外来服薬支援料1とは?2026年の算定要件・具体例・薬歴記録例を薬剤師向けに解説

外来服薬支援料1の2026年算定要件・具体例・薬歴記録例を解説するアイキャッチ画像 制度・法規・保険
ゆずまる
ゆずまる
外来服薬支援料1は「残薬を見た」「一包化した」だけで取る点数ではありません。患者さんが自分で薬を管理しにくい背景を見つけ、処方医との連携や情報提供を行い、実際に薬を整理して服薬しやすくするところまでが評価されています。
なぎさ
なぎさ
「処方箋がない日に薬を持ってきた」「他の薬局の薬しかない」「服薬カレンダーに入れただけ」みたいなケースは、どこまで算定できるのか迷いますね。

外来服薬支援料1は185点、注1・注2を合わせて月1回までです。2026年度も、自己による服薬管理が困難な外来患者等に対して、調剤済みの薬剤を整理し、日々の服薬管理を容易にする支援を行った場合に算定します。

この記事の結論

  • 外来服薬支援料1は185点・月1回
  • 対象は「自己による服薬管理が困難な外来患者」など
  • 単なる服薬指導だけでは算定できず、一包化・服薬カレンダー等による実際の薬剤整理が必要
  • 注1は処方医の了解を得たうえで支援
  • 注2は患者が持参した薬剤等を管理し、その結果を関係医療機関へ情報提供するルート
  • 他薬局で調剤された薬や院内投薬の薬だけを整理する結果になっても、要件を満たせば算定可能
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定中の患者等は算定不可
  • 薬歴には医師の了解または情報提供内容、薬剤名、支援内容、理由を残す
外来服薬支援料1の対象・注1・注2・算定のポイントをまとめた要点漫画
  1. 外来服薬支援料1とは?2026年度は185点
  2. 算定要件を6つに整理
    1. 1.自己による服薬管理が困難である
    2. 2.患者・家族または保険医療機関の求めがある
    3. 3.実際に薬剤を整理する
    4. 4.注1では処方医の了解を得る
    5. 5.注2では持参薬を管理し、結果を医療機関へ情報提供する
    6. 6.薬歴に必要事項を記録する
  3. 注1と注2の違いを整理
  4. 他の薬局の薬しか持っていない患者でも算定できる?
    1. 具体例:他院・他薬局の薬だけを持参
  5. 具体例1|残薬がバラバラで飲み間違いが起きている
    1. 薬歴記録例
  6. 具体例2|家族が大量の薬を袋ごと持参した
  7. 具体例3|説明だけで終わった
  8. 具体例4|処方箋受付時に新しい薬を一包化した
  9. 外来服薬支援料1と2の違い
  10. 調剤済み薬を一包化したら、調剤技術料も取れる?
  11. 再分包・薬の抜き取りはどう考える?
  12. 患者宅へ行って薬を整理しても算定できる?
  13. 算定できない代表例
  14. 「対象患者を探す」のではなく「困りごとを拾う」
    1. 窓口で拾いやすいサイン
  15. 残薬調整との違い
  16. 服用薬剤調整支援料との違い
  17. 薬歴記録は「S・O・A・P」より4項目を落とさない
    1. 最低限確認したい4項目
    2. 短くても通じる記録例
  18. 医師への連絡文例
  19. 査定・個別指導で確認されやすいポイント
  20. 2026年度の地域支援・医薬品供給対応体制加算との関係
  21. 実務で使える「外来服薬支援料1」判定フロー
  22. よくある質問
    1. Q.処方箋がない日に来局しても算定できますか?
    2. Q.他薬局の薬だけでも算定できますか?
    3. Q.薬を服薬カレンダーに入れただけで算定できますか?
    4. Q.同じ月に何度も薬を整理したら毎回185点取れますか?
    5. Q.在宅患者でも取れますか?
    6. Q.外来服薬支援料1と2は点数で選べますか?
  23. 具体例5|ブラウンバッグ運動で持参薬を整理した
    1. 情報提供の記録例
  24. 具体例6|患者の求めで自宅を訪問して薬を整理した
  25. 請求前に確認したい10項目
  26. まとめ
  27. 参考文献・一次情報

