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- 管理薬剤師の引き継ぎノートの作り方|必須項目・例文・テンプレート
- この記事の結論は?
- この記事で分かることは?
- 管理薬剤師の引き継ぎノートはなぜ必要なの?
- 管理帳簿・手順書・引き継ぎノートは何が違うの?
- 引き継ぎノートには何を書けばよいの?
- 引き継ぎノートはどのような手順で作るの?
- コピペできる引き継ぎノートのテンプレートは?
- 引き継ぎノートは紙・Excel・クラウドのどれがよいの?
- 引き継ぎはいつから始めればよいの?
- 引き継ぎノートで避けるべき失敗は?
- 前任の管理薬剤師がいない場合はどうするの?
- 薬局実務ではどこで引き継ぎ漏れが起こりやすいの?
- 引き継ぎ期間や支援体制がない職場はどう判断するの?
- 管理薬剤師の引き継ぎノートに関するFAQ
- まとめ:管理薬剤師の引き継ぎで大切なことは?
- 今日から何を始めればよいの?
- 参考文献
管理薬剤師の引き継ぎノートの作り方|必須項目・例文・テンプレート
管理薬剤師の引き継ぎノートは、「何を・誰が・いつまでに・どこを見れば分かるか」を10項目で整理すれば作れます。
引き継ぎで最も危険なのは、資料が少ないことではありません。「届出期限」「未解決の事故」「麻薬などの在庫差異」「更新期限」が、後任者に伝わらないことです。


管理薬剤師の変更手続き、麻薬・毒劇物・高度管理医療機器等の取扱いは、薬局の許可内容や自治体によって必要書類・提出先が異なります。実務では、会社の薬事担当、本部、所管保健所、都道府県、地方厚生局へ確認してください。
この記事の結論は?
引き継ぎノートは、次の3層で作ると漏れにくくなります。
- 店舗の基本情報:許可、届出、連絡先、設備、契約
- 定期的に行う業務:棚卸し、期限確認、研修、報告、更新
- 現在進行中の案件:事故対応、在庫差異、未完了届出、患者フォロー
さらに、すべての項目へ「担当者」「期限」「証拠となる記録の保存場所」を付けます。
項目名+現在の状況+次にすること+担当者+期限+保存場所

この記事で分かることは?
- 管理薬剤師の引き継ぎで必ず確認したい項目
- 管理帳簿と引き継ぎノートの違い
- 引き継ぎノートを作る具体的な手順
- そのまま使えるコピペ用テンプレート
- 紙・Excel・クラウドの選び方
- 前任者がいない場合の対処法
- 患者情報やパスワードを扱う注意点
管理薬剤師の引き継ぎノートはなぜ必要なの?
管理薬剤師の業務は、調剤だけでなく、従業者・医薬品・設備・安全管理・法令遵守まで広いためです。
薬機法では、一般に「管理薬剤師」と呼ばれる立場を「薬局の管理者」と規定しています。薬局の管理者は、従業者を監督し、薬局の構造設備や医薬品などを管理し、薬局業務に必要な注意をしなければなりません。
また、保健衛生上の問題がある場合には、薬局開設者に対して必要な意見を書面で述べる義務があります。【[1]】
全国共通の引き継ぎ様式はない
今回確認した法令・通知には、「管理薬剤師引き継ぎノート」という全国一律の様式は示されていません。
そのため、会社や店舗ごとに様式を作れます。ただし、自由に作れるからこそ、法定帳簿、業務手順書、許可証、届出控えなどと混同しないことが重要です。
口頭だけでは事故が起こりやすい
薬局実務では、口頭で説明されても、繁忙時間や人員不足によって内容が抜けることがあります。
特に次の内容は、口頭だけで済ませないようにしましょう。
- 行政への届出・更新期限
- 在庫差異や期限切迫品
- 継続対応中のインシデント
- 薬局開設者へ提出した意見書
- 未完了の患者・医療機関連携
- システム障害や未対応のセキュリティ問題
管理帳簿・手順書・引き継ぎノートは何が違うの?
