2026年10月21日更新
「連携強化加算って今は何点?」「第二種協定指定医療機関じゃないと算定できない?」「研修と訓練は年1回ずつ必要?」「PPEや検査キットはどこまで備蓄すればいい?」——2026年度の薬局実務で、施設基準の確認が必要な加算の一つが連携強化加算です。
連携強化加算は、災害や新興感染症の発生時に、他の薬局・医療機関・行政と連携して医薬品供給や地域医療を支えられる薬局を評価する仕組みです。2026年度も5点で、施設基準の届出には様式87の3の4を使用します。
- 連携強化加算は5点
- 調剤基本料の加算として算定
- 第二種協定指定医療機関の指定が必要
- 感染症対応の研修・訓練が必要
- 個人防護具(PPE)の備蓄が必要
- OTC、検査キット、衛生材料などを提供できる体制が必要
- 災害時対応の研修・訓練、医薬品供給体制も必要
- 施設基準届出は様式87の3の4
- 対応可能な体制をホームページ等で広く周知する



※地域支援体制加算の届出は現在の必須要件ではありません。第二種協定指定、研修・訓練、PPE備蓄など現行の施設基準を確認してください。
- 連携強化加算とは?
- 2026年度も5点
- 地域支援体制加算を取っていなくても算定できる?
- 施設基準1|第二種協定指定医療機関の指定
- 施設基準2|感染症対応の研修・訓練
- 研修・訓練はどのくらいの頻度で必要?
- 研修記録は何を残す?
- 施設基準3|個人防護具(PPE)の備蓄
- 施設基準4|OTC・検査キット・衛生材料の提供体制
- 施設基準5|災害対応の研修・訓練
- BCPは必要?
- 施設基準6|地域との連携
- 地域の研修・協議会への参加は必要?
- 施設基準7|ホームページ等での周知
- ホームページ掲載例
- 自宅療養者への対応も必要
- 様式87の3の4で届出
- 届出から算定開始までの流れ
- 薬局内の役割分担を決める
- 届出後は何もしなくていい?
- 個別指導で見られやすいポイント
- 研修・訓練の証拠は残す
- PPE在庫表を作る
- 災害訓練の具体例
- 感染症訓練の具体例
- 特別調剤基本料Aでは注意
- 算定できるケース
- 算定できない・注意が必要なケース
- 管理薬剤師向け|毎月ではなく「四半期」で見ると楽
- 30日で整える実務スケジュール
- 年度初めに確認すること
- 検索されやすい疑問|「連携強化加算」と「地域支援体制加算」は何が違う?
- 検索されやすい疑問|第二種協定指定を受けるメリットは?
- よくある失敗パターン
- よくある質問
- Q1. 連携強化加算は何点?
- Q2. 地域支援体制加算を取っていなくても算定できますか?
- Q3. 第二種協定指定医療機関は必須?
- Q4. 届出様式は?
- Q5. PPEは何日分必要?
- Q6. 検査キットを常時在庫しないとダメ?
- Q7. 研修は外部研修でもいい?
- Q8. 訓練も外部参加でいい?
- Q9. ホームページ掲載は必要?
- Q10. 一度届出すれば永久に算定できますか?
- Q11. BCPは必須ですか?
- Q12. OTCの販売実績は必要?
- Q13. 個別指導で研修記録を見られる?
- Q14. 特別調剤基本料Aでも算定できる?
- Q15. PPE在庫は毎月棚卸しが必要?
- Q16. 研修は全スタッフ参加が必要?
- Q17. 薬剤師会に未加入でも算定できる?
- Q18. 災害訓練は消防訓練と同じでいい?
- 薬剤師からひとこと|「届出書を埋める」より「本当に動ける体制」を
- まとめ|連携強化加算5点は「第二種協定指定+実働体制」がポイント
- 関連記事
- 参考資料・一次情報
連携強化加算とは?
連携強化加算は、他の保険薬局、保険医療機関、都道府県等との連携により、災害または新興感染症の発生時などの非常時に必要な体制を整備している保険薬局を評価する加算です。
厚生労働省の現行点数表では、施設基準に適合して地方厚生局長等へ届け出た保険薬局が調剤を行った場合、5点を所定点数に加算するとされています。
2026年度も5点
2026年度でも連携強化加算は5点です。
2024年度改定で2点から5点へ引き上げられ、その後も現行点数表では5点で運用されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 連携強化加算 |
| 点数 | 5点 |
| 対象 | 施設基準を届け出た保険薬局 |
| 届出様式 | 様式87の3の4 |
| 主な目的 | 災害・新興感染症時の地域医療体制強化 |
地域支援体制加算を取っていなくても算定できる?
