2026年9月、今流行っている感染症は?インフル・コロナ・RS・百日咳などを薬剤師が最新データで解説

2026年9月に流行しているインフルエンザ、新型コロナ、RSウイルス、百日咳などを薬剤師が解説するアイキャッチ画像 子ども・家族の健康

2026年9月は、インフルエンザ、新型コロナ、RSウイルス、百日咳、マイコプラズマ肺炎、感染性胃腸炎、溶連菌など、複数の感染症を意識したい時期です。

この記事では2026年9月24日時点で確認できる最新の公的情報をもとに、『今、何が流行しているのか』『症状から何を考えるか』『いつ受診するか』を薬剤師目線で整理します。

なぎさ
なぎさ
今ってインフルだけじゃなく、いろいろ同時に気をつける必要があるんですね。
ゆずまる
ゆずまる
そうなんです。症状だけでは見分けにくいものも多いので、流行状況・症状・経過をセットで見ましょう。
2026年9月に流行している感染症の種類、主な症状、見分け方、受診目安をまとめた要点漫画
  1. 2026年9月24日時点|今流行っている感染症まとめ
  2. インフルエンザ|2026年秋は早めに動向を確認
  3. 新型コロナ|2026年秋も発生状況を確認
  4. RSウイルス|乳幼児では呼吸状態をチェック
  5. 百日咳|数週間続く発作的な咳
  6. マイコプラズマ肺炎|乾いた咳が長引くとき
  7. 感染性胃腸炎|嘔吐・下痢では脱水に注意
  8. 溶連菌|強い喉の痛みと発熱
  9. 症状別|今何を疑う?
  10. 子どもで特に注意したいポイント
  11. 高齢者は高熱が出ない感染症にも注意
  12. 妊婦・基礎疾患がある人は早めに相談
  13. 検査はいつすればいい?
  14. 家庭でできる感染対策
  15. 早めに受診したいサイン
  16. よくある質問
    1. Q. 2026年9月、今一番注意したい感染症は?
    2. Q. 熱がない咳なら感染症ではない?
    3. Q. インフルとコロナは症状で見分けられる?
    4. Q. 咳が何週間続いたら受診?
  17. 発症からの日数で考える|「初日」「3日目」「1週間後」で見るポイント
    1. 発症初日〜2日目
    2. 3〜5日目
    3. 1週間以上たっても改善しない
    4. 2〜3週間以上続く咳
  18. 学校・保育園・仕事はいつから戻れる?
  19. 市販薬は何を使う?感染症別に「症状を和らげる」考え方
    1. 発熱・頭痛
    2. 咳・痰
    3. 鼻水
    4. 嘔吐・下痢
  20. 家族の誰かが感染したときの実践チェックリスト
  21. 2026年秋の感染症情報を毎週見るなら、ここを確認
  22. 何科を受診する?迷ったときの目安
  23. 抗菌薬は「念のため」で使う薬ではない
  24. まとめ|2026年9月は複数の感染症を意識
  25. 参考にした主な公的情報
  26. さらに詳しく|2026年9月の感染症データはどう読む?
  27. 感染症ごとの「潜伏期間・感染経路・注意点」早見表
  28. インフルエンザをもう少し詳しく|急な全身症状だけで決めない
  29. 新型コロナをもう少し詳しく|「喉が痛い=コロナ」とも限らない
  30. RSウイルスをもう少し詳しく|乳児では「飲めない」が重要なサイン
  31. 百日咳をもう少し詳しく|大人が感染源になることも
  32. マイコプラズマ肺炎をもう少し詳しく|咳の「長さ」と経過を見る
  33. 感染性胃腸炎をもう少し詳しく|家庭で見るべき脱水サイン
  34. 溶連菌をもう少し詳しく|抗菌薬を「余ったから」で使わない
  35. 「熱・咳・喉・下痢」症状別チェックポイント
    1. 発熱が中心
    2. 咳が中心
    3. 喉の痛みが中心
    4. 嘔吐・下痢が中心
  36. 家族にうつさないために|感染経路ごとに考える
  37. 薬局で相談するときに伝えてほしいこと
  38. 追加FAQ|迷いやすいポイント
    1. Q. インフルとコロナの同時感染はありますか?
    2. Q. 「研究用」のコロナ抗原キットでも大丈夫?
    3. Q. 咳止めを飲めば百日咳でも大丈夫?
    4. Q. 予防接種は9月では早いですか?