管理帳簿は法定の記録、手順書は業務の進め方、引き継ぎノートは後任者が業務を継続するための案内図です。
| 書類 | 主な目的 | 主な内容 | 取扱い |
|---|---|---|---|
| 薬局管理帳簿 | 薬局の管理状況を記録する | 試験検査、不良品処理、管理上の事項など | 最終記載日から3年間保存 |
| 業務手順書 | 業務を安全かつ一定の方法で行う | 調剤、保管、事故対応、研修、情報管理など | 実際の運用に合わせて見直す |
| 引き継ぎノート | 後任者へ店舗固有の情報を渡す | 期限、担当、未完了案件、資料の場所など | 社内規程に従い安全に保存 |
薬局管理帳簿は、薬機法施行規則に基づく帳簿です。引き継ぎノートを作ったからといって、管理帳簿の記載を省略できるわけではありません。【[2]】
関連記事:薬局の管理帳簿完全ガイド|記載例・保存期間・監査対策
引き継ぎノートには何を書けばよいの?
最低限、次の10項目を整理します。
許可・届出薬局開設許可、保険薬局、麻薬、労災、公費、高度管理医療機器等更新日、届出状況、控えの保存場所2.管理者変更保健所、都道府県、地方厚生局、本部への連絡提出担当、提出期限、添付書類3.医薬品管理麻薬、向精神薬、毒薬・劇薬、冷所品、期限切迫品、回収品帳簿残数、実在庫、差異、対応状況4.安全管理インシデント、事故報告、再発防止策、未完了の改善発生日、担当者、次回確認日5.人員・教育勤務体制、資格、研修、教育中の職員、代行者未受講研修、面談予定、担当業務6.患者・連携在宅、施設、要フォロー患者、医療機関・介護事業所との連携詳細は薬歴・連携記録を参照7.保険・算定施設基準、掲示、実績管理、返戻、個別指導対応次回報告日、未処理返戻、資料の場所8.システム電子薬歴、レセコン、発注、オンライン資格確認、バックアップ管理窓口、障害連絡先、権限変更状況9.設備・災害冷蔵庫、分包機、調剤機器、警備、停電・災害対応点検日、故障、修理予定、緊急連絡先10.未完了案件期限が残っている仕事、判断待ち、回答待ち誰が、何を、いつまでに行うか
| 項目 | 確認する内容 | 記載例 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1. | |||||||
届出は「提出済み」だけで終わらせない
届出関係には、次の情報をセットで残します。
- 手続きの名称
- 変更日・発生日
- 提出期限
- 提出先
- 提出担当者
- 必要な添付書類
- 提出日
- 受理状況
- 控えの保存場所
薬機法関係では、薬局の管理者の氏名などの変更が、変更後30日以内の届出事項に含まれます。【[3]】
保険薬局については、地方厚生局への管理薬剤師変更届も確認します。薬機法関係の届出と、保険薬局関係の届出は、提出先や様式が同じとは限りません。【[6]】


麻薬などは帳簿と実在庫を確認する
麻薬、向精神薬、毒薬・劇薬などを扱っている場合は、帳簿の場所だけでなく、実在庫、保管場所、鍵の管理、廃棄・返品・事故の未処理がないかを確認します。
引き継ぎ時には、可能な限り前任者と後任者で現物を確認し、差異があれば「差異あり」と記録したうえで、会社の薬事担当や所管行政へ相談してください。
差異を合わせるために、根拠のない追記や数量修正を行ってはいけません。
患者情報は引き継ぎノートへ書きすぎない
患者の病名、薬歴、服薬状況などは要配慮個人情報です。
引き継ぎノートへ患者情報を大量に転記するのではなく、原則として電子薬歴や会社が認めた安全な記録を参照できる形にします。
「在宅患者3名に今週中の継続対応あり。対象者・対応内容は電子薬歴の店舗共有タグ『管理者引継ぎ』を参照。担当:〇〇薬剤師」
私物のノート、個人用USB、個人メール、会社が許可していないクラウドへ患者情報を保存しないでください。個人情報の取扱いは、勤務先の規程と最新ガイダンスを確認します。【[7]】
パスワードをそのまま書かない
引き継ぎノートへ共通パスワードや個人アカウントのパスワードを直接書くのは避けましょう。
後任者へは、次の方法で引き継ぎます。
- 個人アカウントを新規発行する
- 前任者の権限を停止する
- 後任者へ必要最小限の権限を付与する
- 組織が認めたパスワード管理方法を使う
- 管理者権限の付与・削除日を記録する
医療情報システムの安全管理については、厚生労働省の最新ガイドラインと薬局向けチェックリストを確認してください。【[8]】
引き継ぎノートはどのような手順で作るの?
