「熱はないのに、咳だけがずっと続く」
「9月に入ってから咳が止まらない。コロナ?インフル?花粉?」
「子どもの咳が長引いているけど、百日咳やマイコプラズマじゃないか心配」
2026年秋は、咳の原因を1つに決めつけにくい時期です。
新型コロナ、インフルエンザ、RSウイルスなどの急性呼吸器感染症(ARI)に加え、秋花粉、喘息、咳喘息、百日咳、マイコプラズマ肺炎など、咳を起こす原因がいくつも重なります。
国立健康危機管理研究機構(JIHS)の急性呼吸器感染症サーベイランスでは、2026年9月23日時点で最新公表は第36週(8月31日〜9月6日)。さらに、インフルエンザは9月中旬には東京都で注意報基準を超え、新型コロナも第37週に全国定点当たり2.44人と増加しています。
つまり、「秋だからただの風邪」「熱がないから感染症ではない」とは言い切れません。
この記事の結論
- 2026年秋の咳は、コロナ・インフル・秋花粉・百日咳・マイコプラズマ・喘息など複数の原因を考える
- 熱がなくても感染症は否定できない
- 目のかゆみ+透明な鼻水+屋外で悪化なら秋花粉がヒント
- 突然の高熱・強い倦怠感・筋肉痛ならインフルを考えるが、症状だけで確定はできない
- 咳が発作的に連続する、夜間に強い、数週間続く場合は百日咳なども候補
- 発熱後も咳が長く残る場合はマイコプラズマ肺炎なども考える
- 3週間以上続く咳は「ただの風邪」と決めつけず受診を検討
- 息苦しさ・胸痛・血痰・水分が取れない場合は早めに医療機関へ



- 2026年9月、なぜ「咳」が増えやすい?
- まず確認|咳は何日続いている?
- 2026年秋の咳|原因を比較
- ① 新型コロナ|熱なし・咳だけでもあり得る
- ② インフルエンザ|2026年は9月から早い流行
- ③ 秋花粉症|目のかゆみ・透明な鼻水がヒント
- ④ 百日咳|数週間続く「発作的な咳」に注意
- ⑤ マイコプラズマ肺炎|乾いた咳が長く残ることも
- ⑥ 咳喘息・喘息|夜・明け方・冷気で悪化する咳
- 「熱なし・咳だけ」は何が多い?
- 夜だけ咳が止まらない原因は?
- 痰の色で病気は分かる?
- 咳止めを飲めばいい?市販薬の考え方
- 朝・昼・夜で咳が変わる?時間帯もヒントになる
- 咳が続くときに記録しておくといいこと
- 検査は何をする?咳の原因で検査も変わる
- 抗生物質は咳に効く?
- 市販薬を選ぶなら「咳のタイプ」を見る
- 自宅でできる咳対策
- こんな咳は早めに受診
- 何科を受診する?
- 感染症が治ったのに咳だけ残る「感染後咳嗽」
- 胃食道逆流でも咳が出る?
- 薬が原因で咳が出ることもある
- 「風邪→咳だけ長引く」ときの受診フロー
- 家族に長引く咳の人がいるとき
- 子どもの咳で特に注意したいこと
- 高齢者の咳は「熱がないから大丈夫」ではない
- 妊娠中の咳|市販薬は自己判断しすぎない
- 薬局で「咳が止まらない」と相談されたら確認したい7項目
- 2026年秋「咳が止まらない」でやりがちなNG5つ
- よくある質問
- まとめ|2026年秋の咳は「症状+期間+流行状況」で考える
- 参考にした主な情報
2026年9月、なぜ「咳」が増えやすい?
9月〜10月は、呼吸器症状が出る要因が重なります。
- インフルエンザや新型コロナなど急性呼吸器感染症
- 学校・職場再開による人同士の接触増加
- ブタクサ・ヨモギ・カナムグラなど秋花粉
- 朝晩と日中の寒暖差
- 台風・秋雨による気象変化
- 喘息や咳喘息の悪化
JIHSの急性呼吸器感染症(ARI)サーベイランスは、インフルエンザ、新型コロナ、RSウイルスなど幅広い呼吸器感染症を継続的に監視しています。
参考:国立健康危機管理研究機構「急性呼吸器感染症サーベイランス週報」
2026年9月23日時点のIDWR最新版は第36週で、第37週速報は9月24日に更新予定です。この記事も流行状況に応じて更新していきます。
まず確認|咳は何日続いている?
