「子どものインフルエンザワクチン、鼻にスプレーするフルミストと注射はどっちがいいの?」――2026年の接種シーズンを前に、こう迷う家庭は少なくありません。
結論からいうと、2歳以上19歳未満の健康な子どもでは、フルミスト(経鼻弱毒生ワクチン)と注射型の不活化インフルエンザワクチンのどちらも選択肢です。日本小児科学会も、現時点で両者の発症予防効果に明確な優劣があるとはしていません。
ただし、年齢、喘息・喘鳴、免疫状態、妊娠、同居家族の状況、抗インフルエンザ薬の使用などによっては、注射型が向くケースがあります。この記事では、2026年8月改訂のフルミスト点鼻液の電子添文、厚生労働省、日本小児科学会の資料をもとに、初めて調べる方にもわかるように整理します。
この記事の結論
- 2歳以上19歳未満なら、フルミストと注射型の両方が候補になる
- 「注射が怖い」「1回で終えたい」ならフルミストは有力な選択肢
- 喘息・喘鳴がある、免疫が低下している、妊娠中などは個別判断が重要
- フルミストは生ワクチンなので、注射型にはない注意点がある
- 「フルミストの方が必ず効く」「注射の方が必ず安全」と単純には言えない



- フルミストと注射の違いをまず比較
- 結局、フルミストと注射はどっちがいい?
- 30秒チェック|フルミストと注射で迷ったときの選び方
- フルミストとは?鼻に噴霧する「弱毒生ワクチン」
- 2026/27シーズンのフルミストにはどの株が入っている?
- フルミストと注射で「効果」に差はある?
- フルミストのメリット
- フルミストのデメリットと注意点
- 喘息がある子はフルミストを使える?
- 卵アレルギーがあるとフルミストは受けられない?
- フルミストを接種できない・慎重に判断するケース
- ステロイドや免疫抑制薬を使っている場合は?
- アスピリンなどを使用している子どもは要確認
- フルミスト後はインフルエンザ検査が陽性になることがある?
- 副反応はどっちが多い?
- フルミストと注射の料金はどっちが安い?
- 鼻水・鼻づまりがある日はフルミストできる?
- ほかのワクチンと同時接種できる?
- 薬剤師視点|フルミストを選ぶ前に確認したい5項目
- 2026/27シーズンはいつ接種すればいい?
- 家族がすでにインフルエンザになった場合は?
- 【2026年9月14日最新】今季は接種をいつ考える?
- フルミスト予約前に親がメモしておくとよい情報
- よくある選び方の失敗5つ
- フルミストと注射に関するよくある質問
- まとめ|フルミストと注射は「どちらが上」ではなく、子どもに合う方を選ぶ
- 参考資料・一次情報
フルミストと注射の違いをまず比較
最初に、違いをざっくり整理します。ここでは日本で使われるインフルエンザワクチンとして、フルミスト点鼻液と注射型の不活化インフルエンザHAワクチンを比較します。
| 比較項目 | フルミスト | 注射型ワクチン |
|---|---|---|
| ワクチンの種類 | 経鼻弱毒生ワクチン | 不活化ワクチン |
| 接種方法 | 左右の鼻に0.1mLずつ噴霧 | 皮下注射 |
| 対象年齢 | 2歳以上19歳未満 | 製剤上は生後6か月以上が対象 |
| 接種回数 | 1シーズン1回 | 13歳未満は通常2回、13歳以上は原則1回 |
| 針の痛み | なし | あり |
| 起こりやすい反応 | 鼻づまり・鼻水、咳、のどの痛みなど | 注射部位の赤み・腫れ・痛みなど |
| 発症予防効果 | 日本小児科学会は現時点で明確な優劣を確認していない | |
| 特に注意したい人 | 喘息・喘鳴、免疫低下、妊娠、重いゼラチンアレルギーなど | 接種不適当者・要注意者を個別に確認 |
「鼻に入れるから弱い」「注射だから強い」という関係ではありません。免疫をつける方法と、使える人の条件が違うと考えると分かりやすいです。
結局、フルミストと注射はどっちがいい?