外来服薬支援料1とは?2026年度は185点

外来服薬支援料1は、患者さんが薬を正しく管理できない状態に対して、薬剤師が服用中の薬剤を整理し、毎日の服薬を続けやすくする支援を評価する薬学管理料です。

厚生労働省の令和8年度調剤報酬点数表では、外来服薬支援料1は185点とされ、自己による服薬管理が困難な患者等に対する支援を月1回まで評価します。

項目 2026年度の基本
点数 185点
回数 注1・注2を合わせて月1回
対象 自己による服薬管理が困難な外来患者等
主な支援 一包化、服薬カレンダー等を活用した薬剤整理
単なる服薬指導 算定不可
調剤済み薬の一包化 支援料1の対象になり得るが、別に調剤技術料は算定しない

重要なのは、外来服薬支援料1が「処方箋に基づいて新しく調剤する評価」ではなく、すでに服用中・調剤済みの薬剤について服薬管理を支援する評価だという点です。

算定要件を6つに整理

1.自己による服薬管理が困難である

対象になるのは、薬を自分で適切に管理することが難しく、薬剤師による整理が必要と判断される患者です。

年齢や薬剤数だけで自動的に対象になるわけではありません。たとえば「75歳だから」「6剤以上だから」だけで算定するのではなく、実際に残薬、飲み間違い、薬袋の混在、服用時点の混乱などがあり、服薬管理を容易にする支援が必要かを個別に判断します。

2.患者・家族または保険医療機関の求めがある

患者本人や家族が「薬が分からなくなったので整理してほしい」と薬局へ持参するケースだけでなく、保険医療機関から服薬整理を依頼されるケースも対象になり得ます。

3.実際に薬剤を整理する

算定の中心は、日々の服薬管理が容易になるように薬を整理することです。

  • 服用時点ごとに一包化する
  • 服薬カレンダーへセットする
  • 複数医療機関・複数薬局の薬をまとめて服用時点別に整理する
  • 患者がどの薬をいつ飲むか分かる形に再構成する

「薬の説明をした」「飲み忘れないよう声をかけた」だけでは算定できません。

4.注1では処方医の了解を得る

通常の注1ルートでは、薬剤師が治療上の必要性と服薬管理支援の必要性を判断し、対象薬を処方した医師にその必要性について了解を得たうえで支援します。

ここは現場で誤解されやすいポイントです。「支援してから事後報告すれば必ずよい」というルールではありません。

5.注2では持参薬を管理し、結果を医療機関へ情報提供する

2026年度も、患者が薬局へ持参した服用中の薬剤等を整理し、その結果を関係する保険医療機関へ情報提供した場合に算定できるルートがあります。いわゆるブラウンバッグ運動を前提とした取組です。

この場合、あらかじめ患者等に「服用中の薬を薬局へ持ってきてもらい、薬剤師が整理する取組」を周知しておくことが求められています。

6.薬歴に必要事項を記録する

外来服薬支援料1を算定するときは、薬剤服用歴等に次の内容を残します。

  • 処方医の了解を得た旨、または医療機関へ情報提供した内容
  • 支援対象となった薬剤の名称
  • 実施した服薬支援の内容
  • なぜ支援が必要だったのか

注1と注2の違いを整理

注1 注2
主な入口 患者・家族または医療機関の求め 患者・家族または医療機関の求め
医師連携 支援前に処方医の了解 服薬管理を行い、結果を関係医療機関へ情報提供
特徴 一包化・カレンダー等で服薬管理を改善 ブラウンバッグ運動として持参薬を整理
回数 合わせて月1回まで
ゆずまる
ゆずまる
「了解を取った」ケースなのか、「持参薬を整理して結果を情報提供した」ケースなのか。薬歴にどちらのルートなのか分かるように残しておくと確認しやすいよ。

他の薬局の薬しか持っていない患者でも算定できる?