咳の原因を考えるうえで、「何日・何週間続いているか」は非常に重要です。
日本呼吸器学会の「咳嗽・喀痰の診療ガイドライン第2版2025」では、成人の咳を経過で整理し、急性咳嗽と遷延性・慢性咳嗽で診療フローを分けています。
| 咳の期間 | 一般的な考え方 | 主な候補 |
|---|---|---|
| 3週間未満 | 急性咳嗽 | 風邪、インフル、コロナ、気管支炎など |
| 3〜8週間 | 遷延性咳嗽 | 感染後咳嗽、百日咳、咳喘息など |
| 8週間以上 | 慢性咳嗽 | 咳喘息、喘息、胃食道逆流症、慢性呼吸器疾患など |
参考:日本呼吸器学会「咳嗽・喀痰の診療ガイドライン第2版2025」
もちろん、3週間未満なら受診不要という意味ではありません。強い症状があれば期間に関係なく受診します。
2026年秋の咳|原因を比較
| 原因 | 咳の特徴 | 一緒に出やすい症状 | ヒント |
|---|---|---|---|
| 新型コロナ | 乾いた咳〜痰の絡む咳 | 喉の痛み、鼻水、発熱、だるさ | 熱なしの場合もある |
| インフルエンザ | 急に咳が出ることがある | 高熱、悪寒、筋肉痛、強い倦怠感 | 急な全身症状がヒント |
| 秋花粉症 | 喉の刺激や後鼻漏で咳 | 透明な鼻水、くしゃみ、目のかゆみ | 草地・河川敷後に悪化 |
| 百日咳 | 発作的に連続する咳 | 咳込み後の嘔吐など | 数週間長引くことがある |
| マイコプラズマ肺炎 | 乾いた咳が長引くことがある | 発熱、倦怠感、頭痛など | 学校・家庭内で流行することも |
| 咳喘息・喘息 | 夜間・明け方、運動や冷気で悪化 | 喘鳴がないこともある | 風邪後に咳だけ残る場合も |
① 新型コロナ|熱なし・咳だけでもあり得る
2026年秋の新型コロナでは、発熱、喉の痛み、咳、鼻水、だるさ、頭痛など幅広い症状がみられます。
重要なのは、「熱がない=コロナではない」ではないことです。
咳だけ、喉の違和感だけ、鼻症状中心で経過する人もいます。
2026年第37週(9月7〜13日)の全国定点当たり報告数は2.44人で、第33週1.12人から増加しています。
関連記事:2026年秋の新型コロナはどんな症状?BA.3.2・NB.1.8.1とインフルとの違い
コロナを疑いやすい状況
- 家族・職場・学校に陽性者がいる
- 喉の痛みや鼻症状が急に始まった
- 発熱はなくてもだるさが強い
- 咳が数日で増えている
症状だけでは確定できないため、必要に応じて国が承認した抗原検査キットや医療機関で確認します。
② インフルエンザ|2026年は9月から早い流行
2026年はインフルエンザの立ち上がりが早く、東京都では9月中旬に注意報基準を超えました。
インフルエンザでは、
- 急な発熱
- 寒気
- 強い倦怠感
- 筋肉痛・関節痛
- 頭痛
- 咳・喉の痛み
などがみられます。
ただし、高齢者やワクチン接種済みの人などでは高熱が目立たない場合もあります。
関連記事:インフルエンザ検査は発熱から何時間後?早すぎると陰性?
関連記事:インフルエンザは何日うつる?家族の隔離はいつまで?