フルミストが候補になりやすい子
- 2歳以上19歳未満
- 注射への恐怖が強い
- 注射時に強く暴れてしまい、安全な接種が難しい
- 13歳未満で「2回の注射」が大きな負担になる
- 生ワクチン特有の注意点に該当しない
注射型を相談したい子
- 2歳未満、または19歳以上
- 喘息がある、最近喘鳴がある
- 免疫機能が低下している、免疫抑制治療中
- 家庭内に重度の免疫不全者がいる
- 妊娠中
- フルミストの成分に対する強いアレルギー歴がある
フルミストは便利な選択肢ですが、生ワクチンならではの注意があります。喘息、免疫状態、同居家族、最近使った薬などを接種医に伝えて決めましょう。


30秒チェック|フルミストと注射で迷ったときの選び方
「結局、うちの子はどちら?」と迷ったら、まず次の順番で確認すると整理しやすくなります。
- 2歳未満または19歳以上 → フルミストの承認年齢外なので、注射型を検討します。
- 妊娠中、明らかな免疫機能低下、免疫抑制治療中 → フルミストは適さないため、主治医へ相談します。
- 喘息がある、最近ゼーゼー・ヒューヒューした → 日本小児科学会は不活化ワクチンを推奨しており、注射型を軸に接種医へ相談します。
- 上記に該当せず、注射への恐怖が強い → フルミストは有力な選択肢です。
- どちらでも接種可能 → 接種回数、費用、医療機関での取り扱い、本人の希望を比べて決めます。
フルミストとは?鼻に噴霧する「弱毒生ワクチン」
フルミスト点鼻液は、病原性を弱めたインフルエンザウイルスを利用する経鼻弱毒生インフルエンザワクチンです。
2024年に日本で販売が始まり、2026年8月改訂の電子添文では、2歳以上19歳未満に0.2mLを1回、左右の鼻腔内に0.1mLずつ噴霧する用法となっています。
鼻やのどはインフルエンザウイルスが侵入する入口です。フルミストは鼻腔内に投与することで、こうした粘膜での免疫反応も利用する点が注射型との大きな違いです。
2026/27シーズンのフルミストにはどの株が入っている?
2026年8月改訂の電子添文では、2026/27シーズンの製造株として次の3株が記載されています。
- A/Switzerland/6849/2025(H1N1)
- A/Darwin/1369/2025(H3N2)
- B/Perth/115/2025(ビクトリア系統)
インフルエンザワクチンは、流行が予測されるウイルス株を踏まえてシーズンごとに製造株が選定されます。そのため、過去シーズンの記事を見ると株名が異なることがあります。
フルミストと注射で「効果」に差はある?
ここは検索で最も誤解が起きやすい部分です。
日本小児科学会は、現時点で不活化ワクチンとフルミストの間に、発症予防効果の明確な優劣は確認されていないとしています。
フルミストの国内第III相試験では、2歳以上19歳未満の健康な人を対象に、フルミスト群とプラセボ群を比較しています。インフルエンザ発症割合はフルミスト群25.5%、プラセボ群35.9%で、相対リスク減少は28.8%でした。
これは特定の試験・シーズン・対象者におけるプラセボとの比較結果です。また、この国内試験は「フルミスト対注射型」の直接比較ではありません。ワクチンの有効性は流行株との一致などでも変化します。
したがって、子どもの接種方法を決めるときに「どちらが絶対に強いか」だけで選ぶのはおすすめできません。
フルミストのメリット
針を刺さない
最大のメリットは、やはり注射針を使わないことです。注射への恐怖が強い子どもでは、接種そのものの心理的負担を下げられる可能性があります。
2歳以上19歳未満なら1回接種
フルミストは対象年齢であれば、1シーズンに1回です。特に13歳未満の注射型ワクチンでは通常2回接種となるため、通院回数を減らせる点は家庭にとって大きなメリットです。
注射部位の痛みや腫れがない
鼻に噴霧するため、注射部位の痛み、赤み、腫れはありません。ただし、代わりに鼻症状などが起こりやすい点には注意が必要です。
フルミストのデメリットと注意点
対象年齢が2歳以上19歳未満に限られる
1歳児には使えません。また、19歳以上も日本の承認された対象年齢から外れます。
鼻水・鼻づまりが多い
国内臨床試験では、副反応として鼻閉・鼻漏が59.2%にみられました。このほか、咳、のどの痛み、頭痛、発熱なども報告されています。
生ワクチンなので水平伝播に注意する
電子添文では、接種後1〜2週間は、重度の免疫不全者との密接な接触を可能な限り避けるよう記載されています。
これはフルミストに含まれる弱毒化したワクチンウイルスが、一時的に鼻やのどから排出される可能性があるためです。
抗インフルエンザ薬の影響を受ける可能性がある
オセルタミビル、ザナミビル、ラニナミビルなどの抗インフルエンザ薬は、ワクチンウイルスの増殖を抑えてフルミストの効果を弱める可能性があります。
最近インフルエンザ治療薬を使った、または接種直後に治療が必要になった場合は、接種した医療機関へ伝えてください。
喘息がある子はフルミストを使える?