要件を満たせば算定できます。

厚労省通知では、患者が他の保険薬局で調剤された薬剤や医療機関で院内投薬された薬剤を服用していないか確認し、できるだけそれらも含めて整理することとされています。

さらに、確認や処方医への照会を行った結果、他薬局で調剤された薬や院内投薬された薬だけについて支援することになった場合でも算定可能と明記されています。

具体例:他院・他薬局の薬だけを持参

患者:82歳。A薬局とB薬局から薬を受け取っている。今回C薬局へ「どれをいつ飲むのか分からない」と袋ごと持参。

対応:

  • 全ての薬剤名、用法、残数を確認
  • 重複・相互作用を確認
  • 必要に応じて処方医へ照会
  • 服薬カレンダーへ朝・昼・夕・就寝前で整理

判断:「C薬局で調剤した薬が1剤もない」ことだけを理由に算定不可にはなりません。現在服用中の薬剤を確認し、必要な整理・医師連携を行っていることがポイントです。

具体例1|残薬がバラバラで飲み間違いが起きている

患者:79歳、独居。内科と整形外科を受診。薬袋が複数あり、朝食後薬と夕食後薬が混在。来局時に残薬が多数あり、「どれを飲んだか分からない日がある」と本人から相談。

薬剤師の評価:

  • 自己による服薬管理が困難
  • 単なる説明では再発リスクが高い
  • 服用時点ごとの整理が必要

対応:処方医へ服薬状況を説明し、支援の必要性について了解を得たうえで、持参薬を確認し、服薬カレンダーを用いて朝・昼・夕・就寝前に整理。

算定:外来服薬支援料1の要件を満たし得る典型例です。

薬歴記録例

【支援理由】
本人より「薬袋が増え、朝夕の区別が分からなくなる」と相談あり。
内科・整形外科の残薬を確認したところ、服用時点の異なる薬が混在し残薬多数。
自己による管理が困難で、服薬カレンダーによる整理が必要と判断。

【処方医連携】
○月○日、○○医院△△医師へ残薬状況・服薬管理困難の状況を情報共有。
服薬カレンダーを用いた整理について了解を得た。

【支援内容】
持参薬を薬剤名・用法・残数で確認。
重複・相互作用を確認後、朝・昼・夕・就寝前に分類し、1週間分を服薬カレンダーへセット。
残りは薬剤別・服用時点別に整理。

【今後】
次回来局時に残薬と飲み忘れの有無を確認し、同様の支援が再度必要にならない方法を検討する。

具体例2|家族が大量の薬を袋ごと持参した

患者:85歳。家族から「自宅に薬がたくさんあり、何を飲ませればいいのか分からない」と相談。複数の病院・薬局の薬を紙袋に入れて持参。

対応:

  1. 薬剤名、規格、用法、処方元、残数を確認
  2. 期限切れ・中止済みの可能性がある薬を区別
  3. 重複投薬・相互作用を確認
  4. 必要な処方医へ照会
  5. 現在服用すべき薬を整理
  6. 服薬カレンダー等で管理しやすい形にする
  7. 結果を関係医療機関へ情報提供

根拠:持参薬を整理し、結果を関係医療機関へ情報提供する支援は外来服薬支援料1の注2に該当し得ます。

なお、「薬局は他院の薬を預かってはいけない」と一律に考えるのは適切ではありません。外来服薬支援料1そのものが、患者・家族が服用中の薬剤等を薬局へ持参して服薬管理を行うことを制度上想定しています。薬剤の紛失・取り違えを防ぐため、受け取った薬の確認と管理は丁寧に行いましょう。

具体例3|説明だけで終わった

患者:「飲み忘れが多い」と相談。薬剤師が「朝食後に忘れず飲んでください」「スマホのアラームを使いましょう」と説明した。

判断:外来服薬支援料1は算定できません。

理由:厚労省通知では、服薬管理を容易にするような薬剤整理を行わず、単に服薬指導を行っただけでは算定できないと明記されています。

具体例4|処方箋受付時に新しい薬を一包化した

患者:今回の処方箋に基づき、飲み忘れ防止のため一包化が必要。医師の了解を得て、処方された内服薬を一包化した。

判断:これは基本的に外来服薬支援料2の領域です。

外来服薬支援料2は、処方箋受付ごとに、治療上の必要性を判断し、医師の了解を得たうえで対象となる内服薬を一包化し、服薬管理を支援する評価です。

一方、外来服薬支援料1は調剤済みの薬を整理する支援です。ここを分けると判断しやすくなります。

→ 一包化・外来服薬支援料2の算定要件はこちら

外来服薬支援料1と2の違い

外来服薬支援料1 外来服薬支援料2
点数 185点 42日以下:7日または端数ごと34点/43日以上:240点
対象となる薬 主に調剤済み・服用中の薬 今回の処方箋に基づき調剤する薬
主な支援 持参薬整理、一包化、服薬カレンダー等 処方薬の一包化+必要な指導
回数 月1回 処方箋受付ごと

「どちらの点数が高いか」で選ぶものではありません。実際に行った支援がどちらの評価に該当するかで判断します。

調剤済み薬を一包化したら、調剤技術料も取れる?