③ 秋花粉症|目のかゆみ・透明な鼻水がヒント
ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどの秋花粉でも咳が出ることがあります。
鼻水が喉へ流れる後鼻漏や、喉へのアレルギー刺激で咳が出るためです。
秋花粉症を考えるヒント
- 透明でサラサラした鼻水
- 連発するくしゃみ
- 目のかゆみ・充血
- 河川敷・草むら・公園のあとに悪化
- 発熱や強い倦怠感は目立たない
ただし、秋花粉症がある人が同時に新型コロナやインフルへ感染することもあります。
関連記事:2026年秋の花粉症はいつまで?ブタクサ・ヨモギの時期と風邪との違い
④ 百日咳|数週間続く「発作的な咳」に注意
百日咳は百日咳菌による感染症です。
最初は普通の風邪のような鼻水・軽い咳から始まり、その後、発作的な咳が目立つことがあります。
典型例では、短い咳が連続して止まりにくくなったり、咳込みのあとに嘔吐したりすることがあります。
一方で、ワクチン接種歴がある年長児や成人では典型的ではなく、「長引く咳だけ」というケースもあります。
こんな咳なら百日咳も候補
- 2〜3週間以上続く
- 夜になると咳込みが増える
- 咳が連続して止まりにくい
- 咳込み後に吐く
- 家族・学校に長引く咳の人がいる
特に乳児では重症化することがあるため、周囲に長引く咳の人がいる場合も注意してください。
⑤ マイコプラズマ肺炎|乾いた咳が長く残ることも
マイコプラズマ肺炎はMycoplasma pneumoniaeによる呼吸器感染症です。
発熱やだるさ、頭痛などから始まり、数日遅れて咳が強くなることがあります。
咳は乾いた咳から始まり、時間がたつと痰が絡むこともあります。熱が下がったあとも咳だけ長く残る場合があります。
学校や家庭など、人との接触が多い場所で広がることがあります。
関連記事:マイコプラズマ肺炎の症状・治療・予防を薬剤師が解説
⑥ 咳喘息・喘息|夜・明け方・冷気で悪化する咳
感染症が治ったあとに「熱も鼻水もないのに咳だけ残る」という場合、咳喘息や喘息も候補になります。
特に、
- 夜中〜明け方に咳が強い
- 冷たい空気で咳が出る
- 運動すると咳が出る
- 季節の変わり目に毎年咳が出る
- 風邪をひくたび咳だけ長引く
場合は、呼吸器内科などで相談しましょう。
咳喘息は典型的なゼーゼー・ヒューヒューが目立たないこともあります。
「熱なし・咳だけ」は何が多い?
熱がなく咳だけの場合でも、原因は1つではありません。
| 状態 | 考えやすい原因 |
|---|---|
| 目のかゆみ+鼻水 | 秋花粉症 |
| 夜・明け方に強い | 咳喘息・喘息 |
| 数週間続く発作的咳 | 百日咳など |
| 感染症後に咳だけ残る | 感染後咳嗽 |
| 家族にコロナ・インフル | 新型コロナ・インフルも否定できない |
| 食後・横になると悪化 | 胃食道逆流など |
「熱がない=病院へ行かなくていい」ではありません。咳の強さや期間で判断してください。
夜だけ咳が止まらない原因は?
夜間に咳が強くなる場合は、
- 咳喘息・喘息
- 後鼻漏
- 胃食道逆流症
- 百日咳など感染後の咳
などが候補になります。
横になると鼻水が喉へ流れやすくなったり、胃酸逆流が起こりやすくなることも関係します。
睡眠を妨げるほど毎晩咳が続く場合は、漫然と市販の咳止めだけで対応せず受診を検討しましょう。
痰の色で病気は分かる?
「黄色や緑の痰=細菌感染=抗生物質が必要」とは限りません。
ウイルス感染でも炎症細胞が増えることで痰に色がつくことがあります。
痰の色だけで抗菌薬の必要性を判断することはできません。
一方、血が混じる、息苦しさが強い、胸痛がある場合は医療機関で評価が必要です。
咳止めを飲めばいい?市販薬の考え方
市販の鎮咳薬や去痰薬が使える場合もありますが、原因によって必要な治療は異なります。
例えば、
- 咳喘息なら吸入薬が必要なことがある
- 花粉症なら鼻炎治療が咳改善につながることがある
- 百日咳なら抗菌薬が必要になるケースがある
- 肺炎なら咳止めだけでは不十分
ためです。
総合感冒薬の重複に注意
咳止め、風邪薬、鼻炎薬を複数使うと、鎮咳成分や抗ヒスタミン成分などが重複することがあります。
他の薬を服用している人、妊娠・授乳中、持病がある人、子どもでは薬剤師へ相談してください。