資料を集めてから書き始め、最後に後任者と現物確認を行います。
手順1:既存資料を集める
最初に、次の資料がどこにあるか確認します。
- 薬局開設許可証と変更届の控え
- 保険薬局関係の届出控え
- 薬局管理帳簿
- 医薬品の安全使用に関する業務手順書
- 各種許可・免許・届出の一覧
- 麻薬等の帳簿
- 温度管理・期限管理・棚卸し記録
- 研修記録・教育計画
- 事故報告書・改善記録
- 施設基準や行政報告のファイル
- 設備保守・点検記録
手順2:固定情報と変動情報を分ける
情報を次の3種類に分けます。
| 種類 | 内容 | 更新の考え方 |
|---|---|---|
| 固定情報 | 所在地、連絡先、許可番号、契約先 | 変更時に更新 |
| 定期業務 | 月次点検、棚卸し、研修、報告 | 年間カレンダーで管理 |
| 進行中案件 | 事故、返戻、届出、修理、患者対応 | 完了するまで随時更新 |
手順3:担当・期限・証拠を付ける
「確認してください」だけでは、誰も動かない可能性があります。
次のように具体化しましょう。
冷蔵庫に注意する。良い例
8月12日までに冷蔵庫温度記録の欠測原因を確認する。担当は後任管理薬剤師。点検記録は「設備管理ファイル」の冷蔵庫欄へ保存する。
手順4:現物と記録を照合する
ノート上で完了していても、実際には未対応ということがあります。
次のものは、現物または原本を確認します。
- 許可証・免許証
- 麻薬などの在庫
- 冷蔵庫や調剤機器
- 鍵・印鑑・緊急連絡先
- 届出控え
- 研修・点検記録
- 未処理の事故報告書
手順5:前任者・後任者・上長で確認する
引き継ぎノートへの署名は、全国共通の法定様式ではありません。ただし、認識違いを防ぐため、次の欄を設けることをおすすめします。
- 引き継ぎ実施日
- 前任管理薬剤師
- 後任管理薬剤師
- 薬局開設者または上長の確認
- 未完了項目
- 再確認予定日
コピペできる引き継ぎノートのテンプレートは?