取れません。

外来服薬支援料1で行う一包化は、処方箋に基づく新規調剤ではなく、調剤済み薬剤の服薬管理支援として行うものです。このため、一包化を行っても別に調剤技術料を算定しません。

再分包・薬の抜き取りはどう考える?

ここは「薬を抜いたら算定不可」「新薬を追加したら算定可」と機械的に判断しない方が安全です。

見るべきなのは、単なる調剤のやり直しなのか、患者の自己管理困難に対する服薬管理支援なのかです。

  • 処方変更に伴う単純な再包装・やり直しだけ → 外来服薬支援料1として安易に算定しない
  • 患者が服用中の複数薬を持参し、医師連携のうえ、残薬・服用時点を含めて整理 → 外来服薬支援料1の要件を検討

現行通知に照らして、患者の管理困難という背景、実際の薬剤整理、医師了解または情報提供、薬歴記録の4点がそろっているかを確認してください。

患者宅へ行って薬を整理しても算定できる?

患者の求めに応じて薬剤師が患者宅を訪問し、服用薬の整理等を行った場合でも算定できます。

この場合、訪問に要した交通費は実費を患者が負担します。

ただし、すでに在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者や、現に他の保険医療機関・保険薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている患者については、外来服薬支援料1は算定できません。

→ 2026年度のかかりつけ薬剤師訪問加算との違いはこちら

算定できない代表例

ケース 判断 理由
飲み忘れについて説明しただけ × 薬剤整理を伴わない単純な服薬指導
薬袋を見て残薬数だけ数えた × 日々の管理を容易にする支援まで行っていない
今回の処方箋薬を医師了解のもと一包化 支援料2を検討 処方箋受付時の一包化は支援料2の評価
在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定中 × 支援料1は算定不可
特別調剤基本料Bの薬局 × 支援料1を算定できない

「対象患者を探す」のではなく「困りごとを拾う」

外来服薬支援料1を増やすために「65歳以上」「6剤以上」といったリストだけで対象者を探すのはおすすめしません。

制度上重要なのは年齢・剤数ではなく、自己による服薬管理が困難で、整理する支援が必要かです。

窓口で拾いやすいサイン

  • 「家に薬がたくさん残っている」
  • 「どの袋が今の薬か分からない」
  • 「朝と夜を間違える」
  • 家族が毎回薬を並べ直している
  • 複数医療機関・薬局の薬が混在している
  • 薬袋・一包化袋を服用時点どおり管理できていない
  • 残薬の発生理由が毎回同じで、単なる残薬調整だけでは解決しない
なぎさ
なぎさ
「何剤飲んでいるか」より、「本人が管理できているか」を見るんですね。

残薬調整との違い

残薬がある患者でも、必ず外来服薬支援料1になるわけではありません。

今回の処方箋を残薬分だけ減らして調剤する場合は、調剤時残薬調整加算など別の評価を検討します。一方で、残薬が発生する背景に「薬の管理そのものができない」という問題があり、持参薬を実際に整理する必要がある場合には、外来服薬支援料1の対象を検討します。