2026年9月24日時点|今流行っている感染症まとめ

国立健康危機管理研究機構(JIHS)の感染症発生動向調査週報(IDWR)は、現時点で2026年第36週(8月31日〜9月6日)が最新版です。第37号は2026年10月2日発行予定です。急性呼吸器感染症サーベイランス週報も9月18日更新の第36週が最新です。

感染症 今の見方 主な症状
インフルエンザ 秋の増加に注意 発熱、倦怠感、筋肉痛、咳
新型コロナ 秋も発生継続 発熱、喉の痛み、咳、鼻水
RSウイルス 乳幼児は特に注意 鼻水、咳、喘鳴、呼吸苦
百日咳 長引く咳で候補 発作的な咳、夜間の咳
マイコプラズマ肺炎 長引く乾いた咳 発熱、頭痛、乾性咳嗽
感染性胃腸炎 嘔吐・下痢に注意 嘔吐、下痢、腹痛
溶連菌 子どもの咽頭痛 発熱、強い喉の痛み、発疹

注意:感染症ごとに集計方法や最新公表週が異なるため、数字の大きさだけを単純比較して順位付けすることはできません。

インフルエンザ|2026年秋は早めに動向を確認

JIHSは2026年第35号でインフルエンザを「注目すべき感染症」として取り上げています。インフルエンザでは、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などの全身症状が比較的強く、その後に鼻汁や咳などがみられます。

一方、症状のみで新型コロナと鑑別することは困難です。高齢者やワクチン接種後などでは高熱が目立たないこともあります。

参考:JIHS IDWR 2026年第35号 インフルエンザ

関連記事:インフルエンザ検査は発熱から何時間後?

新型コロナ|2026年秋も発生状況を確認

厚生労働省は2026年9月18日にも新型コロナの発生状況を公表しています。発熱、喉の痛み、咳、鼻水、倦怠感、頭痛など幅広い症状がみられます。

熱がないからコロナではない、とは言い切れません。周囲の流行、発症時期、症状、検査結果を合わせて判断します。

参考:厚生労働省 新型コロナ発生状況2026年

関連記事:2026年秋の新型コロナはどんな症状?

RSウイルス|乳幼児では呼吸状態をチェック

RSウイルスは年齢を問わず感染しますが、特に乳幼児では細気管支炎や肺炎につながることがあります。鼻水や咳だけで始まっても、ゼーゼーする、呼吸が速い、ミルクが飲めない、顔色が悪いといった変化があれば早めの相談が必要です。

百日咳|数週間続く発作的な咳

百日咳は最初は普通の風邪のような症状から始まり、その後、発作的な咳が続くことがあります。2〜3週間以上続く咳、夜間の強い咳、咳込み後の嘔吐、家族や学校に長引く咳の人がいる場合などは候補になります。

関連記事:百日咳の症状と予防

マイコプラズマ肺炎|乾いた咳が長引くとき

発熱、倦怠感、頭痛、乾いた咳などがみられ、熱が落ち着いた後も咳だけ長く残ることがあります。学校や家庭内で広がることもあるため、長引く咳では候補の1つです。

感染性胃腸炎|嘔吐・下痢では脱水に注意

感染性胃腸炎はウイルスや細菌などさまざまな原因で起こります。嘔吐、下痢、腹痛、発熱、食欲低下などが主な症状です。特に子どもや高齢者では、水分が取れているか、尿が出ているかを確認します。

関連記事:経口補水液とスポーツドリンクの違い

溶連菌|強い喉の痛みと発熱

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎では、強い喉の痛み、発熱、扁桃の腫れ、首のリンパ節の腫れ、発疹などがみられます。必要に応じて医療機関で検査します。

関連記事:溶連菌感染症とは?

