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結論からいうと、タンニン酸アルブミンは「必ず食前」「必ず食後」と電子添文で指定されている薬ではありません。基本は、処方箋・薬袋・医師や薬剤師から説明されたタイミングどおりに服用してください。
また、「飲んで何分で効く」といった効果発現時間も電子添文には示されていません。タンニン酸アルブミンは、腸に到達してから徐々にタンニン酸を遊離し、腸管に緩和な収れん作用を示す止瀉薬です。【[1]】
「食前・食後どっち?」「効果はいつから?」「粉が飲みにくい」「牛乳アレルギーでも飲める?」など、患者さんが疑問に感じやすいポイントを、2026年8月14日時点の電子添文・メーカー資料をもとに薬剤師が分かりやすく解説します。


この記事の結論
- 食前・食後の明確な指定は電子添文にない
- 通常成人は1日3~4gを3~4回に分けて服用する【[1]】
- 「何分で効く」という効果発現時間は電子添文に記載されていない
- 腸で徐々にタンニン酸を遊離し、緩和な収れん作用によって止瀉作用を示す【[1]】
- 牛乳アレルギーの患者、経口鉄剤服用中の患者などは禁忌【[1]】
- 血便や強い腹痛、脱水が疑われる場合などは、自己判断で下痢止めを続けず受診を検討する
タンニン酸アルブミンの要点を4コマで整理- タンニン酸アルブミンは食前・食後どっち?
- タンニン酸アルブミンの効果はいつから出る?
- タンニン酸アルブミンとは?どんな下痢止め?
- タンニン酸アルブミンの飲み方・用法用量
- タンニン酸アルブミンが飲みにくいのはなぜ?
- 牛乳アレルギーの人はタンニン酸アルブミンを飲める?
- タンニン酸アルブミンと鉄剤は一緒に飲める?
- ロペラミドとの飲み合わせにも注意
- どんな下痢でもタンニン酸アルブミンを飲んでいい?
- 副作用は?便秘になることもある?
- 妊娠中・授乳中・高齢者は使える?
- 「食後」と書かれているのはなぜ?処方時の考え方
- 「効いているか」は何を見ればいい?
- 具体例で確認|こんな時はどう考える?
- 下痢の時は水分補給も忘れない
- よくある誤解|「下痢止めだから全部同じ」ではない
- 薬局ではどんなことを確認する?
- 患者さんへ説明するなら?短い説明例
- 保管するときの注意点は?
- 子ども・高齢者で特に気をつけたいこと
- タンニン酸アルブミンの作用をもう少し詳しく知りたい人へ
- 「何日飲めばいい?」は一律に決められる?
- この記事で特に根拠としている公式情報
- タンニン酸アルブミンについてよくある質問
- まとめ|食前・食後より「処方どおり」が大切
- 参考文献
タンニン酸アルブミンは食前・食後どっち?
電子添文では「食前」「食後」の指定はありません。
タンニン酸アルブミン シオエの用法・用量は、「通常成人1日3~4gを3~4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する」とされています。【[1]】
つまり公式資料上、「食前に飲まないと効かない」「食後に飲まないといけない」とは決められていません。
| 疑問 | 答え |
|---|---|
| 食前・食後どっち? | 電子添文に明確な指定なし |
| いつ飲めばいい? | 薬袋・処方・医師や薬剤師の説明どおり |
| 勝手にタイミングを変えていい? | 他の薬との兼ね合いもあるため、迷ったら薬剤師へ確認 |
特に複数の薬を一緒に処方されている場合、服用タイミングがまとめて設定されていることがあります。「添付文書に食事の指定がない=好きな時間に飲んでよい」ではないので注意しましょう。
タンニン酸アルブミンの効果はいつから出る?
「服用から○分後」「○時間後」といった効果発現時間は、電子添文には記載されていません。
タンニン酸アルブミンは、口腔や胃では分解を受けにくく、腸に到達したあと膵液によって徐々に分解され、タンニン酸を遊離します。そのタンニン酸が全腸管にわたり緩和な収れん作用を及ぼし、止瀉作用を示します。【[1]】
タンニン酸アルブミンは「飲んだ瞬間に腸の動きを止める薬」ではありません。何分で効くかを断定するより、便の回数・性状や腹部症状が改善しているかを確認することが大切です。
服用しても改善しない、悪化する、血便や強い腹痛がある、水分が取れないなどの場合は、薬を追加するのではなく医療機関や薬剤師へ相談してください。
タンニン酸アルブミンとは?どんな下痢止め?