→ 調剤時残薬調整加算の2026年ルールはこちら

服用薬剤調整支援料との違い

外来服薬支援料1は「飲めるように薬を整理する」支援です。

一方、服用薬剤調整支援料は、多剤服用患者について処方薬そのものの減薬・調整を処方医へ提案する評価です。

薬を並べ直すだけではポリファーマシーの問題が解決しない場合には、服用薬剤調整支援料の対象にならないか検討します。

→ 服用薬剤調整支援料1・2の違いはこちら

薬歴記録は「S・O・A・P」より4項目を落とさない

書式は薬局ごとに異なって構いません。重要なのは、厚労省が求めている事項が記録から追えることです。

最低限確認したい4項目

  1. なぜ支援が必要だったか
  2. どの薬を対象にしたか
  3. 具体的に何をしたか
  4. 処方医の了解または情報提供内容

短くても通じる記録例

【理由】
朝夕薬の混同と残薬が繰り返され、本人のみでの管理が困難。

【薬剤】
○○錠5mg、△△錠20mg、□□錠10mgほか持参薬一式。

【支援】
全薬剤の用法・残数を確認。朝・夕・就寝前に分類し、
7日分を服薬カレンダーへセット。残薬は服用時点ごとに整理。

【連携】
○月○日、○○医院△△医師へ状況を連絡。
服薬カレンダーによる整理について了解を得た。

医師への連絡文例

○○医院 △△先生

患者○○様より、服用薬の管理が難しく、残薬および服用時点の混乱について相談がありました。

持参薬を確認したところ、朝夕薬の混在と残薬を認め、自己管理が困難と判断しました。
服薬カレンダーを用いて服用時点ごとに整理する支援を実施したいと考えております。

対象薬:
・○○錠5mg 朝食後
・△△錠20mg 夕食後
・□□錠10mg 就寝前

上記支援についてご了解いただけますでしょうか。

○○薬局
担当薬剤師 ○○

注2ルートで結果を情報提供する場合は、「何を持参したか」「何を確認したか」「どのように整理したか」「重複・相互作用等で気づいた点」を簡潔にまとめると伝わりやすくなります。

査定・個別指導で確認されやすいポイント

厚生労働省の個別指導に関する資料では、外来服薬支援料1について、次のような不適切例が示されています。

  • 処方医に支援の必要性について了解を得ていない
  • 月1回を超えて算定
  • 一包化や服薬カレンダー等で薬剤を整理していない
  • 単なる服薬指導だけで算定
  • 一包化時に調剤技術料も算定
  • 薬歴に必要な事項が記載されていない

請求前に「185点を入れたか」だけを見るのではなく、支援の必要性→薬剤整理→医師連携→記録の一連の流れが残っているか確認する方が重要です。

2026年度の地域支援・医薬品供給対応体制加算との関係

2026年度も、外来服薬支援料1の実績は地域支援・医薬品供給対応体制加算の実績項目の一つとして位置づけられています。

ただし、件数を作ること自体を目的にするのではなく、実際に服薬管理が困難な患者へ必要な支援を行った結果として実績になるという順序が大切です。

→ 地域支援体制加算・2026年度の要件はこちら

実務で使える「外来服薬支援料1」判定フロー

  1. 本人だけで薬を管理できているか?
    できている → 原則対象外。困難 → 次へ。
  2. 説明だけでなく薬剤整理が必要か?
    不要 → 単なる服薬指導。必要 → 次へ。
  3. 今回の処方箋薬を新たに一包化するだけか?
    はい → 外来服薬支援料2を検討。いいえ → 次へ。
  4. 服用中・調剤済み薬を持参しているか?
    はい → 支援料1を検討。
  5. 注1か注2か整理できているか?
    注1:処方医の了解。注2:持参薬管理後に関係医療機関へ情報提供。
  6. 薬歴4項目を残したか?
    了解または情報提供、薬剤名、支援内容、理由を記録。

よくある質問

Q.処方箋がない日に来局しても算定できますか?

外来服薬支援料1は、処方箋に基づく新規調剤そのものを評価するものではなく、調剤済みの服用中薬剤について服薬管理を支援する評価です。要件を満たす服薬支援を行えば、今回の処方箋受付がない場面でも対象になり得ます。

Q.他薬局の薬だけでも算定できますか?

はい。服用中の薬剤を確認し、必要な医師照会・整理を行った結果、他薬局調剤薬や院内投薬薬だけが支援対象になった場合でも算定可能とされています。

Q.薬を服薬カレンダーに入れただけで算定できますか?

単に機械的に入れるだけではなく、その患者に支援が必要な背景を評価し、対象薬、用法、重複・相互作用等を確認したうえで、医師連携と記録を行う必要があります。

Q.同じ月に何度も薬を整理したら毎回185点取れますか?

取れません。注1・注2を合わせて月1回までです。

Q.在宅患者でも取れますか?

在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者、または現に他の医療機関・薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている患者には算定できません。

Q.外来服薬支援料1と2は点数で選べますか?

