夫ですか?
A. はい、複数の転職サイトに登録することで、より多くの求人情報を得ることができ、自分に合った職場を見つけやすくなります。
Q2. 転職サイトの利用は無料ですか?
A. はい、今回ご紹介した転職サイトはすべて無料で利用できます。 登録や相談、求人紹介などのサービスに料金はかかりません。
Q3. 転職サイトのサポート内容はどのようなものがありますか?
A. 各転職サイトでは、求人紹介、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策、条件交渉、入職後のフォローなど、転職活動全般をサポートしてくれます。
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