喘息があるから一律に接種できない、とは言い切れません。ただし、ここは慎重に考えるポイントです。
電子添文上では、重度の喘息がある人や喘鳴症状がある人は「接種要注意者」です。一方、日本小児科学会は、喘息患者では不活化ワクチン(注射型)を推奨しています。
薬剤師として確認したいポイント
- 喘息の診断があるか
- 最近ゼーゼー・ヒューヒューしたか
- 吸入薬や内服ステロイドを使用しているか
- 直近に喘息発作がなかったか
「以前喘息と言われたけれど今は無症状」というケースもあるため、自己判断せず接種医に具体的な経過を伝えましょう。
卵アレルギーがあるとフルミストは受けられない?
フルミストの電子添文では、鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のものに対してアレルギーを呈するおそれがある人は接種要注意者として記載されています。
さらに、フルミストには添加剤として精製ゼラチンが含まれています。重いゼラチンアレルギーの既往がある場合も、接種前に必ず医師へ伝えてください。
アレルギーは「ある・ない」だけでなく、何を食べて、どんな症状が、どの程度出たかが重要です。
フルミストを接種できない・慎重に判断するケース
電子添文上、主な「接種不適当者」には次のような人が含まれます。
- 明らかな発熱がある
- 重篤な急性疾患にかかっている
- 本剤の成分でアナフィラキシーを起こしたことがある
- 明らかに免疫機能に異常がある疾患を持つ、または免疫抑制治療を受けている
- 妊娠している
- 医師が接種不適当と判断した
また、心臓・腎臓・肝臓・血液疾患、発育障害、けいれん歴、免疫不全の既往や家族歴、重度の喘息・喘鳴、アレルギーを起こすおそれがある場合などは、接種前に十分な確認が必要です。


ステロイドや免疫抑制薬を使っている場合は?
フルミストは生ワクチンです。そのため、免疫機能が低下している人や免疫抑制を来す治療を受けている人では重要な注意が必要です。
電子添文では、免疫抑制につながる量の副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬との併用に注意が示されています。
ただし「ステロイドという名前の薬を1回でも使ったらフルミスト不可」という単純な話ではありません。薬の種類、量、投与経路、期間、基礎疾患によって判断が変わるため、使用中の薬を接種医へすべて伝えることが大切です。
アスピリンなどを使用している子どもは要確認
フルミストの電子添文では、サリチル酸系医薬品、ジクロフェナク、メフェナム酸などとの併用について注意が記載されています。
子どもが慢性疾患などでアスピリンを処方されている場合は、接種前に必ず主治医へ相談してください。市販薬も含め、接種前後に解熱鎮痛薬を自己判断で追加するのは避け、必要な場合は医師・薬剤師へ確認すると安心です。
フルミスト後はインフルエンザ検査が陽性になることがある?
あります。ここはフルミスト特有の重要なポイントです。
電子添文では、接種後一定期間、ワクチン由来のウイルスによってインフルエンザ迅速検査が陽性になる可能性があるとされています。海外試験では接種25日後にワクチンウイルスが検出された例もあり、接種後4週間程度は検査結果の解釈に注意が必要です。
接種後に発熱や咳などで医療機関を受診する場合は、「いつフルミストを接種したか」を必ず伝えましょう。


副反応はどっちが多い?