選べません。支援料1は主に調剤済み薬の整理、支援料2は今回の処方箋受付時の一包化支援です。実際に行った業務に応じて判断します。

具体例5|ブラウンバッグ運動で持参薬を整理した

患者:76歳。薬局が普段から「家にある薬を袋ごと持参してください」と案内しており、患者が自宅の薬をまとめて持参。処方元は内科・眼科・整形外科、調剤薬局も2か所に分かれていました。

薬剤師の対応:

  • 持参薬を処方元・薬剤名・用法・残数ごとに一覧化
  • 中止薬の可能性がある薬を区別
  • 重複・相互作用・服用時点を確認
  • 現在服用すべき薬を服用時点ごとに整理
  • 整理結果を関係医療機関へ情報提供

算定判断:外来服薬支援料1の注2を検討できるケースです。

根拠:2026年度の留意事項では、注2について、患者等へあらかじめ薬剤等を持参する取組、いわゆるブラウンバッグ運動を周知し、持参薬の服薬管理を行った結果を関係する保険医療機関へ情報提供した場合に算定できるとされています。

情報提供の記録例

【持参薬】
内科・整形外科・眼科処方薬および他薬局調剤薬を本人が持参。

【確認】
薬剤名、用法、残数、処方元を確認。
重複投薬なし。服用時点の混乱あり。

【支援】
現在服用中の薬剤を朝・昼・夕・就寝前に分類し、
服薬カレンダーを用いて管理方法を説明。

【情報提供】
○月○日、主な処方元である○○医院へ持参薬一覧と整理結果を文書で情報提供。

具体例6|患者の求めで自宅を訪問して薬を整理した

患者:80歳。外来通院は継続できているものの、薬局まで大量の残薬を持参することが難しく、「家にある薬を一度見てほしい」と本人から依頼。

対応:薬剤師が患者宅を訪問し、服用中薬剤と残薬を確認。処方医の了解を得たうえで、服用時点ごとに薬を整理し、服薬カレンダーへセット。

算定判断:外来服薬支援料1は、患者の求めに応じて薬剤師が患者宅を訪問して服用薬を整理した場合でも算定可能です。訪問に要した交通費は実費を患者が負担します。

ただし、すでに在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者や、現に他の医療機関・薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている患者では算定できません。

請求前に確認したい10項目

外来服薬支援料1は、支援した事実だけでなく「なぜ必要だったか」「どう医師と連携したか」が重要です。請求前に次を確認すると漏れを減らせます。

  • □ 自己による服薬管理が困難な背景がある
  • □ 患者・家族または医療機関から支援の求めがある
  • □ 単なる説明ではなく、実際に薬剤を整理した
  • □ 注1なら処方医の了解を得た
  • □ 注2なら持参薬管理後、関係医療機関へ情報提供した
  • □ 他薬局・院内投薬薬も確認した
  • □ 重複・相互作用を確認した
  • □ 薬歴に対象薬剤名・支援理由・支援内容を記載した
  • □ 同月にすでに外来服薬支援料1を算定していない
  • □ 在宅患者訪問薬剤管理指導料等の算定対象ではない
算定の考え方を一言でまとめると
「残薬があるから185点」ではありません。
自己管理が困難 → 支援が必要 → 実際に薬を整理 → 医師連携 → 記録
この流れがそろって初めて、外来服薬支援料1として評価されます。
外来服薬支援料1の算定できる例・できない例・薬歴記録・請求前チェックをまとめたまとめ漫画

まとめ

外来服薬支援料1は、単なる残薬確認や服薬指導ではなく、患者が毎日薬を正しく管理できる状態をつくるための実践的な支援を評価する185点です。

  • 自己管理が困難かを個別に評価する
  • 一包化・服薬カレンダー等で実際に薬剤を整理する
  • 注1なら処方医の了解、注2なら結果の情報提供を行う
  • 他薬局・院内投薬薬だけでも要件を満たせば対象になり得る
  • 薬歴に了解または情報提供内容、薬剤名、支援内容、理由を残す
  • 在宅訪問中の患者等、算定できないケースを確認する
ゆずまる
ゆずまる
件数を増やすために対象を探すのではなく、「このままだと薬を正しく飲めない」という困りごとを見つけて、必要な支援を最後まで行う。それが外来服薬支援料1の一番大事なところです。

参考文献・一次情報

※本記事は2026年9月23日時点の厚生労働省公表資料を基に整理しています。疑義解釈・訂正通知等により取扱いが更新される場合があるため、実際の算定では最新通知と管轄厚生局の案内をご確認ください。

 

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