できます。
2024年度改定で、連携強化加算について地域支援体制加算の届出を要件とする仕組みは廃止されました。
そのため、現在は地域支援体制加算の算定有無とは切り離して、連携強化加算の施設基準を満たすかどうかで判断します。
施設基準1|第二種協定指定医療機関の指定
連携強化加算の最初の重要要件が、第二種協定指定医療機関の指定を受けていることです。
2026年度の様式87の3の4でも、最初のチェック項目として明記されています。
第二種協定指定医療機関とは?
感染症法に基づき、新興感染症発生・まん延時に都道府県と協定を結び、必要な医療提供や医薬品供給などを担う医療機関・薬局です。
薬局では、感染症発生時の医薬品供給、自宅療養者への調剤・服薬指導、必要物資の提供、地域の医療機関・行政との連携などが求められます。
自薬局が指定されているか確認する方法
都道府県が公表している協定指定医療機関一覧、指定通知書、法人本部・薬剤師会からの案内などで確認します。
「法人として協定済み」でも、実際に自店舗が指定対象に含まれているかは別途確認してください。
指定通知書はどこに保管する?
管理薬剤師がすぐ提示できるよう、施設基準届出書・協定関係書類・研修記録と同じフォルダにまとめておくと管理しやすくなります。
「申請中」でも算定できる?
施設基準は「指定を受けている」ことを求めています。
申請中・協議中の段階で自己判断して算定するのは避け、指定状況を確認してから届出・算定します。
施設基準2|感染症対応の研修・訓練
新型インフルエンザ等感染症等の発生時に適切に対応できるよう、研修・訓練が必要です。
薬局内で実施しても、外部機関が実施する研修・訓練へ参加しても構いません。
研修と訓練は同じ?
実務上は分けて考えると分かりやすいです。
- 研修:感染症の知識、感染対策、服薬指導、供給体制などを学ぶ
- 訓練:実際の発生を想定して手順確認や役割分担を行う
「動画を1本見ただけ」で全ての要件を満たしたと判断せず、施設基準通知・様式に沿って確認しましょう。
研修・訓練はどのくらいの頻度で必要?
2026年度の様式87の3の4では、感染症発生時および災害発生時に備えた研修・訓練を実施していることが要件として示されています。
一方、様式そのものに「必ず年1回以上」と一律の回数が明記されているわけではありません。
実務上は、年度ごとに少なくとも一度は体制を見直し、研修・訓練の実施記録を残しておく運用が管理しやすいでしょう。地域の協定や薬剤師会の運用で頻度が定められている場合は、そちらを優先します。
研修と訓練は別日にやる必要がある?
必ず別日でなければならないと一律に決まっているわけではありませんが、学習だけでなく実働確認まで行ったことが分かる形にしておくのが重要です。
例えば前半30分で感染対策を学び、後半30分でPPE着脱や連絡網確認を行うと、研修と訓練の両方を実施した記録を残しやすくなります。
外部研修だけで足りる?
外部研修を受講しただけでは、自薬局の具体的な動線や連絡体制が確認できません。
外部研修+店舗内訓練の組み合わせにすると、実務上も安心です。
連携強化加算では、感染症対応および災害対応について、継続的な研修・訓練体制が重要です。
過去の個別指導指摘事項でも、感染症に係る研修や訓練を年1回以上行う体制が確認項目とされています。
実務では、年1回を最低ラインとして、年度内の実施日・参加者・内容を記録しておくと安全です。
研修記録は何を残す?
- 実施日
- 研修名
- 主催者
- 参加者
- 内容
- 使用資料
- 修了証・受講証
薬局内研修なら、簡単な議事録や参加者一覧を残しておきます。
施設基準3|個人防護具(PPE)の備蓄
感染症対応に必要な個人防護具(PPE)を備蓄していることが要件です。
具体的には、
- マスク
- 手袋
- ガウン・エプロン
- フェイスシールド・ゴーグル
などが想定されます。
何日分あればいい?
様式87の3の4では単純に「○日分」と一律の数量まで指定しているわけではありません。
薬局規模、従業員数、協定内容、地域の想定に合わせて、非常時に実際に使える量を備蓄します。
期限切れPPEは備蓄扱い?