単純に「どちらの副反応が多い」と比較するより、出やすい症状の種類が違うと考える方が適切です。
| フルミストでみられやすい症状 | 注射型でみられやすい症状 |
|---|---|
| 鼻づまり・鼻水 | 注射部位の痛み |
| 咳、のどの痛み | 赤み、腫れ |
| 頭痛 | 発熱、だるさなどの全身反応 |
| 発熱など | まれに重いアレルギー反応など |
フルミストでも、頻度は不明ですがアナフィラキシーなど重大な副反応が起こる可能性があります。接種後に呼吸困難、全身のじんましん、顔やのどの腫れ、意識状態の変化などがあれば、速やかに医療機関へ相談してください。
フルミストと注射の料金はどっちが安い?
子どもの季節性インフルエンザワクチンは、原則として任意接種です。フルミストも薬価基準未収載で、接種料金は医療機関ごとに異なります。
そのため、「全国一律でフルミスト○円、注射○円」とは言えません。また自治体によっては子どものインフルエンザワクチンに助成がある場合があります。
比較するときは、1回当たりの金額だけでなく、次の点も確認すると実際の負担が分かりやすくなります。
- 注射型は今季1回か2回か
- フルミストの接種料金
- 自治体助成の対象になるか
- 予診のみで接種できなかった場合の扱い
- 家族分を含めた総額
鼻水・鼻づまりがある日はフルミストできる?
鼻水が少しあるだけで必ず接種不可になるわけではありません。一方、明らかな発熱や重篤な急性疾患がある場合は接種不適当です。
また、鼻腔に噴霧するワクチンなので、強い鼻症状がある場合には接種医が当日の状態をみて判断します。予約前後に症状が出た場合は、医療機関へ連絡して確認しましょう。
ほかのワクチンと同時接種できる?
フルミストの電子添文では、医師が必要と認めた場合、他のワクチンとの同時接種が可能とされています。
ただし、接種スケジュールは年齢や他ワクチンの種類によって変わります。「○日空ければ必ず大丈夫」と自己判断するより、母子手帳・接種歴を持参して接種医に確認するのが確実です。
薬剤師視点|フルミストを選ぶ前に確認したい5項目
- 年齢:2歳以上19歳未満か
- 喘息・喘鳴:最近ゼーゼーしていないか
- 免疫状態:基礎疾患や免疫抑制治療がないか
- 最近の薬:抗インフルエンザ薬、ステロイド、免疫抑制薬、アスピリンなど
- 家族の状況:重度の免疫不全者と密接に生活していないか
薬局ではワクチンそのものを選ぶ場面は多くありませんが、患者さんから「この薬を飲んでいるけどフルミストを受けていい?」と聞かれることがあります。
そのときは、薬の名前だけで可否を断定せず、何の病気で、どの量を、いつまで使っているかまで確認し、必要に応じて接種医へ情報をつなぐことが重要です。
2026/27シーズンはいつ接種すればいい?
インフルエンザの流行時期は毎年同じではありません。2026年も地域によって早い時期から患者報告が増えており、「毎年12月に打てばいい」と固定的に考えるより、地域の流行状況と医療機関の接種開始時期を確認する方が実用的です。
ワクチンは接種した当日から十分な免疫がつくわけではありません。学校行事、受験、旅行など大切な予定がある場合も、直前ではなく余裕を持って接種時期を相談しましょう。
家族がすでにインフルエンザになった場合は?
家族内でインフルエンザが発生した後に、ワクチンを打てば直ちに今回の感染を防げるわけではありません。すでに感染して潜伏期間に入っている可能性もあります。
一方で、そのシーズン中に複数の型・株が流行することもあるため、その後のワクチン接種に意味がないとは限りません。発熱などがあればまず診療を優先し、回復後の接種時期を医師へ相談してください。
【2026年9月14日最新】今季は接種をいつ考える?