以下をWord、Excel、社内共有システムへ貼り付けて使用できます。
【管理薬剤師 引き継ぎノート】 ■基本情報 薬局名: 所在地: 薬局開設者: 前任管理薬剤師: 後任管理薬剤師: 管理者変更日: 引き継ぎ実施日: 本部・薬事担当者: 緊急連絡先: ■1.許可・免許・届出 手続き名: 許可番号: 有効期限: 変更手続きの要否: 提出先: 提出担当: 提出期限: 提出状況: 控えの保存場所: ■2.管理帳簿・手順書 管理帳簿の保存場所: 最終記載日: 未記載期間の有無: 業務手順書の保存場所: 最終改訂日: 見直しが必要な項目: ■3.医薬品・在庫 麻薬等の取扱い: 帳簿残数: 実在庫: 差異: 期限切迫品: 回収・返品対応中の品目: 冷所品の保管状況: 発注・在庫上の注意: ■4.安全管理 継続対応中の事故・インシデント: 発生日: 現在の対応: 次に行うこと: 担当者: 期限: 報告書の保存場所: ■5.人員・教育 薬剤師・登録販売者の勤務体制: 管理者不在時の連絡体制: 教育中の職員: 未受講研修: 面談・指導予定: 勤務上の注意: ■6.患者・在宅・施設 継続フォロー件数: 詳細記録の参照先: 在宅・施設の訪問予定: 医療機関・介護事業所との連絡事項: 緊急時の連絡先: ■7.保険・算定 施設基準: 実績管理: 未処理の返戻: 行政・個別指導関係: 次回報告期限: 資料の保存場所: ■8.システム・情報管理 電子薬歴: レセコン: 発注システム: 管理者権限の変更状況: 前任者アカウント停止状況: バックアップ確認: 障害時連絡先: パスワードは本欄へ記載しない ■9.設備・災害 冷蔵庫: 分包機: 調剤機器: 警備・鍵: 停電・災害時対応: 故障・修理予定: 保守業者連絡先: ■10.未完了案件一覧 案件名: 現在の状況: 次に行うこと: 担当者: 期限: 保存場所: 完了確認欄: ■最終確認 未完了項目数: 再確認日: 前任者確認: 後任者確認: 開設者・上長確認:


許可・安全管理・人員・店舗運営など、管理薬剤師の仕事を基礎から整理したい方は、ゆずまる著『はじめての管理薬剤師完全ガイド』も参考にしてください。
著書一覧を確認する
引き継ぎノートは紙・Excel・クラウドのどれがよいの?
おすすめは、会社が認めたデジタル管理と、法定書類・原本管理を組み合わせる方法です。
| 方法 | メリット | 注意点 | 向いている内容 |
|---|---|---|---|
| 紙 | 現場ですぐ確認できる | 紛失、更新漏れ、複製に注意 | 確認署名、原本一覧 |
| Excel・Word | 一覧化、検索、更新がしやすい | 最新版の混在、アクセス権に注意 | 期限一覧、未完了案件 |
| 社内クラウド | 本部と共有しやすい | 会社承認、権限管理、退職者の削除が必要 | 更新管理、共同確認 |
| 私物ノート・個人クラウド | 手軽 | 情報漏えい・持ち出しの危険が高い | 使用を避ける |
ファイル名には、更新日と版数を入れます。
管理薬剤師引継ぎノート_〇〇薬局_20260805_v1.0
引き継ぎはいつから始めればよいの?
可能であれば、変更日の1か月前から準備を始めます。
| 時期 | 行うこと |
|---|---|
| 約1か月前 | 許可・届出・更新期限・未完了案件を一覧化する |
| 約2週間前 | 後任者と帳簿、在庫、安全管理、設備を確認する |
| 約1週間前 | 管理者権限、連絡網、届出書類、未処理案件を確認する |
| 変更日 | 現物確認、未完了項目、提出担当、再確認日を確定する |
| 変更後 | 届出の受理、権限変更、未完了案件の進捗を再確認する |
1日しか引き継ぎ期間がない場合は、次の順番を優先してください。
- 管理者変更に伴う届出
- 麻薬等の帳簿と実在庫
- 継続中の事故・安全上の問題
- 患者対応上の緊急案件
- 許可・更新期限
- システム権限と緊急連絡先
- その他の定期業務
引き継ぎノートで避けるべき失敗は?
「特になし」と書く
本当に問題がない場合でも、何を確認したのか分かりません。
「麻薬在庫差異なし、未完了事故なし、30日以内に期限が来る届出なし」のように、確認範囲を書きましょう。
資料の場所だけを書く
「青いファイル参照」だけでは、重要事項を見落とします。
ファイルの中に何があり、次に何をする必要があるのかまで書きます。
前任者の批判を書く
引き継ぎノートは、人事評価や感情を書く場所ではありません。
「前任者が放置した」ではなく、「温度記録に3日分の欠測あり。原因確認と再発防止策の決定が必要」と事実で記載します。
期限を書かない
期限がない案件は、日常業務に埋もれやすくなります。
行政期限だけでなく、社内確認日や再点検日も記載しましょう。
法定書類を引き継ぎノートへ置き換える
管理帳簿、麻薬帳簿、業務手順書、事故報告書などは、それぞれ必要な形式・保存方法で管理します。
引き継ぎノートには、原本の保存場所や未完了事項を記載してください。
前任の管理薬剤師がいない場合はどうするの?