非常時に使用できる状態であることが前提です。
定期的に数量・使用期限を点検し、期限切れ品だけが残る状態は避けましょう。
施設基準4|OTC・検査キット・衛生材料の提供体制
新興感染症の発生時に、要指導医薬品・一般用医薬品、感染症に係る体外診断用医薬品、マスク等の衛生材料を提供できる体制が必要です。
重要なのは、流行してから慌てて仕入れるのではなく、平時から提供できる体制を整えていることです。
具体的に何を準備する?
- 解熱鎮痛薬
- 咳・鼻症状に対応するOTC
- 承認済み抗原検査キット
- マスク
- 消毒関連用品
- 体温計などの衛生関連用品
感染症流行時には需要が急増するため、仕入先・代替品・発注ルートも確認しておきます。
検査キットは医療用と研究用を混同しない
一般消費者へ販売する場合は、承認済みの一般用検査薬かどうかを確認します。「研究用」と表示されたものを一般用検査キットとして扱わないよう注意が必要です。
抗原検査キットも含まれる?
感染症に係る体外診断用医薬品として、一般用抗原検査キットなどを提供できる体制が想定されます。
取り扱う場合は、医薬品として承認された製品であることを確認してください。
施設基準5|災害対応の研修・訓練
感染症だけでなく、地震・台風・豪雨など災害発生時に医療提供を継続できる体制も求められます。
災害対応では、
- 停電時
- 通信障害時
- 物流停止時
- 店舗被災時
- 薬剤師が出勤できない場合
などを想定します。
BCPは必要?
明文化したBCP(事業継続計画)があると、災害時の役割分担や復旧手順を整理しやすくなります。
連携強化加算のためだけに作るのではなく、実際に使えるBCPとして整備しましょう。
BCPは何ページ必要?
ページ数よりも、非常時に誰が見ても動けることが大切です。
1〜2ページの簡易版でも、連絡先・代替手段・復旧優先順位が明確なら実用的です。
薬局BCPの最小構成
- 責任者・代行者
- スタッフ安否確認
- 卸・薬剤師会・行政の連絡先
- 停電・通信障害時の調剤手順
- 冷蔵医薬品の保管対応
- 在庫不足時の融通ルート
- 患者への案内方法
薬局BCPに入れたい内容
- 安否確認方法
- 責任者・代行者
- 緊急連絡先
- 卸・医薬品供給ルート
- 近隣薬局との連携
- 行政・薬剤師会との連絡
- 停電時の調剤方法
- 電子薬歴が使えない場合の対応
- 冷所品の管理
施設基準6|地域との連携
連携強化加算は、薬局単独で非常時に対応する加算ではありません。
行政、地域薬剤師会、医療機関、他薬局などと連携できることが重要です。
非常時に「どこへ連絡するか」「どこから医薬品を融通してもらうか」を平時から確認しておきます。
地域の研修・協議会への参加は必要?
災害・感染症時の地域連携を実効性あるものにするため、行政・医師会・薬剤師会などが行う研修や協議会への参加は重要です。
参加案内、出席記録、資料などを保存しておくと、体制を説明しやすくなります。
参加できなかった場合は?
欠席したままにせず、資料共有、代替研修、薬剤師会からの情報確認などで補完できるようにします。
「地域連携している」と説明できる実績を日頃から積み上げておくことが重要です。
施設基準7|ホームページ等での周知
災害や新興感染症の発生時などに対応可能な体制を確保していることについて、広く周知する必要があります。
薬局自身のホームページだけでなく、所在地の行政機関や薬剤師会等のホームページで周知されることも想定されています。
店舗掲示だけでは足りない?