タンニン酸アルブミンは、医療用医薬品として使われている止瀉薬です。電子添文上の効能・効果は「下痢症」です。【[1]】
製剤は淡褐色の粉末で、水にはほとんど溶けません。シオエ製品では1g中に日本薬局方タンニン酸アルブミン1gを含み、タンパク質の基原は乳性カゼインです。【[1]】
腸の動きを直接止める薬とは少し違う
タンニン酸アルブミンは腸でタンニン酸を徐々に遊離し、緩和な収れん作用によって止瀉作用を示します。【[1]】
ロペラミドのように腸管運動へ作用する薬とは作用の仕組みが異なります。ただし、どちらも下痢の原因によっては安易に使用できないケースがあるため、症状の見極めが重要です。
タンニン酸アルブミンの飲み方・用法用量
電子添文では、通常成人について1日3~4gを3~4回に分けて経口投与し、年齢や症状により適宜増減するとされています。【[1]】
| 項目 | 電子添文の内容 |
|---|---|
| 効能・効果 | 下痢症 |
| 成人の通常量 | 1日3~4g |
| 回数 | 3~4回に分割 |
| 食事との関係 | 電子添文に明確な指定なし |
実際の1回量や服用回数は、必ず処方された内容を優先してください。特に子どもでは成人量を自己判断で換算しないようにしましょう。
タンニン酸アルブミンが飲みにくいのはなぜ?
タンニン酸アルブミンは水にほとんど溶けない粉末です。【[1]】 そのため、水に入れても完全には溶けず、粉っぽさやざらつきを感じる人がいます。
「味が強い」というより、粉薬そのものの口当たりが苦手というケースがあります。
まずは水またはぬるま湯で服用する
基本的には、薬袋の指示に従い、水またはぬるま湯で服用します。粉が口に残りやすい場合は、服用後に追加で水を飲むとよいでしょう。
子どもや高齢者で飲みにくい場合は薬剤師へ相談
「食品に混ぜてもよい?」「服薬補助ゼリーを使いたい」「むせやすい」などの場合は、処方薬の組み合わせやアレルギー歴も含めて薬剤師へ相談するのがおすすめです。


牛乳アレルギーの人はタンニン酸アルブミンを飲める?
牛乳アレルギーのある患者には投与できません。電子添文で禁忌とされています。【[1]】
シオエ製品のタンニン酸アルブミンは、タンパク質の基原として乳性カゼインを使用しています。【[1]】
服用後に呼吸困難、じんましん、顔面浮腫などが出た場合は、ショック・アナフィラキシーの可能性があるため、服用を中止し速やかに医療機関へ相談してください。【[1]】
タンニン酸アルブミンと鉄剤は一緒に飲める?
経口鉄剤との併用は禁忌です。【[1]】
タンニン酸と鉄が結合してタンニン酸鉄となり、タンニン酸による収れん作用が弱くなるため、電子添文では併用しないこととされています。【[1]】
電子添文では例として、フェロミア、フェロ・グラデュメット、インクレミンシロップ、フェルムカプセルなどが挙げられています。【[1]】
「貧血の薬を飲んでいるけれど薬の名前が分からない」という場合は、お薬手帳を薬剤師に見せて確認してください。
ロペラミドとの飲み合わせにも注意
ロペラミド塩酸塩は併用注意です。タンニン酸アルブミンがロペラミドを吸着し、ロペラミドの効果が弱くなるおそれがあるため、投与間隔をあけるなどの注意が必要とされています。【[1]】
自己判断で「下痢止めを2種類飲めばもっと効く」と追加しないようにしてください。
どんな下痢でもタンニン酸アルブミンを飲んでいい?
いいえ。下痢の原因によっては使用できません。
電子添文では、出血性大腸炎の患者は禁忌です。腸管出血性大腸菌(O157など)や赤痢菌などによる重篤な細菌性下痢では、症状悪化や治療期間延長のおそれがあるためです。【[1]】
また、細菌性下痢の患者についても、治療上やむを得ないと判断される場合を除き投与しないとされています。【[1]】
早めに受診を考えたい症状
- 血便がある
- 強い腹痛がある
- 発熱を伴い状態が悪い
- 水分を十分に取れない
- 尿が極端に少ない、ぐったりするなど脱水が疑われる
- 下痢が続き、改善しない・悪化する
特に乳幼児や高齢者は脱水が進みやすいため、下痢止めだけで様子を見続けないことが大切です。
副作用は?便秘になることもある?