2026/27シーズンを考えるうえで、今年は「まだ秋だから急がなくていい」と決めつけないことが大切です。厚生労働省は2026年9月11日にインフルエンザの発生状況を更新しており、2026年第36週(8月31日〜9月6日)までの全国約5,000か所の定点医療機関からの患者報告を公表しています。2025年4月以降は急性呼吸器感染症(ARI)サーベイランス開始に伴って定点医療機関の設置基準が変わっているため、過去年との単純比較には注意が必要ですが、少なくとも9月の時点から公式データを追う意味があります。
厚生労働省はインフルエンザの発生状況を9月〜4月に原則毎週金曜日に公表しています。接種時期を考えるときは「毎年○月に打つ」と固定するより、地域の流行状況、学校・園での発生、医療機関の予約開始時期、本人の予定を合わせて考える方が現実的です。
2026年秋の接種計画で確認したいこと
- 厚生労働省・自治体の最新流行情報を確認する
- かかりつけ医がフルミストを扱うか確認する
- 自治体助成がフルミストにも使えるか確認する
- 運動会・修学旅行・受験など大切な予定から逆算する
- 喘息などの持病や直近の服薬があれば予約時に伝える
また、2026/27シーズンのインフルエンザHAワクチン製造株は、厚生労働省が2026年6月4日付で通知しています。A/H1N1はA/Switzerland/6849/2025、A/H3N2はA/Darwin/1369/2025、B型はB/Perth/115/2025(ビクトリア系統)が選定されています。フルミストの2026年8月改訂電子添文に記載された株も、このシーズンに対応した3価構成です。
「去年打ったから今年は不要?」と思う方もいますが、インフルエンザワクチンは毎シーズンの流行予測を踏まえて製造株が選ばれます。昨シーズンの接種歴だけで今年の接種が不要になるわけではありません。
フルミスト予約前に親がメモしておくとよい情報
接種当日に「薬の名前が分からない」「喘息の発作がいつだったか思い出せない」となると、接種医も判断しにくくなります。特にフルミストは生ワクチンなので、予約前に次の情報をスマートフォンなどへメモしておくとスムーズです。
- 年齢・生年月日:承認年齢の2歳以上19歳未満に入るか。
- 喘息・喘鳴の有無:診断名だけでなく、最後にゼーゼーした時期や最近の発作も確認。
- 現在の薬:吸入薬、ステロイド、免疫抑制薬、アスピリンなどを含め、薬手帳を持参。
- 最近使った抗インフルエンザ薬:タミフルなどをいつまで使用したか。
- アレルギー歴:卵・ゼラチンだけでなく、過去のワクチンで強い反応がなかったか。
- 家族の健康状態:同居する重度免疫不全者がいないか。
- 当日の体調:発熱、強い咳、鼻症状、食欲低下など。


よくある選び方の失敗5つ
失敗1:「痛くない」だけでフルミストに決める
針を使わないことは大きなメリットですが、接種可否を決める最優先条件ではありません。喘息、免疫状態、服薬、同居家族まで確認してから選びます。
失敗2:「生ワクチンだから注射より危険」と決めつける
生ワクチンには固有の注意点がありますが、それだけで危険性の大小を単純比較することはできません。承認された対象者に適切に使用することが前提です。
失敗3:「フルミストなら絶対インフルエンザにならない」と考える
どちらのワクチンも発症を100%防ぐものではありません。接種後も手洗い、換気、体調不良時に無理をしないなど基本的な感染対策は必要です。
失敗4:料金を1回分だけで比べる
13歳未満では注射型が通常2回なのに対し、フルミストは対象年齢なら1回です。自治体助成の条件も違うことがあるため、シーズン全体の自己負担で比べましょう。
失敗5:接種後の発熱を全部「副反応」と考える
接種後に発熱しても、自然感染のインフルエンザや別の感染症が重なっている可能性があります。特に高熱が続く、呼吸が苦しい、ぐったりする、水分が取れないなどの症状があれば、「ワクチンのせいだろう」と様子を見続けず医療機関へ相談してください。
フルミストと注射に関するよくある質問
Q1. フルミストは何歳から何歳まで?