資料、現物、本部、行政窓口の4方向から情報を復元します。
- 許可証・届出控え・帳簿・手順書を集める
- 麻薬等、冷所品、期限切迫品を現物確認する
- 本部薬事担当や開設者へ提出状況を確認する
- 勤務薬剤師や事務スタッフから定期業務を聞き取る
- 未解決事項を「不明」と明記する
- 必要に応じて所管保健所や地方厚生局へ相談する
「提出済みと思われる」ではなく、「控えを確認できず。本部へ8月7日までに確認」と記載します。不明事項を不明のまま見える化することが、安全な引き継ぎです。
薬局実務ではどこで引き継ぎ漏れが起こりやすいの?
現場では、毎日行わない業務と、本部任せになっている業務で漏れが起こりやすいです。
例えば、次のような業務です。
- 年1回・数年に1回の更新
- 月末だけ行う実績集計
- 故障中の設備の修理手配
- 行政からの口頭指導に対する改善報告
- 一時的な在庫差異の調査
- 休職者・教育中スタッフのフォロー
- 在宅患者の次回訪問前に必要な医師確認
- 本部から回答待ちになっている案件
引き継ぎノートでは、通常業務の説明よりも、「例外」「未完了」「期限あり」を目立たせると実用的です。
あわせて読みたい:薬局長と管理薬剤師の違いと具体的な仕事内容
あわせて読みたい:薬局業務を効率化するPDCAサイクルの実践例
引き継ぎ期間や支援体制がない職場はどう判断するの?
引き継ぎ期間が短いだけで、直ちに危険な職場とは限りません。しかし、権限・人員・相談先まで不明な場合は慎重な確認が必要です。
就任前に、次の条件を書面やメールで確認しましょう。
- 正式な就任日
- 管理薬剤師手当
- 薬局長との兼務
- 休日・時間外の連絡対応
- 管理者不在時の体制
- 本部薬事担当の支援
- 行政対応の担当範囲
- 前任者からの引き継ぎ期間
- 在庫差異や未解決事故の有無
説明を求めても責任範囲が明確にならず、管理薬剤師へ問題を一人で抱えさせる職場では、社内相談だけでなく、別の職場環境を比較することも選択肢です。
求人票だけでは、引き継ぎ期間、本部支援、休日連絡、薬局長兼務などが分からないことがあります。応募前に、希望条件と実際の業務範囲を確認しましょう。
※求人の紹介状況、雇用条件、管理薬剤師手当、配属先は時期や地域、本人の経歴等によって異なります。登録や相談により転職・待遇改善が保証されるものではありません。
関連記事:管理薬剤師候補はやめた方がいい?責任と年収の確認ポイント
管理薬剤師の引き継ぎノートに関するFAQ
引き継ぎノートの作成は法律上の義務ですか?
「管理薬剤師引き継ぎノート」という名称・全国統一様式の作成義務は、今回確認した法令・通知には示されていません。ただし、管理者の業務を適切に継続するため、会社の規程や業務手順として作成を求められる場合があります。
引き継ぎノートと薬局管理帳簿は同じですか?
同じではありません。薬局管理帳簿は、薬局の管理に関する事項を記録する法定帳簿です。引き継ぎノートは、後任者へ期限・担当・未完了案件などを伝える実務資料です。
引き継ぎノートは何年間保存しますか?
全国一律の保存期間が定められた書類とは限りません。会社の文書管理規程に従ってください。なお、薬局管理帳簿は最終記載日から3年間の保存が必要です。
患者名を書いてもよいですか?