タンニン酸アルブミンでは、重大な副作用としてショック、アナフィラキシーが記載されています。【[1]】
その他の副作用として、便秘、食欲不振、長期・大量投与による肝障害が記載されています。【[1]】
下痢が治まってきたのに自己判断で長く飲み続けたり、回数を増やしたりしないようにしてください。
妊娠中・授乳中・高齢者は使える?
妊娠中
妊婦または妊娠している可能性のある女性は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与するとされています。【[1]】
授乳中
治療上の有益性と母乳栄養の有益性を考慮して、授乳継続または中止を検討するとされています。【[1]】
高齢者
高齢者では生理機能が低下しているため、減量するなど注意することとされています。【[1]】
いずれも自己判断で服用量を変更せず、医師・薬剤師へ相談してください。
「食後」と書かれているのはなぜ?処方時の考え方
電子添文には食前・食後の指定がないのに、実際の薬袋では「毎食後」と書かれていることがあります。ここで「添付文書と違うのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。
実際の処方では、タンニン酸アルブミン単独ではなく、整腸薬など別の薬と一緒に処方されることがあります。服用時点をそろえることで患者さんが飲み忘れにくくなり、服薬方法も分かりやすくなります。したがって、電子添文に食事指定がないからといって、薬袋の「毎食後」を無視してよいわけではありません。
薬袋に具体的な指示がある場合は、その指示を優先してください。処方内容に疑問がある時は、薬局で「電子添文には食前・食後の指定がないようですが、この処方は食後でよいですか?」と確認すれば問題ありません。
食前・食後を間違えたら追加で飲む?
自己判断で追加の1回分を飲むのは避けてください。食事とのタイミングを間違えたからといって、もう1包追加すればよいというものではありません。追加すると1日の総量が処方量を超える可能性があります。
飲み忘れや服用時点を間違えた時の対応は、次の服用時刻や他の処方薬によって変わります。迷った場合は薬を受け取った薬局へ確認してください。
「効いているか」は何を見ればいい?
タンニン酸アルブミンには「服用後○分で効く」という具体的な時間が示されていないため、時計だけで効果を判定するより、症状の変化を見ることが大切です。
- 便の回数が少しずつ減っているか
- 水のような便から軟便へ変わってきたか
- 腹痛や腹部不快感が悪化していないか
- 食事や水分を取れるようになってきたか
- 発熱・血便など新しい症状が出ていないか
「まだ1回下痢が出たから効いていない」と単純に考えるのではなく、全体として改善方向に向かっているかを確認しましょう。逆に、回数が増える、血便が出る、強い腹痛が出る、水分が取れない場合は、薬の効き目を待ち続けるより受診判断が重要になります。
効かないと感じても自己判断で回数を増やさない
タンニン酸アルブミンは処方された用量・回数を守って使う薬です。長期・大量投与では肝障害、その他の副作用として便秘や食欲不振が電子添文に記載されています。【[1]】
改善しない時は「量が足りない」とは限りません。下痢の原因が止瀉薬で様子を見てよいものなのか、脱水が進んでいないかなどを確認する必要があります。
具体例で確認|こんな時はどう考える?