朝・昼・夜で咳が変わる?時間帯もヒントになる
咳は1日中同じ強さで出るとは限りません。時間帯によって原因の手がかりになることがあります。
| 時間帯 | 考えるヒント |
|---|---|
| 朝起きた直後 | 後鼻漏、乾燥、喫煙、慢性気道炎症など |
| 日中・外出時 | 花粉、冷気、運動、会話による刺激 |
| 夕方〜夜 | 感染後咳嗽、百日咳、咳喘息など |
| 就寝後・明け方 | 咳喘息、喘息、後鼻漏、胃食道逆流など |
もちろん、時間帯だけで診断はできません。ただ「夜にだけ強い」「外へ出ると悪化」「寝ると咳が増える」といったパターンを記録しておくと、受診時に役立ちます。
咳が続くときに記録しておくといいこと
咳の診察では、「いつから」「どんな咳」「何と一緒に出るか」が重要です。
- 咳が始まった日
- 発熱の有無と最高体温
- 乾いた咳か、痰が絡む咳か
- 夜・明け方に強いか
- 咳込みで吐くか
- 鼻水・目のかゆみがあるか
- 周囲にコロナ・インフル・百日咳などの人がいるか
- 抗原検査をした日と結果
- 使った市販薬・処方薬
- 喘息・アレルギーの既往
スマートフォンのメモに「9/23夜:咳が増えた、熱なし、外出後悪化」程度でも十分です。
検査は何をする?咳の原因で検査も変わる
咳があるから全員が同じ検査を受けるわけではありません。
新型コロナ
国承認の抗原定性検査キットや医療機関での検査が選択肢です。発症直後は陰性になることもあるため、症状や接触歴が強ければ再検査や受診を検討します。
インフルエンザ
抗原検査は発症早期だと偽陰性になることがあります。発熱からの時間も考慮して医師が判断します。
百日咳
症状や発症からの期間に応じて、遺伝子検査、培養、血液検査などが検討されます。長引く咳があるから全員同じ検査、というわけではありません。
マイコプラズマ肺炎
診察所見に加え、必要に応じて胸部X線や各種検査が行われます。
咳が長引いている場合は、「咳止めを出してもらう」だけでなく、原因を確認する視点が大切です。
抗生物質は咳に効く?
抗菌薬は細菌感染症に使う薬です。
新型コロナやインフルエンザなどのウイルス感染症には、抗菌薬そのものは効きません。
一方、百日咳や一部のマイコプラズマ感染症などでは抗菌薬が使われます。
つまり、「咳が強い=抗生物質が必要」ではありません。
不要な抗菌薬の使用は副作用だけでなく、薬剤耐性菌の問題にもつながります。
市販薬を選ぶなら「咳のタイプ」を見る
ドラッグストアでは咳止め、去痰薬、漢方薬など多くの商品があります。
| 症状 | 市販薬を考えるときの視点 |
|---|---|
| 乾いた咳 | 鎮咳成分が入った製品が選択肢 |
| 痰が絡む | 去痰成分が含まれる製品が選択肢 |
| 鼻水+咳 | 鼻炎薬成分との重複に注意 |
| 夜だけ長引く咳 | 市販薬だけでなく咳喘息などの評価を検討 |
特に「風邪薬+咳止め+鼻炎薬」を重ねると、同じ成分が重複する場合があります。
眠気、運転、年齢、持病、妊娠・授乳、服用中の薬も確認してください。
自宅でできる咳対策
1.水分をこまめにとる
喉が乾燥すると咳が出やすくなります。水分制限がなければ、少量ずつこまめに水分をとりましょう。
2.部屋を乾燥させすぎない
加湿器を使用する場合は、カビや雑菌が繁殖しないよう清掃も重要です。
3.煙・香料など刺激を避ける
タバコ煙、電子タバコ、強い香料、冷たい空気などで咳が悪化する人もいます。
4.寝るときは上半身を少し起こす
後鼻漏や胃酸逆流が疑われる場合は、完全に平らに寝るより楽になることがあります。
5.感染症が疑われるならマスク・換気
家族に広げないため、咳エチケット、手洗い、換気を続けましょう。
こんな咳は早めに受診
- 息苦しい・呼吸が速い
- 会話するのも苦しい
- 胸の痛みがある
- 血痰が出る
- 高熱が続く
- 水分がほとんど取れない
- 顔色が悪い・意識がぼんやりする
- 咳込みで眠れない・食べられない
- 乳幼児でぐったりしている
3週間以上続く咳も一度相談
咳が3週間を超えると、感染後咳嗽、百日咳、咳喘息など、単純な急性上気道炎以外の原因を考える必要があります。
8週間以上続く場合は慢性咳嗽として、さらに詳しい評価が必要です。
何科を受診する?