症状別|今何を疑う?

目立つ症状 候補
急な発熱+強い倦怠感・筋肉痛 インフルエンザなど
喉の痛み+咳+鼻水 新型コロナ、インフルなど
乳幼児の鼻水+ゼーゼー RSウイルスなど
数週間続く発作的な咳 百日咳など
乾いた咳が長引く マイコプラズマ、咳喘息など
嘔吐+下痢 感染性胃腸炎など
強い咽頭痛+発熱 溶連菌、インフル、コロナなど
透明な鼻水+目のかゆみ 秋花粉症など

関連記事:2026年秋、咳が止まらない原因は?

子どもで特に注意したいポイント

  • 呼吸が速い・苦しそう
  • ゼーゼーが強い
  • 水分が取れない
  • 尿が少ない
  • ぐったりして遊ばない
  • 咳込みで何度も吐く
  • 高熱が続く

乳児は症状が急に悪化することがあるため、迷った場合は早めに小児科などへ相談してください。

高齢者は高熱が出ない感染症にも注意

高齢者では感染症でも高熱が目立たないことがあります。急な食欲低下、寝ている時間が増えた、ぼんやりする、歩けなくなった、水分を取らないなど、普段との違いを見ます。

妊婦・基礎疾患がある人は早めに相談

妊娠中、慢性呼吸器疾患、心疾患、糖尿病、腎疾患、免疫抑制状態などがある場合、感染症によっては重症化リスクが高くなることがあります。

検査はいつすればいい?

インフルエンザや新型コロナでは発症直後の検査で陰性になる場合があります。市販の新型コロナ抗原キットを使う場合は国が承認した製品を選びます。百日咳やマイコプラズマは症状や経過に応じて医療機関で検査を判断します。

一度の陰性=絶対に違う、ではありません。症状が続く場合は再評価が必要です。

家庭でできる感染対策

  1. 手洗い
  2. 換気
  3. 咳エチケット
  4. 体調不良時は無理に登校・出勤しない
  5. タオルやコップの共用を避ける
  6. 高リスク者への接触を控える

早めに受診したいサイン

  • 息苦しい、呼吸が速い
  • 胸の強い痛み
  • 顔色が悪い
  • 意識がぼんやりする
  • 水分がほとんど取れない
  • 尿が極端に少ない
  • 血痰・血便
  • 乳幼児がぐったりしている

よくある質問

Q. 2026年9月、今一番注意したい感染症は?

単純な順位付けはできません。インフル、新型コロナに加え、RS、百日咳、マイコプラズマ、感染性胃腸炎など複数を意識します。

Q. 熱がない咳なら感染症ではない?

いいえ。熱が目立たない感染症もあります。咳の期間、周囲の流行、鼻症状、喉の痛みなども確認します。

Q. インフルとコロナは症状で見分けられる?

症状だけで完全に見分けることは困難です。JIHSも症状のみでの鑑別は困難としています。

Q. 咳が何週間続いたら受診?

3週間以上続く咳は百日咳、咳喘息、感染後咳嗽なども含めて原因評価を検討します。息苦しさや胸痛があれば期間にかかわらず早めに相談してください。

発症からの日数で考える|「初日」「3日目」「1週間後」で見るポイント

同じ「発熱・咳」でも、発症から何日たっているかで考え方が変わります。

発症初日〜2日目

インフルエンザ、新型コロナ、一般的なウイルス性上気道炎などでは、この時期に発熱・喉の痛み・鼻水・だるさなどが始まります。抗原検査は発症直後だと陰性になることがあるため、症状や接触歴が強ければ結果だけで否定しません。

3〜5日目

多くの急性呼吸器感染症では症状のピークを越える人もいます。一方で、発熱が続く、咳が強くなる、息苦しさが出る、食事や水分が取れない場合は、肺炎などの合併症を含めて再評価が必要です。

1週間以上たっても改善しない

インフルやコロナ後に咳だけ残る「感染後咳嗽」のこともありますが、マイコプラズマ肺炎、百日咳、咳喘息など別の原因も候補になります。

2〜3週間以上続く咳

「風邪が長引いているだけ」と決めつけず、百日咳、咳喘息、後鼻漏なども含めて医療機関で相談するとよいでしょう。

学校・保育園・仕事はいつから戻れる?