ここからは、薬局で質問されやすい場面をイメージした架空の例で整理します。個別の診断や処方変更を示すものではありませんが、何を確認すればよいかを理解する参考になります。
例1:朝食を食べなかったけれど「毎食後」と書いてある
「朝食を食べていないから薬も飲めない?」「昼に2回分まとめて飲む?」と迷うケースです。
タンニン酸アルブミン自体の電子添文には食前・食後の指定はありません。しかし、薬袋の「毎食後」は他の処方薬とのタイミングをそろえている可能性があります。そのため、2回分をまとめて飲むなど自己判断で調整せず、薬局へ確認するのが安全です。
例2:下痢が続くので市販の下痢止めも追加したい
処方されたタンニン酸アルブミンを飲んでいるものの、すぐに改善せずドラッグストアの下痢止めを追加したくなるケースです。
市販薬にはさまざまな成分があり、処方薬との組み合わせによって確認点が変わります。特にロペラミド塩酸塩はタンニン酸アルブミンとの併用注意です。【[1]】 商品名だけで判断せず、処方内容を見せて薬剤師・登録販売者に確認してください。
例3:子どもが粉を嫌がって全く飲めない
粉薬を口に入れた瞬間に吐き出す、泣いて飲めないという相談は珍しくありません。ここで大切なのは、「好きな食べ物なら何に混ぜてもよい」と一律に考えないことです。
タンニン酸アルブミンは牛乳アレルギーが禁忌であり、同時に別の薬が処方されている場合もあります。【[1]】 年齢、アレルギー歴、併用薬を伝えれば、薬剤師がその患者さんに合った方法を一緒に検討できます。
例4:貧血の薬を飲んでいるが名前が分からない
「鉄剤かどうか分からないけれど、貧血の薬を飲んでいる」という場合、自己判断でタンニン酸アルブミンを併用しないことが重要です。経口鉄剤は併用禁忌だからです。【[1]】
お薬手帳、薬袋、薬の写真などがあれば薬局で確認できます。薬の名前をすべて覚えていなくても、確認できる資料を持参してください。
下痢の時は水分補給も忘れない
下痢が続くと、便と一緒に水分や電解質が失われます。止瀉薬を飲むことだけに集中せず、全身状態と水分摂取にも目を向けることが大切です。
一度に大量に飲むと吐き気が出る場合は、飲める範囲で少量ずつこまめに取る方法があります。ただし、心臓や腎臓の病気などで水分量の指示を受けている方は、その指示を優先してください。
脱水を疑う時のチェックポイント
- 尿の回数や量が明らかに減っている
- 口の中が強く乾いている
- 立ちくらみ・ふらつきがある
- いつもよりぐったりしている
- 子どもで元気がなく、水分を嫌がる
- 高齢者で反応が鈍い、食事や水分が取れない
特に乳幼児と高齢者は脱水が進みやすいため、「下痢止めを飲んだから大丈夫」と考えず、全身状態を確認しましょう。
よくある誤解|「下痢止めだから全部同じ」ではない
誤解1:食後に飲めば必ず安全
食後かどうかだけでは、安全性は判断できません。タンニン酸アルブミンでは牛乳アレルギー、経口鉄剤、細菌性下痢など、食事のタイミングとは別の重要な確認点があります。【[1]】
誤解2:下痢が止まらないほど多めに飲めばよい
用量を増やせば必ず早く治るわけではありません。下痢が改善しない場合は、用量不足ではなく原因の違いや受診が必要な状態も考えられます。処方量を超えて自己調整しないでください。
誤解3:粉薬は作用が弱い
剤形が粉だから作用が弱いという意味ではありません。タンニン酸アルブミンは散剤として用いられ、電子添文に用法・用量、禁忌、相互作用、副作用が定められています。【[1]】 粉薬でも医療用医薬品として適正使用が必要です。
誤解4:以前処方された薬なら次の下痢にも使える
前回と今回で下痢の原因が同じとは限りません。特に血便、発熱、強い腹痛などがある場合は、残っている薬を自己判断で使うより受診を優先してください。
薬局ではどんなことを確認する?
タンニン酸アルブミンが処方された時、薬剤師は単に「下痢止めです」と説明するだけではありません。安全に使えるかを確認するため、次のポイントが重要です。
| 確認項目 | 理由 |
|---|---|
| 牛乳アレルギー | 禁忌に該当するため |
| 鉄剤の服用 | 経口鉄剤が併用禁忌のため |
| ロペラミドの服用 | 併用注意で投与間隔の調整が必要になることがあるため |
| 血便・発熱・強い腹痛 | 細菌性下痢など止瀉薬だけで対応すべきでない可能性があるため |
| 飲みにくさ | 年齢やアレルギー、併用薬に合わせた服用方法を考えるため |
患者さんから薬局に伝えてほしいこと
「こんなことまで言う必要ある?」と思う内容でも、薬剤師にとって重要な情報になる場合があります。特に牛乳アレルギー、貧血の薬、他の下痢止め、血便や発熱の有無は伝えてください。
お薬手帳があれば、現在飲んでいる薬を一つずつ覚えていなくても確認できます。
患者さんへ説明するなら?短い説明例
「この薬は下痢をやわらげる粉薬です。食前・食後の決まりは電子添文にはありませんので、薬袋に書かれたタイミングで飲んでください。牛乳アレルギーや貧血の鉄剤を飲んでいる方は使えない場合があります。下痢が良くならない、血便や強い腹痛がある、水分が取れない時は早めに相談してください。」
医療用語をたくさん並べるより、患者さんが「いつ飲むのか」「何に注意するのか」「いつ相談するのか」を理解できる説明が実用的です。
保管するときの注意点は?