業務上必要な範囲を超えて書かないようにします。患者情報の詳細は電子薬歴などの正式な記録へ残し、引き継ぎノートには安全な参照方法を記載するのが基本です。
システムのパスワードを書いてもよいですか?
引き継ぎノートへパスワードを直接書くのは避けてください。個人アカウントの発行、前任者アカウントの停止、会社が認めた認証情報管理の方法を利用します。
引き継ぎが1日しかない場合はどうしますか?
届出、麻薬等の在庫、安全上の未解決事項、患者対応上の緊急案件、更新期限、システム権限の順に優先します。通常業務は、資料の場所と担当者を一覧にして後日確認します。
前任者が退職済みで連絡できない場合はどうしますか?
許可証、届出控え、管理帳簿、手順書、現物在庫、本部資料から情報を復元します。不明事項は推測で埋めず、確認先・担当・期限を記載してください。
麻薬などの在庫差異が見つかったらどうしますか?
根拠のない帳簿修正で合わせないでください。事実関係と差異を記録し、薬局開設者、本部薬事担当、必要に応じて所管行政へ速やかに相談します。
前任者と後任者の署名は必要ですか?
引き継ぎノートの署名が全国一律の法定要件とは限りません。ただし、実施日、確認者、未完了事項を明確にするため、社内様式へ確認欄を設けることをおすすめします。
Excelやクラウドで作成してもよいですか?
会社が認めた環境で、アクセス権、最新版管理、バックアップ、退職者の権限削除ができる場合は有用です。個人用クラウドや私物端末への保存は避けてください。
管理薬剤師の変更届は誰が提出しますか?
法令上の届出主体や社内の提出担当を確認する必要があります。実務上は本部が作成・提出する会社もありますが、管理薬剤師本人は「誰が・いつまでに・どこへ提出するか」を確認し、受理状況まで追えるようにしておきましょう。
まとめ:管理薬剤師の引き継ぎで大切なことは?
- 許可・届出、在庫、安全管理、未完了案件を優先する
- すべての項目へ担当者・期限・保存場所を付ける
- 管理帳簿や手順書を引き継ぎノートで代用しない
- 患者情報やパスワードを書きすぎない
- 不明事項は推測せず、「確認先と期限」を残す


今日から何を始めればよいの?
まずはテンプレートをコピーし、「届出期限」「在庫差異」「事故・未完了案件」の3か所だけ埋めてください。
その後、許可証、管理帳簿、業務手順書、各種記録の保存場所を追加していけば、実務で使える引き継ぎノートになります。
あわせて読みたい:薬剤師の働き方・転職記事まとめ
参考文献
- 厚生労働省「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
URL:https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=81004000&dataType=0&pageNo=1
最終確認日:2026年8月5日 - 厚生労働省「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則」
URL:https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=81006000&dataType=0&pageNo=1
最終確認日:2026年8月5日 - 厚生労働省「薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律等の施行等について」
URL:https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb9889&dataType=1&pageNo=1
最終確認日:2026年8月5日 - 厚生労働省「薬局開設者及び医薬品の販売業者の法令遵守に関するガイドライン」
URL:https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000812083.pdf
最終確認日:2026年8月5日 - 厚生労働省「医薬品の安全使用のための業務手順書作成マニュアルについて」
URL:https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb6171&dataType=1&pageNo=1
最終確認日:2026年8月5日 - 関東信越厚生局「保険医療機関・保険薬局の届出事項変更の届出」
URL:https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/shinsei/shido_kansa/hoken_shitei/ichiran_todoke_henko.html
最終確認日:2026年8月5日 - 厚生労働省「厚生労働分野における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン等」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000027272.html
最終確認日:2026年8月5日 - 厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第7.0版」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000516275_00006.html
最終確認日:2026年8月5日
本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の許可、届出、帳簿、保存期間、管理者要件等は、最新法令、勤務先の手順書、開設者、本部薬事担当および所管行政機関へ確認してください。


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