【売上管理】損益分岐点と限界利益〜営業できる最低限の売上は?

店舗運営

【薬剤師歴】 8年目
【管理薬剤師歴】4年目
【勤務場所】調剤&ドラッグストア
【実績】地域支援体制加算・後発3・健康サポート薬局を無実績状態から3年以内に達成
【目指す薬局】地域に根ざした薬局

みなさまこんにちは

薬局薬剤師ゆずまるす。

今回は損益分岐点についてお話します。

この概念がわかるようになると赤字にならないための売上がどのくらいなのか計算ができます。

損益分岐点とは

損益分岐点とは、損失と利益が「0」の状態。

これ以降は利益が出るという売上高をいいます。

 

利益の仕組みは以下の公式

利益=売上高−経費

 

損益分岐点とは

売上=経費

の状態のことを指します。

 

このお店を営業していくに当たって売上高から人件費や家賃などの経費を引いた額が利益となります。

「±0」の状態であれば最低限お店として続けてく事が出来る数値となります。

売上高

売上高は本業で得た代金のこと

商品を販売したりサービスを提供することで得られるお金のこと

まだ読んでない方はこちらをどうぞ

売上高について
【売上管理】売上を上げるには?基礎編
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経費の内訳

経費としてかかる費用には売上に比例して増加する「変動費」と売上に関係なく発生する「固定費」があります

変動費

変動費とは、売上の増減によって売上と共に変動する費用のことをいいます。

 

変動費の例
  • 原材料費
  • 仕入原価
  • 外注費
  • 人件費(歩合)
  • 販売手数料 など

 

固定費

固定費とは、売上の増減に関係なく必ずかかる費用のこと。

 

売上がゼロだとしてもかかる費用のことです。

 

固定費の例
  • 家賃
  • 固定資産税
  • 保険料
  • 人件費(固定給) など

 

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グラフでわかる損益分岐点

文章よりもグラフのほうがわかりやすい

一定のラインで発生する固定費の上に変動費があることがわかります。

売上と経費交点である損益分岐点以降の売上を上げれば利益になることも分かりますね。

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損益分岐点の公式

とりあえず求め方

公式

損益分岐点 = 固定費÷ {1−(変動費÷売上高)}

求め方がちょっと面倒ですよね…

計算例

  • 売上高:1500万円
  • 固定費:300万円
  • 変動費:750万円

この条件の場合の損益分岐点は

300万円÷{1−(750万円÷1500万円)}

=600万円

損益分岐点比率とは

「損益分岐点比率」とは売上高と損益分岐点の比率を計算したものです。

損益分岐点比率=損益分岐点÷売上高×100

この数字が低いほど、売上低下による赤字への影響が少ない指標になります

※一般的な指標の目安を載せますので参考程度にどうぞ

80%以下
普通80〜90%
危険91〜100%
赤字100%超

 

限界利益

「限界利益」とは売上高から変動費を引いたものをいいます。

限界利益=売上高−変動費

売上高の増加に対して増える利益の部分です


固定費を考えないで出た利益の部分です

主に固定費はこの限界利益で賄うことができれば黒字で営業が出来るようになります。

 

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限界利益計算例

1個50円で仕入れたパンを100円で販売しています。

1カ月の固定費が20万円

パンの販売で利益を生み出すには何個売らなければならないのか?

 

1個商品を売ったときにどれだけ固定費を回収できるかを考えてみます。

 

100円(販売価格)−50円(売上原価)=50円(限界利益)

固定費20万円を回収するためには

200,000円÷50円=4,000個

4,000個の販売が必要になります。

ちなみにこのときの損益分岐点は

4000個×100円=400,000円

限界利益率とは

「限界利益率」とは売上高に対する限界利益の割合のこと。

 

限界利益率=限界利益÷売上高×100%

限界利益率が高いほど効率よく利益が出せる体制が取れているという指標になります。

 

限界利益率を分析していくことで固定費と変動費どっちのコストがかかっているのか判断つけやすくなります。

基本的には高ければ高いほうがいい

 

安全余裕率

「安全余裕率」は実際の売上高と損益分岐点の差が実際の売上高に対して何%になるかを表すものです。

安全余裕率=(売上高−損益分岐点)÷売上高×100

この数値は高いほどよい

どのくらい売上高が落ちたら赤字になるかを判断する指標です。

※こちらも一般的な指標の目安です。参考程度にどうぞ

0%以下赤字
5%以下危険水域  
6%〜15%普通
16%以上優良


安全余裕率の例

損益分岐点が600万円

実際売上高が1000万円の場合

(1000万円− 600万円)÷ 1000万円 × 100 = 40%

この40%という数字は、売上が40%落ちたら赤字になるという数字です。

まとめ

この概念さえわかれば適正な店舗運営をするにあたっての費用がいくらか。

人員確保や事業拡大を目指すかわかるようになるので是非覚えてみてください。

まとめ
  • 損益分岐点は「損失=利益」の状態
  • 損益分岐点を理解することで経営できる最低ラインがわかる。
  • 限界利益で「固定費」を賄うことができれば黒字経営ができる
  • 安全余裕率を把握した営業が必要

計算フォーム

色々と計算式等出しましたが実際手で計算するのは面倒だと思うので表を作りました!

売上、固定費、変動費を入力することで簡易的に計算できます!

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他にもたくさん記事を書いていく予定ですのでよろしければご覧いただけてたら幸いです★

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