連携強化加算では「広く周知」がポイントなので、店内掲示だけでなく、Web上で確認できる状態も整えておくのが安全です。
ホームページ掲載例
災害・新興感染症発生時の対応について
当薬局は、災害または新興感染症発生時に、地域の医療機関・薬局・行政・関係団体と連携し、医薬品供給、調剤、服薬指導等に対応できる体制を整備しています。
実際の掲載内容は、自薬局の協定内容・対応可能範囲に合わせて調整してください。
Web掲載で見落としやすいポイント
- 店舗移転後に旧住所のページが残っている
- 法人トップページにはあるが店舗ページにない
- リンク切れしている
- 更新日が古く、現行体制か分かりにくい
半年に1回程度、実際に自分でページを開いて確認するのがおすすめです。
自宅療養者への対応も必要
新興感染症発生時には、都道府県知事等からの要請を受け、自宅療養者などに対して、
- 調剤
- オンライン服薬指導
- 訪問による服薬指導
- 薬剤の交付
- 配送
などを行える体制が重要です。
配送体制も決めておく
誰が届けるのか、外部配送業者を使うのか、受け渡し方法をどうするのかを事前に決めておきます。
感染症流行時は対面接触を減らす必要があるため、置き配不可の医薬品や本人確認が必要なケースも含めて手順化すると安心です。
→薬局の24時間対応はどこまで必要?夜間休日・在宅・オンコールを解説
様式87の3の4で届出
2026年度の関東信越厚生局などでは、連携強化加算の施設基準届出に様式87の3の4を使用します。
届出前に各チェック項目を実際の体制と照合します。
届出前チェック
- □ 第二種協定指定医療機関の指定を受けている
- □ 感染症対応の研修・訓練体制がある
- □ PPEを備蓄している
- □ OTC・検査キット・衛生材料を提供できる
- □ 災害対応の研修・訓練を行っている
- □ 行政・医療機関・他薬局と連携できる
- □ 非常時対応可能な体制をWeb等で周知している
届出から算定開始までの流れ
- 自薬局が第二種協定指定医療機関であることを確認する
- 感染症・災害対応の研修、訓練、PPE、供給体制、周知を確認する
- 様式87の3の4を作成する
- 管轄する地方厚生(支)局へ施設基準届出を行う
- 受理状況・算定開始日を確認する
- レセコン設定を変更する
- 算定開始後も施設基準を継続して満たしているか定期確認する
届出を出した日からすぐ算定できる?
施設基準の届出では、提出日だけでなく受理日・算定開始日の扱いが重要です。届出書を郵送した時点で自己判断して算定を始めるのは避けましょう。
特に月末近くに届出する場合は、算定開始月を請求担当者と共有してください。
レセコン設定も忘れない
厚生局への届出だけ完了しても、レセコン上の施設基準設定が旧状態のままだと請求ミスにつながります。
「届出担当」「請求担当」「管理薬剤師」が別の場合は、受理確認後に3者で共有する運用がおすすめです。
薬局内の役割分担を決める
| 担当 | 主な役割 |
|---|---|
| 管理薬剤師 | 施設基準全体、研修・訓練、Web周知の確認 |
| 在庫担当 | PPE・衛生材料・検査キットの在庫と期限管理 |
| 請求担当 | 算定開始日・レセコン設定・請求確認 |
| 本部・法人 | 協定指定、届出、行政・薬剤師会との調整 |
| 全スタッフ | 非常時手順・連絡先・感染対策の把握 |
一人薬剤師や小規模薬局では同じ人が複数担当を兼ねます。その場合でも、作業を「頭の中だけ」で管理せず、チェック表に落とし込むと漏れを防げます。
届出後は何もしなくていい?
いいえ。
連携強化加算は、一度届出して終わりではなく、研修・訓練、備蓄、連携体制、周知などを継続して維持する必要があります。
人事異動・在庫変更・Web更新忘れなどで、届出時は満たしていた要件が崩れることがあります。
個別指導で見られやすいポイント
過去の個別指導指摘事項では、
- 第二種協定指定医療機関の指定
- 感染症研修
- 感染症対応訓練
- 非常時対応体制
などが確認されています。
「書類上は届出済み」だけでなく、実際に実施していることが重要です。
その場で出せると安心な書類
- 指定通知書
- 届出書控え
- 研修記録
- 訓練記録
- PPE在庫表
- BCP
- 地域連携会議の資料
- Web周知ページの印刷・URL
研修・訓練の証拠は残す
研修記録は監査のためだけではなく、店舗内で非常時対応を共有する意味でも重要です。
| 残すもの | 例 |
|---|---|
| 感染症研修 | 資料、受講証、参加者一覧 |
| 訓練 | シナリオ、実施記録、振り返り |
| PPE備蓄 | 在庫表、期限チェック |
| 地域連携 | 会議資料、連絡網 |
| 周知 | Web画面の保存、URL |
PPE在庫表を作る
備蓄品は一覧にしておくと管理しやすくなります。
- 品名
- 数量
- 保管場所
- 使用期限
- 最終確認日
- 発注先
を記録しておくと、非常時にもすぐ使えます。
PPEは何を何個備蓄すればいい?