感染症によって出席停止や療養の考え方は異なります。

感染症 復帰を考えるときのポイント
インフルエンザ 学校では学校保健安全法の基準を確認。発症後の日数と解熱後の日数の両方を見る
新型コロナ 学校では発症後5日かつ症状軽快後1日を経過するまでが基準
溶連菌 適切な抗菌薬開始後の経過と全身状態を医師・園・学校の指示で確認
感染性胃腸炎 一律の日数ではなく、嘔吐・下痢が落ち着き普段の食事ができるかなどで判断

会社員については、法律上の一律ルールがすべての感染症にあるわけではありません。就業規則や職場ルール、医師の指示も確認してください。

市販薬は何を使う?感染症別に「症状を和らげる」考え方

市販薬は感染症そのものを治す薬ではなく、発熱・咳・鼻水・喉の痛みなどを和らげる目的で使うものが中心です。

発熱・頭痛

解熱鎮痛薬が選択肢になりますが、年齢、持病、妊娠、他の薬との重複を確認します。総合感冒薬にも解熱鎮痛成分が入っていることがあるため、重ね飲みに注意してください。

咳・痰

鎮咳薬や去痰薬が選択肢ですが、数週間続く咳、息苦しい咳、夜眠れないほどの咳では、咳止めだけで長期間様子を見ないようにします。

鼻水

抗ヒスタミン成分を含む薬は眠気が出ることがあります。運転予定がある人は成分を確認してください。

嘔吐・下痢

まず重要なのは脱水予防です。感染性胃腸炎では「とにかく下痢止め」とは限りません。血便、高熱、強い腹痛がある場合は自己判断で止瀉薬を続けず受診してください。

なぎさ
なぎさ
「流行っている感染症」と「買う市販薬」は別に考える必要があるんですね。
ゆずまる
ゆずまる
はい。病名を推測して薬を選ぶより、「今つらい症状」「年齢」「持病」「服用中の薬」を確認するのが安全です。

家族の誰かが感染したときの実践チェックリスト

  • 本人の水分・食事・尿量を確認する
  • 息苦しさ、胸痛、意識状態の変化がないか確認する
  • 体温だけでなく、症状が始まった日を記録する
  • 家族の中に乳児、高齢者、妊婦、基礎疾患がある人がいないか確認する
  • 換気と手洗いを続ける
  • タオルやコップなど共用品を減らす
  • 抗原検査をする場合は承認済み製品を使う
  • 市販薬と処方薬の成分重複を確認する
  • 悪化したときの受診先を決めておく

「完全に隔離しないといけない」と考えるより、重症化リスクが高い家族を優先して守り、実行しやすい対策を続けることが大切です。

2026年秋の感染症情報を毎週見るなら、ここを確認

感染症の流行状況は週ごとに変わるため、この記事も定期的な更新が必要です。特に確認したいのは次の3種類です。

  1. JIHSのIDWR:百日咳、マイコプラズマ、RS、胃腸炎など幅広い感染症
  2. 厚生労働省のインフルエンザ発生状況:全国・都道府県別の定点報告
  3. 厚生労働省の新型コロナ発生状況:全国・都道府県別の定点報告

数字を見るときは「患者数」だけでなく、何週のデータか、定点当たり報告数か、前週から増えたかまで見ると、流行の勢いをつかみやすくなります。

何科を受診する?迷ったときの目安

症状 受診先の例
発熱・咳・喉の痛み 内科・小児科
長引く咳・息苦しさ 呼吸器内科
強い喉の痛み 内科・耳鼻咽喉科・小児科
嘔吐・下痢 内科・小児科
乳幼児のゼーゼー 小児科