タンニン酸アルブミン シオエは室温保存で、電子添文では開封後は遮光して保存するよう記載されています。【[1]】
薬局で分包された薬は、渡された袋の状態を保ち、高温多湿や直射日光を避けて保管しましょう。家庭で別の容器へ移すと薬の取り違えの原因になることがあります。
また、以前の処方の残薬を長く保管し、次に下痢をした時に自己判断で使うのは避けてください。下痢の原因やその時の併用薬が変わっている可能性があります。
子ども・高齢者で特に気をつけたいこと
タンニン酸アルブミンは粉薬として処方されることが多いため、子どもや高齢者では「成分そのもの」だけでなく、実際にきちんと服用できるかも重要です。
子どもでは「飲めた量」が分からなくなることも
粉薬を食べ物や飲み物に混ぜたものの、途中で嫌がって残してしまうと、実際にどのくらいの薬を飲めたのか分からなくなることがあります。その状態でさらに1包追加すると、結果的に処方量を超える可能性があります。
飲ませる途中で大量にこぼした、吐き出した、直後に嘔吐したなどの場合も、自己判断でもう1回分を追加せず、状況を薬剤師へ伝えて確認してください。
食べ物に混ぜるなら大量に混ぜない
薬剤師から食品への混和が可能と説明された場合でも、子どもが必ず食べ切れる程度の少量にするのが基本的な考え方です。大きなカップ1杯すべてに混ぜて残してしまうと、服用量が分からなくなります。
ただし、どの食品なら適しているかは併用薬やアレルギーによって変わるため、タンニン酸アルブミンだけを見て一律に決めないようにしてください。
高齢者では「むせ」と脱水にも注意
高齢者では粉薬を水で飲む時にむせることがあります。また、下痢により水分が失われているのに、水分摂取自体が減ってしまうケースもあります。
電子添文でも高齢者について、一般に生理機能が低下しているため減量するなど注意することとされています。【[1]】 飲み込みづらさや全身状態の変化がある場合は、家族だけで工夫を続けず医療者へ相談してください。
タンニン酸アルブミンの作用をもう少し詳しく知りたい人へ
タンニン酸アルブミンは、タンニン酸とアルブミンが結合した薬です。電子添文では、口腔や胃では分解を受けず、膵液によってタンニン酸とアルブミンに分解されるとされています。【[1]】
さらに、腸管内でタンニン酸が徐々に遊離し、全腸管にわたって緩和な収れん作用を及ぼして止瀉作用を示します。【[1]】
なぜ「すぐに何分で効く」と言い切りにくい?
このように、タンニン酸アルブミンは服用した瞬間に一気に作用するという説明ではなく、腸へ到達して徐々に作用する仕組みとして記載されています。加えて、下痢そのものの原因や程度にも個人差があります。
そのため、患者さんへ説明する時も「○分で必ず止まります」と断定するより、処方どおりに服用し、便の回数・性状や全身状態の変化を確認するという説明の方が正確です。
「何日飲めばいい?」は一律に決められる?
医療用タンニン酸アルブミンの電子添文には、すべての患者さんに共通する「○日で必ず中止」という日数は示されていません。処方日数や医師からの指示に従うことが基本です。
一方で、長期・大量投与では肝障害が副作用として記載されています。【[1]】 症状が改善しないまま長く飲み続ける場合は、「もっと続ければ効く」と考えるのではなく、原因の再評価が必要な可能性があります。
「症状が治まったら中止してよいと言われた」「処方された日数は続けるよう言われた」など、指示は患者さんによって異なります。不明な時は処方した医師または薬局へ確認しましょう。
この記事で特に根拠としている公式情報
この記事では、メーカー公式の電子添文とインタビューフォームを中心に確認しています。医薬品情報では、ネット上の体験談だけでなく、公式資料で何が明記されているかを区別することが大切です。
- 「下痢症」が効能・効果であること
- 成人の通常量が1日3~4g、3~4回分割であること
- 牛乳アレルギー、経口鉄剤投与中などが禁忌であること
- ロペラミド塩酸塩が併用注意であること
- 便秘・食欲不振、長期・大量投与時の肝障害が副作用として記載されていること
- 腸でタンニン酸を徐々に遊離し、収れん作用を示すこと
逆に、「食前・食後のどちらが絶対に正しい」「何分後に必ず効く」といった記載は電子添文にはありません。このため、本記事でもその部分は断定していません。
タンニン酸アルブミンについてよくある質問
Q1.タンニン酸アルブミンは食前に飲む薬ですか?