全国一律の「必ず○箱」という基準ではなく、薬局規模やスタッフ数、地域の協定内容に応じて考えます。
目安を決める際は、1日当たりの想定使用数×数日分で考えると整理しやすいです。
例えばスタッフ3人が1日数回対応する想定なら、マスク・手袋・ガウン・フェイスシールドをセットで必要数見積もります。
在庫が少ない品目をどう管理する?
「最低在庫数」を決め、下回ったら補充するルールにすると欠品を防ぎやすくなります。
期限が近いPPEは通常業務で先に使用し、ローリングストックにすると無駄も減らせます。
災害訓練の具体例
大がかりな訓練でなくても、現場で実際に役立つ内容にすることが重要です。
ケース1|停電
レセコン・電子薬歴・自動分包機が停止した場合の手順を確認します。
ケース2|通信障害
オンライン資格確認・電子処方箋が使えない場合の対応を確認します。
ケース3|物流停止
主要卸から納品されない場合に、他卸・近隣薬局・地域薬剤師会とどう連携するか確認します。
ケース4|スタッフ不足
薬剤師が出勤できない場合の応援体制・閉局判断・患者案内を決めます。
感染症訓練の具体例
- 感染疑い患者の動線分離
- PPE着脱
- 検査キット対応
- 自宅療養者への配送
- 電話・オンライン服薬指導
- 感染対策を踏まえた薬剤交付
特別調剤基本料Aでは注意
現行点数表では、特別調剤基本料Aを算定する薬局について、関連する保険医療機関が外来感染対策向上加算・感染対策向上加算の届出を行っている場合は、連携強化加算を算定できない取扱いがあります。
該当する薬局は、自薬局だけでなく関連医療機関側の届出状況も確認してください。
算定できるケース
ケース1|第二種協定指定+研修・訓練・PPE・周知を満たす
施設基準を満たして届出が受理されていれば算定できます。
ケース2|地域支援体制加算を算定していない
現在は地域支援体制加算の届出は連携強化加算の必須要件ではありません。単独で施設基準を満たせば算定できます。
算定できない・注意が必要なケース
ケース1|第二種協定指定医療機関ではない
主要要件を満たさないため算定できません。
ケース2|研修だけで訓練をしていない
実際の体制要件を再確認する必要があります。
ケース3|PPEが期限切れ
備蓄体制として不十分になる可能性があります。
ケース4|Web周知が消えている
ホームページ更新や店舗移転後に掲載が消えていないか確認してください。
管理薬剤師向け|毎月ではなく「四半期」で見ると楽
連携強化加算はマイナ保険証利用率のような毎月変動する指標ではありませんが、体制が崩れていないか定期点検が必要です。
四半期チェック表
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| PPE | 在庫・期限・保管場所 |
| 検査キット | 承認品・在庫・仕入先 |
| BCP | 責任者・連絡先の更新 |
| 研修 | 年度内の実施進捗 |
| 訓練 | 実施記録・課題 |
| Web | 掲載内容・リンク切れ |
30日で整える実務スケジュール
1週目|現状確認
- 第二種協定指定を確認
- 現在の研修・訓練記録を確認
- PPE在庫と期限を確認
- Web掲載の有無を確認
2週目|不足を補う
- 不足PPEを発注
- 検査キット・OTCの供給ルートを確認
- BCP・緊急連絡網を更新
3週目|研修・訓練
- 感染症対応研修
- PPE着脱訓練
- 停電・通信障害の机上訓練
4週目|届出・最終確認
- 様式87の3の4を作成
- 添付・関連書類を確認
- Web周知を確認
- 提出控えを保存
年度初めに確認すること
- 第二種協定指定の状況
- 今年度の研修日程
- 訓練予定
- 行政・薬剤師会の連絡先
- 備蓄リスト
- BCP
- Web掲載
検索されやすい疑問|「連携強化加算」と「地域支援体制加算」は何が違う?
名前が似ていますが、評価する内容は異なります。
| 項目 | 連携強化加算 | 地域支援・医薬品供給対応体制加算 |
|---|---|---|
| 主目的 | 災害・新興感染症時の連携体制 | 地域医療への日常的な貢献・供給体制 |
| 主な確認 | 第二種協定、研修・訓練、PPE、周知 | 実績・供給・地域活動など |
| 関係 | 単独で施設基準を満たせば算定可能 | 別の施設基準 |
「地域支援体制加算を取っていないから連携強化加算も取れない」という理解は、現在の制度では誤りです。
検索されやすい疑問|第二種協定指定を受けるメリットは?