診療科に迷う場合は、まず普段かかっている医療機関へ相談して構いません。休日・夜間に呼吸困難や意識状態の変化などがある場合は、診療科探しより緊急性の判断を優先します。

抗菌薬は「念のため」で使う薬ではない

インフルエンザ、新型コロナ、RSウイルスなどはウイルス感染症であり、抗菌薬そのものは効きません。一方、百日咳や溶連菌、マイコプラズマなどでは抗菌薬が必要になることがあります。

家に残っている抗菌薬を自己判断で飲む、家族の薬を分ける、症状が良くなったから途中で中止する、といった使い方は避けてください。原因に合わない抗菌薬は効果が期待できないだけでなく、副作用や薬剤耐性の問題につながります。

2026年9月の感染症流行状況、主な症状、注意したい人、家庭での対策、受診目安をまとめた漫画

まとめ|2026年9月は複数の感染症を意識

  • インフルエンザは秋の動向に注意
  • 新型コロナも9月18日時点で発生状況が公表されている
  • RSは特に乳幼児の呼吸状態に注意
  • 長引く発作的な咳では百日咳も候補
  • 乾いた咳ではマイコプラズマなども候補
  • 嘔吐・下痢では感染性胃腸炎と脱水に注意
  • 強い喉の痛みでは溶連菌も候補
ゆずまる
ゆずまる
『今流行っているからこれ』と決めつけず、症状と経過を見ながら必要に応じて検査・受診につなげましょう。

参考にした主な公的情報

さらに詳しく|2026年9月の感染症データはどう読む?

ここからは「流行しているらしい」で終わらず、公的データをどう読めばよいかをもう一段掘り下げます。2026年9月24日時点では、JIHSの通常の感染症発生動向調査週報(IDWR)は第36週(8月31日〜9月6日)が最新です。一方、インフルエンザは個別の疫学情報速報として第37週が9月18日に掲載されています。新型コロナについても厚生労働省が9月18日公表分まで発生状況を更新しています。

ここで重要なのは、公表日と患者が報告された週は同じではないという点です。9月24日にサイトを見たからといって、9月24日までに発症した患者がすべて集計済みという意味ではありません。感染症サーベイランスには、診療→報告→集計→公表という時間差があります。

また、インフルエンザや新型コロナなどは2025年第15週からARIサーベイランス開始に伴って定点医療機関の設置基準が変更されています。長期グラフを見るときは、この変更点をまたいだ数値を単純に比較しないことが大切です。「去年より何倍」という表現を使うなら、同じ集計条件かどうかまで確認する必要があります。

感染症ごとの「潜伏期間・感染経路・注意点」早見表

感染症 潜伏期間の目安 主な広がり方
インフルエンザ 1〜数日程度 飛沫・接触など
新型コロナ 数日程度が中心 飛沫・エアロゾル等
RSウイルス 数日程度 飛沫・接触
百日咳 通常1週間前後〜10日程度 飛沫など
マイコプラズマ 比較的長く2〜3週間程度 飛沫・濃厚接触
感染性胃腸炎 原因病原体で異なる 接触・経口など
溶連菌 2〜5日程度 飛沫・接触

潜伏期間はあくまで目安です。感染した時刻を正確に特定できるケースは少なく、病原体や個人差でも変わります。「3日前に会った人が感染していたから、この病気に違いない」と断定するためではなく、接触歴を振り返る材料として使いましょう。

インフルエンザをもう少し詳しく|急な全身症状だけで決めない

インフルエンザの典型像は、比較的急な発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛・関節痛などです。そこに咳、鼻水、喉の痛みなどが加わります。ただし、子どもでは消化器症状を伴うこともあり、高齢者では発熱が目立たないこともあります。ワクチン接種歴があっても感染そのものを100%防げるわけではありません。