| 症状 | 受診先の例 |
|---|---|
| 発熱・咳・喉の痛み | 内科・小児科 |
| 咳が3週間以上続く | 呼吸器内科 |
| 鼻水・後鼻漏が強い | 耳鼻咽喉科 |
| 夜間咳・喘息が疑われる | 呼吸器内科・アレルギー科 |
| 子どもの長引く咳 | 小児科 |
感染症が治ったのに咳だけ残る「感染後咳嗽」
風邪やインフルエンザ、新型コロナなどの急性期が過ぎても、気道の過敏性がしばらく残って咳だけ続くことがあります。
これが感染後咳嗽として考えられる状態です。
「熱はとっくに下がったのに、電話すると咳が出る」「冷たい空気を吸うと咳き込む」といった形で残ることがあります。
多くは時間とともに改善しますが、咳が長く続く場合は咳喘息など別の原因が隠れていないか確認が必要です。
胃食道逆流でも咳が出る?
胃酸や胃内容物が食道へ逆流することで、咳が起こることがあります。
こんな場合は逆流もヒント
- 食後に咳が増える
- 横になると咳が出る
- 胸やけがある
- 酸っぱいものが上がってくる感じがある
- 夜中〜朝方の咳が目立つ
ただし、胸やけがなくても咳との関連が疑われることがあります。長引く咳では呼吸器だけでなく、鼻・食道・服用薬なども含めて考えます。
薬が原因で咳が出ることもある
一部の降圧薬などでは、副作用として乾いた咳が出ることがあります。
「秋になってから咳が出た」と思っていても、ちょうど同じ時期に薬が変更・追加されているケースもあります。
薬剤師に伝えてほしいこと
- 咳が始まる前に新しく薬を開始していないか
- 最近薬の量が変わっていないか
- 市販薬・サプリも含め何を使っているか
処方薬が原因かもしれないと思っても、自己判断で中止せず、処方医や薬剤師へ相談してください。
「風邪→咳だけ長引く」ときの受診フロー
- 発症から何日か確認する
- 発熱・鼻水・目のかゆみ・息苦しさなど随伴症状を整理する
- 家族・学校・職場の流行状況を確認する
- 3週間未満でも強い症状なら受診
- 3週間以上続くなら原因評価を検討
- 夜間・明け方に強い場合は咳喘息なども相談
「咳止めを飲んでいるから様子を見る」だけで何週間も延ばさないことが大切です。
家族に長引く咳の人がいるとき
百日咳やマイコプラズマ、新型コロナ、インフルなど感染性のある病気が原因の場合、家庭内で広がることがあります。
- 咳エチケット
- 手洗い
- 換気
- タオルの共用を避ける
- 乳児・高齢者など高リスク者との接触を減らす
を意識しましょう。
特に乳児がいる家庭で、家族の誰かが数週間続く発作的な咳をしている場合は、百日咳の可能性も含め早めに医療機関へ相談してください。
子どもの咳で特に注意したいこと
子どもは自分で息苦しさをうまく説明できません。
次のような様子を家族が確認してください。
- 呼吸が速い
- 胸やお腹を大きく動かして呼吸している
- 水分が取れない
- 咳込みで何度も吐く
- 眠れない
- 顔色が悪い
- ぐったりして遊ばない
乳児では百日咳やRSウイルスなどで重症化することがあります。呼吸状態がおかしいと感じたら早めに受診してください。
高齢者の咳は「熱がないから大丈夫」ではない
高齢者では肺炎や新型コロナ、インフルエンザでも高熱が目立たない場合があります。
咳より先に、
- 食欲低下
- 元気がない
- ぼんやりする
- 歩くのがつらそう
などが目立つこともあります。
普段と明らかに違う場合は、体温だけで判断しないようにしましょう。
妊娠中の咳|市販薬は自己判断しすぎない
妊娠中でも風邪、インフルエンザ、新型コロナ、喘息などで咳が出ることがあります。
「薬は全部ダメ」と我慢しすぎる必要はありませんが、妊娠週数や症状によって使える薬が異なります。
高熱が続く、息苦しい、水分が取れない、咳で眠れない場合は、産婦人科やかかりつけ医へ相談してください。
市販薬を購入するときは、妊娠中であることを必ず薬剤師へ伝えましょう。
薬局で「咳が止まらない」と相談されたら確認したい7項目
薬剤師としては、咳止めを選ぶ前に次を確認します。
- いつから咳が続いているか