日本では2歳以上19歳未満が承認された対象年齢です。2歳未満、19歳以上では通常の承認範囲から外れます。
Q2. 12歳でもフルミストなら1回でいい?
はい。フルミストは対象年齢であれば0.2mLを1回です。注射型は13歳未満では通常2回接種となります。
Q3. フルミストの効果は1年間続く?
「1回で数年効く」というワクチンではありません。インフルエンザワクチンは流行株が毎シーズン変わり得るため、基本的にシーズンごとに接種を検討します。
Q4. フルミストでインフルエンザを発症する?
フルミストは病原性を弱めたウイルスを使う生ワクチンです。接種後に鼻水、咳、発熱などインフルエンザに似た症状が出ることはありますが、それだけで自然感染のインフルエンザと同じ意味ではありません。強い症状がある場合は受診してください。
Q5. フルミストを受けた翌日に学校へ行ける?
接種したことだけを理由に一律に休む決まりはありません。ただし発熱や体調不良が出た場合は無理をせず休み、症状に応じて医療機関へ相談しましょう。
Q6. 家族に妊婦がいても子どもはフルミストを受けられる?
妊娠している本人はフルミストの接種不適当者です。家族が妊婦というだけで子どもが一律に不可とはされていません。ただし、家庭内に重度の免疫不全者がいる場合などは別の注意があるため、家族構成も接種医へ伝えると安心です。
Q7. タミフルを飲んだ後にフルミストを受けてもいい?
抗インフルエンザ薬はフルミストのワクチンウイルス増殖を抑え、効果を弱める可能性があります。直近に使用した場合は薬剤名と使用日を接種医へ伝え、接種時期を確認してください。
Q8. フルミスト後のインフルエンザ検査は信用できない?
「全く信用できない」わけではありませんが、接種後はワクチン由来ウイルスによって迅速検査が陽性になる可能性があります。受診時にフルミストの接種日を伝えることが重要です。
Q9. 今季すでにインフルエンザにかかったらワクチンは不要?
一度感染しても、その後に別の型・株へ感染する可能性があります。回復後の接種については、年齢、流行状況、基礎疾患などを踏まえて医師と相談してください。
Q10. ワクチンを打ってもインフルエンザになるのはなぜ?
どのインフルエンザワクチンも感染・発症を100%防ぐものではありません。流行株との一致、接種からの時間、年齢、免疫状態などで予防効果は変わります。ワクチン接種後も手洗い、換気、体調不良時の無理な登校・出勤を避けるなどの対策は必要です。

まとめ|フルミストと注射は「どちらが上」ではなく、子どもに合う方を選ぶ
2026/27シーズンも、接種方法だけでなく年齢・持病・服薬・家族背景まで含めて選ぶことが大切です。予約枠や助成制度は地域・医療機関で異なるため、希望する場合は早めに確認しておきましょう。
フルミストと注射型インフルエンザワクチンは、接種方法も注意点も異なります。
最後にもう一度チェック
- 2歳以上19歳未満なら両方が候補
- フルミストは鼻へ1回、注射針を使わない
- 現時点で発症予防効果の明確な優劣は確認されていない
- 喘息・喘鳴、免疫低下、妊娠などでは特に慎重な判断が必要
- フルミスト後は抗インフルエンザ薬、迅速検査、水平伝播にも注意


接種後にインフルエンザを疑う症状が出たときは、こちらも参考にしてください。
参考資料・一次情報
- PMDA「フルミスト点鼻液」電子添文・関連情報
- 厚生労働省「インフルエンザ(総合ページ)」
- 厚生労働省「2026/27シーズンのインフルエンザワクチン製造株」関連資料
- 日本小児科学会「経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方」
※本記事は2026年9月14日時点の公表情報をもとに作成しています。厚生労働省が2026年9月11日に更新したインフルエンザ発生状況、2026/27シーズンのワクチン製造株、PMDAのフルミスト点鼻液電子添文、日本小児科学会の見解を確認しています。ワクチン接種の可否は、年齢、基礎疾患、服薬状況、当日の体調などによって異なります。この記事だけで自己判断せず、個別の接種可否は接種を担当する医師にご相談ください。


コメント