検査を受けるタイミングも重要です。発症直後は迅速抗原検査で陰性になることがあり、陰性結果だけで完全に除外はできません。詳しくはインフルエンザ検査は発熱から何時間後?で解説しています。

家族内では、発症者だけでなく同居家族の体調変化も数日間は意識します。感染期間についてはインフルエンザは何日うつる?、予防投与については家族がインフルエンザに|タミフル・ゾフルーザは予防で飲める?も参考にしてください。

新型コロナをもう少し詳しく|「喉が痛い=コロナ」とも限らない

新型コロナは、発熱、咽頭痛、咳、鼻水、倦怠感、頭痛など、いわゆる風邪症状と大きく重なります。症状だけでインフルエンザや他の急性呼吸器感染症と完全に見分けるのは困難です。

家庭で抗原検査をする場合は、厚生労働省が案内する承認済みの検査キットを選ぶことが重要です。検査が陰性でも、発症早期だった、検体が十分採れていなかったなどの理由で感染を否定しきれない場合があります。症状が続く・悪化する場合は、結果だけを根拠に無理な出勤や登校をしないようにしましょう。

RSウイルスをもう少し詳しく|乳児では「飲めない」が重要なサイン

RSウイルスで特に注意したいのは乳児です。鼻水や軽い咳から始まっても、細気管支炎などに進むとゼーゼー、呼吸数増加、陥没呼吸などがみられることがあります。赤ちゃんは鼻呼吸が中心なので、鼻づまりだけでも哺乳が難しくなることがあります。

「熱が何度か」だけでなく、1回の哺乳量が普段の何割程度か、尿が出ているか、眠れているか、顔色はどうかを見てください。飲もうとしても呼吸が苦しくてすぐ離してしまう場合も要注意です。

百日咳をもう少し詳しく|大人が感染源になることも

百日咳は初期には一般的な風邪と区別しづらく、その後に特徴的な咳が目立ってきます。成人では典型的な「ヒュー」という吸気音がはっきりしない場合もあり、単なる長引く咳として見過ごされることがあります。

問題になるのは、軽症の大人や年長児から乳児へ感染するケースです。乳児では重症化することがあるため、家族内に長引く咳の人がいて、乳児にも咳や哺乳低下などが出ている場合は早めに相談しましょう。

マイコプラズマ肺炎をもう少し詳しく|咳の「長さ」と経過を見る

マイコプラズマ感染症では、発熱や倦怠感、頭痛などに続いて咳が出ることがあります。咳は乾いた咳から始まり、徐々に強くなることがあります。熱が落ち着いても咳だけ長引くことがあるため、「解熱した=完全に治った」とは限りません。

一方で、長引く咳の原因はマイコプラズマだけではありません。百日咳、感染後咳嗽、咳喘息、秋のアレルギーなども候補になります。秋に咳が止まらない原因もあわせて確認してください。

感染性胃腸炎をもう少し詳しく|家庭で見るべき脱水サイン

嘔吐・下痢で最も怖いのは脱水です。特に乳幼児と高齢者では進行が早いことがあります。口が乾く、涙が少ない、尿が減る、元気がなくなる、立つとふらつくなどは脱水を疑う材料です。

吐いているときに一気にコップ1杯を飲ませると再び吐くことがあります。少量ずつ、間隔をあけながら水分を取る方法が一般的です。ただし、何度試しても吐いてしまう、意識が悪い、尿がほとんど出ない場合は家庭での補水だけにこだわらず受診してください。

溶連菌をもう少し詳しく|抗菌薬を「余ったから」で使わない

溶連菌による咽頭炎では、発熱、強い喉の痛み、扁桃の腫れ、リンパ節腫脹などがみられます。発疹が出ることもあります。医療機関では症状や診察所見に応じて迅速検査などが検討されます。

溶連菌は細菌なので、必要な場合は抗菌薬治療が行われます。しかし、家に残っている抗菌薬を飲む、兄弟の薬を分ける、良くなったから途中でやめる、といった使い方は避けましょう。