電子添文に食前指定はありません。処方された服用タイミングを優先してください。【[1]】
Q2.タンニン酸アルブミンは食後に飲んでもいい?
電子添文に食前・食後の指定はありません。ただし、他の薬と一緒に「毎食後」などと処方されている場合は、その指示に従いましょう。
Q3.タンニン酸アルブミンの効果は何分で出ますか?
電子添文には具体的な効果発現時間は記載されていません。「何分で効く」と断定せず、便の回数や性状、腹部症状の変化をみてください。
Q4.タンニン酸アルブミンは水に溶けますか?
水にはほとんど溶けません。【[1]】 粉っぽさが残ることがあるため、服用後に水を追加で飲むなどの工夫ができます。
Q5.牛乳アレルギーですが飲んでも大丈夫?
飲めません。牛乳アレルギーのある患者は禁忌です。【[1]】
Q6.鉄剤とは時間をずらせば飲めますか?
経口鉄剤は単なる併用注意ではなく併用禁忌です。【[1]】 自己判断で時間をずらして併用せず、処方医・薬剤師へ確認してください。
Q7.ロペラミドと一緒に飲めますか?
併用注意です。効果が弱くなるおそれがあるため、投与間隔をあけるなどの対応が必要になる場合があります。【[1]】
Q8.子どもに飲ませてもいい?
年齢や症状に応じて用量が調整されます。成人の用量を自己判断で子どもへ使わず、処方された量を守ってください。
Q9.飲んだ直後に吐いてしまったら、もう1回飲んでいい?
自己判断ですぐにもう1回分を追加するのは避けてください。どの程度薬を飲み込めていたか、嘔吐までの時間、次の服用時刻などによって判断が変わります。薬局や処方元へ状況を伝えて確認してください。
Q10.下痢が治ったら残りの薬は取っておいていい?
保管方法だけでなく、次回の下痢に自己判断で再使用しないことが大切です。次に下痢をした時は原因や併用薬が変わっている可能性があります。残薬の扱いに迷ったら薬局へ相談してください。
Q11.タンニン酸アルブミンは整腸剤と同じですか?
同じ「お腹の薬」として処方されることはありますが、タンニン酸アルブミンは電子添文上、止瀉剤として位置づけられ、下痢症に用いられる薬です。【[1]】 他の整腸薬とは作用や注意点が異なるため、同じ薬と考えないようにしましょう。
Q12.下痢が止まったのに便秘になりました。副作用ですか?
便秘は電子添文に記載されている副作用の一つです。【[1]】 症状が改善した後も服用を続けるよう指示されているか確認し、便秘がつらい場合や服用継続に迷う場合は医師・薬剤師へ相談してください。
Q13.薬局へ相談するときは何を伝えればいい?
薬の名前だけでなく、処方された1回量・回数、いつから下痢があるか、便の状態、発熱や血便の有無、牛乳アレルギー、貧血の鉄剤や他の下痢止めを使っていないかを伝えると確認がスムーズです。お薬手帳があれば一緒に見せてください。
まとめ|食前・食後より「処方どおり」が大切
- タンニン酸アルブミンは食前・食後の指定が電子添文にない
- 通常成人は1日3~4gを3~4回に分割して服用【[1]】
- 何分で効くかという具体的時間は示されていない
- 腸でタンニン酸を徐々に遊離し、緩和な収れん作用で止瀉作用を示す【[1]】
- 水にほとんど溶けず、粉っぽさ・ざらつきを感じることがある【[1]】
- 牛乳アレルギー、経口鉄剤服用中は禁忌【[1]】
- ロペラミドは併用注意【[1]】
- 血便・強い腹痛・脱水などがあれば自己判断で服用を続けず相談する
タンニン酸アルブミンの注意点を漫画でおさらい
参考文献
- シオエ製薬株式会社「タンニン酸アルブミン シオエ 電子添文」(2023年3月改訂 第1版)
電子添文
確認箇所:2.禁忌、3.組成・性状、4.効能又は効果、6.用法及び用量、9.特定の背景を有する患者に関する注意、10.相互作用、11.副作用、16.薬物動態、18.薬効薬理
最終確認日:2026年8月14日 - シオエ製薬株式会社「タンニン酸アルブミン シオエ インタビューフォーム」(2026年4月作成 第4版)
インタビューフォーム
最終確認日:2026年8月14日 - シオエ製薬株式会社「タンニン酸アルブミン シオエ 製品情報」
製品情報ページ
最終確認日:2026年8月14日



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