連携強化加算の要件になるだけでなく、地域の感染症・災害対応に薬局が正式に組み込まれる点が大きな意味です。
非常時の連絡網、医薬品供給、患者支援の役割が明確になり、平時から地域医療との接点も増やしやすくなります。
よくある失敗パターン
- 第二種協定指定を法人単位で勘違いしている
- 研修はしたが訓練記録がない
- PPEの期限切れを放置
- 検査キットの仕入ルートが不明
- Web周知が古い
- BCPの連絡先が退職者のまま
- 届出後に担当者が変わり、誰も要件を把握していない
- 地域支援体制加算がないから取れないと思い込む
よくある質問
Q1. 連携強化加算は何点?
5点です。
Q2. 地域支援体制加算を取っていなくても算定できますか?
できます。現在は地域支援体制加算の届出は必須要件ではありません。
Q3. 第二種協定指定医療機関は必須?
はい。2026年度の様式87の3の4でも要件として明記されています。
Q4. 届出様式は?
様式87の3の4です。
Q5. PPEは何日分必要?
一律の数量だけで判断せず、薬局規模・協定内容・地域事情に応じた実用的な備蓄を行います。
Q6. 検査キットを常時在庫しないとダメ?
感染症発生時に提供できる体制が必要です。在庫・調達体制を含めて確認してください。
Q7. 研修は外部研修でもいい?
外部機関が実施する研修への参加でも可能です。
Q8. 訓練も外部参加でいい?
外部機関が実施する訓練への参加も含めて体制を整えることができます。
Q9. ホームページ掲載は必要?
非常時に対応可能な体制を広く周知することが求められます。薬局・行政・薬剤師会等のWebで確認できる状態を整えましょう。
Q10. 一度届出すれば永久に算定できますか?
いいえ。施設基準を継続して満たす必要があります。
Q11. BCPは必須ですか?
非常時に実際に対応できる体制を整えるため、BCPや同等の手順書を整備しておくことをおすすめします。
Q12. OTCの販売実績は必要?
単なる販売実績より、感染症発生時に要指導・一般用医薬品等を提供できる体制を平時から整えていることが重要です。
Q13. 個別指導で研修記録を見られる?
実施状況を説明できるよう、研修・訓練記録は保存しておきましょう。
Q14. 特別調剤基本料Aでも算定できる?
関連医療機関の感染対策加算届出状況によって算定できない場合があります。
Q15. PPE在庫は毎月棚卸しが必要?
毎月必須と一律に定められているわけではありませんが、期限・数量を定期確認できる仕組みは必要です。
Q16. 研修は全スタッフ参加が必要?
全員が対応できることが望ましいですが、勤務形態に応じて複数回実施や資料共有を組み合わせる方法もあります。
Q17. 薬剤師会に未加入でも算定できる?
薬剤師会加入自体が一律の必須要件ではありませんが、地域連携体制を実際に構築できていることが重要です。
Q18. 災害訓練は消防訓練と同じでいい?
避難訓練だけでなく、医薬品供給・調剤継続・通信障害対応など薬局業務に直結する内容も含めるのがおすすめです。
薬剤師からひとこと|「届出書を埋める」より「本当に動ける体制」を
連携強化加算は、日常の処方箋枚数や算定件数を増やすためだけの加算ではありません。
感染症流行や大規模災害が起きたとき、地域の薬局として本当に医薬品供給・服薬支援を続けられるかが問われています。
届出書のチェックを埋めるだけでなく、「明日停電したら?」「主要卸が止まったら?」「感染症患者へ薬を届けるなら?」まで具体的に考えておくと、施設基準が実務に変わります。

※届出後も、研修・訓練、備蓄、地域連携、Web周知などの体制を継続して維持する必要があります。
まとめ|連携強化加算5点は「第二種協定指定+実働体制」がポイント
- 連携強化加算は5点
- 地域支援体制加算の届出は必須ではない
- 第二種協定指定医療機関の指定が必要
- 感染症対応の研修・訓練が必要
- PPE備蓄が必要
- OTC・検査キット・衛生材料の提供体制が必要
- 災害対応の研修・訓練も必要
- 地域の医療機関・薬局・行政との連携が重要
- Web等で対応可能な体制を広く周知
- 届出は様式87の3の4
関連記事
参考資料・一次情報
※本記事は2026年10月21日時点で確認できる厚生労働省・地方厚生局の一次情報をもとに作成しています。実際の届出・算定時には管轄厚生局の最新通知を確認してください。



コメント