「熱・咳・喉・下痢」症状別チェックポイント

発熱が中心

発症が急か、倦怠感や筋肉痛が強いか、咳・鼻水・喉の痛みがあるか、周囲で何が流行しているかを確認します。体温だけで病名は決まりません。

咳が中心

何日続いているか、乾いた咳か痰が絡むか、夜間に悪化するか、発作的か、咳き込んで吐くか、息苦しさがあるかを確認します。期間と咳の性質は診察でも重要な情報になります。

喉の痛みが中心

飲み込めるか、唾液すら飲み込みづらいか、呼吸が苦しくないか、発疹がないかを確認します。強い症状では早めの診察が必要です。

嘔吐・下痢が中心

回数だけでなく水分摂取量と尿量を見ます。血便、激しい腹痛、ぐったり、意識状態の変化があれば早めに相談してください。

なぎさ
なぎさ
病名を当てるより、「どんな経過で、何が危ないか」を見る方が大事なんですね。
ゆずまる
ゆずまる
そうです。薬局でも「いつから・一番つらい症状・飲めているか・息苦しくないか」は大事な確認ポイントです。

家族にうつさないために|感染経路ごとに考える

呼吸器感染症では、換気、咳エチケット、手洗い、体調不良者と高リスク者の距離を取ることが基本です。胃腸炎では、便や嘔吐物から病原体が広がる可能性を意識し、処理後の手洗いを徹底します。

家族全員が24時間マスクをする、家中を何度も消毒するといった「完璧な隔離」を目指すと疲弊します。乳児、高齢者、妊婦、基礎疾患のある家族を優先して守りつつ、換気・手洗い・共用回避など効果が期待できる基本策を続ける方が現実的です。

薬局で相談するときに伝えてほしいこと

市販薬を選ぶ場合、薬剤師や登録販売者に次の情報を伝えると選択しやすくなります。

  • 年齢・体重(特に子ども)
  • いつから症状があるか
  • 一番つらい症状
  • 最高体温と現在の体温
  • 息苦しさの有無
  • 食事・水分・尿の状態
  • 持病、妊娠・授乳の有無
  • 現在使っている処方薬・市販薬・サプリ
  • 薬のアレルギー歴
  • 家族や学校・職場で流行している感染症

「風邪薬ください」だけより、この情報がある方が、受診を優先すべきか、市販薬で様子を見られそうかを考える材料になります。

追加FAQ|迷いやすいポイント

Q. インフルとコロナの同時感染はありますか?

複数の病原体に同時期に感染する可能性はあります。1つの検査が陽性だからといって、すべての症状が必ずその病原体だけによるとは限りません。重い症状や経過が不自然な場合は再評価が必要です。

Q. 「研究用」のコロナ抗原キットでも大丈夫?

診断目的で使うなら、国が承認した「体外診断用医薬品」または「第1類医薬品」の表示がある製品を選びましょう。

Q. 咳止めを飲めば百日咳でも大丈夫?

咳を一時的に和らげることと、原因感染症への対応は別です。百日咳が疑われるような長引く発作的な咳では医療機関への相談が必要です。

Q. 予防接種は9月では早いですか?

インフルエンザワクチンの接種時期は流行状況、年齢、地域、医療機関の接種開始時期なども関係します。2026年のインフルエンザ予防接種時期の記事で詳しく整理しています。

この記事のポイント:2026年9月は、ひとつの感染症だけを見て判断するのではなく、最新の流行データ、症状の組み合わせ、年齢、発症からの時間、周囲の感染状況をセットで見ることが重要です。特に乳幼児・高齢者・妊婦・基礎疾患のある方では、病名が確定するまで待つより、全身状態が悪ければ早めに相談してください。

※2026年9月24日時点で確認できる公的情報をもとに作成。速報値は後日修正される場合があります。本記事は一般的な情報提供を目的とし、個別の診断・治療を代替するものではありません。

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