- 発熱・息苦しさ・胸痛はないか
- 乾いた咳か、痰が絡むか
- 夜間・明け方に悪化するか
- 家族や職場で感染症が流行していないか
- 喘息・アレルギー・逆流性食道炎などの既往
- 最近始めた薬はないか
この7項目だけでも、市販薬で短期間様子を見るケースか、受診を勧めるケースかを整理しやすくなります。
2026年秋「咳が止まらない」でやりがちなNG5つ
NG1.熱がないから感染症ではないと決める
新型コロナ、百日咳などでは高熱が目立たないことがあります。
NG2.黄色い痰だから抗生物質が必要と決める
痰の色だけで細菌感染かどうかは判断できません。
NG3.咳止めを何週間も続ける
長引く咳では原因評価が必要です。
NG4.コロナ陰性だから全部安心する
インフル、百日咳、マイコプラズマ、喘息など他の原因があります。
NG5.子どもの夜間の強い咳を放置する
呼吸困難や嘔吐を伴う場合は早めに受診してください。
よくある質問
Q1.秋に咳が止まらない一番多い原因は?
一つに決めることはできません。感染症、秋花粉、咳喘息など複数が重なります。症状・期間・流行状況で判断します。
Q2.熱なしで咳だけならコロナではない?
いいえ。新型コロナは発熱がない場合もあります。
Q3.百日咳は本当に100日咳が続く?
必ず100日続くわけではありません。名前の由来は長く続く咳ですが、経過や重症度には個人差があります。
Q4.マイコプラズマは咳だけ残る?
発熱などが改善した後も咳が長く続くことがあります。
Q5.咳が何週間続いたら病院へ行く?
3週間以上続く場合は、感染後咳嗽や百日咳、咳喘息などを含め一度相談をおすすめします。ただし息苦しさなどがあれば日数に関係なく早めに受診してください。
Q6.夜だけ咳がひどいのは喘息?
咳喘息や喘息の可能性がありますが、後鼻漏や胃食道逆流などでも夜に悪化します。
Q7.花粉症でも咳は出る?
はい。鼻水が喉へ流れる後鼻漏やアレルギー刺激で咳が出ることがあります。
Q8.市販の咳止めで様子を見ていい?
短期間の軽い咳なら選択肢ですが、長引く・悪化する・呼吸困難を伴う場合は受診してください。

まとめ|2026年秋の咳は「症状+期間+流行状況」で考える
- 2026年秋はコロナ・インフル・秋花粉など複数の要因が重なる
- 熱なしでも感染症は否定できない
- 目のかゆみ・透明な鼻水は秋花粉のヒント
- 急な高熱・強い倦怠感・筋肉痛はインフルを考える
- 数週間続く発作的な咳は百日咳なども候補
- マイコプラズマでは咳が長引くことがある
- 夜・明け方に強い咳は咳喘息・喘息も考える
- 3週間以上続く咳は一度医療機関へ相談
- 息苦しさ・胸痛・血痰などがあれば早めに受診
秋の咳は「ただの風邪」だけではありません。
咳がいつから続いているか、熱・鼻水・目のかゆみ・全身症状があるか、周囲で何が流行しているかを整理すると、受診時にも伝えやすくなります。
ゆずまるのまとめ
「咳が止まらない=風邪が長引いている」と決めつけないことが大切です。2026年秋は感染症と秋花粉が重なる時期。特に3週間以上続く咳、夜眠れないほどの咳、息苦しさを伴う咳は早めに原因を確認しましょう。
参考にした主な情報
- 国立健康危機管理研究機構「急性呼吸器感染症サーベイランス週報」
- 国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ 2026年第36週」
- 日本呼吸器学会「咳嗽・喀痰の診療ガイドライン第2版2025」
- 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する発生状況 2026年」
- 東京都「都内のインフルエンザ、注意報基準を超える」
※この記事は2026年9月23日時点で確認できる情報をもとに作成しています。咳の原因は多岐にわたり、記事だけで診断することはできません。呼吸が苦しい、胸痛、血痰、意識状態の変化などがある場合は早めに医療機関へご相談ください。


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