2026年10月7日更新
「2026年10月、今は何の感染症が流行っている?」「子どもの咳や発熱はインフル?コロナ?RS?」「長引く咳なら百日咳やマイコプラズマ?」——秋が深まり始める10月は、複数の呼吸器感染症が重なりやすい時期です。
2026年10月6日、国立健康危機管理研究機構(JIHS)は2026年第39週(9月21日〜9月27日)のIDWR速報データを更新しました。神奈川県でも10月1日に第39週の感染症発生情報が更新されており、まさに今週は最新データへ切り替わったタイミングです。
結論からいうと、2026年10月上旬に最も目立つのはインフルエンザです。2026年は例年よりかなり早い時期から増えており、神奈川県でも9月の段階で注意報レベルに達しています。一方、新型コロナ、RSウイルス感染症、百日咳、マイコプラズマ肺炎なども「ゼロになった」わけではなく、症状が似ているため自己判断が難しい状況です。
この記事の結論
- 2026年10月上旬はインフルエンザが最優先で注意
- 今流行しているインフルエンザはA型が中心で、AH1pdm09が目立つ
- 新型コロナも継続して発生しており、症状だけでインフルと見分けるのは難しい
- RSウイルスは乳幼児、とくに0〜1歳の呼吸状態に注意
- 百日咳・マイコプラズマは長引く咳で鑑別に上がる
- 感染性胃腸炎や溶連菌など、呼吸器以外の感染症にも注意
- 高熱がないからといって、感染症を否定できない
- 「何が流行っているか」だけでなく、本人の症状・重症度・周囲の感染状況を見ることが大切



※症状だけで病名を確定することはできません。地域の流行状況や本人の全身状態も合わせて判断してください。
- 2026年10月、今流行している感染症を一覧で確認
- 最新データは2026年第39週|10月6日に更新されたばかり
- ① インフルエンザ|2026年10月は最優先で注意
- ② 新型コロナ|インフルとの見分けが難しい
- ③ RSウイルス感染症|赤ちゃんの呼吸状態に注意
- ④ 百日咳|「咳だけ長い」は要注意
- ⑤ マイコプラズマ肺炎|秋冬の長引く咳で鑑別
- ⑥ 感染性胃腸炎|これから冬に向けて増えやすい
- ⑦ 溶連菌咽頭炎|子どもの強い喉の痛みで注意
- 「咳が止まらない」なら何を考える?
- 症状別|どの感染症を考える?
- 発熱したら何時間後に受診する?
- 検査は何をする?インフル・コロナ・溶連菌など
- 子どもで特に注意したい感染症は?
- 学校・保育園はいつ休む?
- 仕事はいつ復帰できる?
- 高齢者は「熱がない」感染症に注意
- 市販薬で様子を見ていい?薬剤師が見るポイント
- 家族の誰かが感染したら何をする?
- 家庭内感染を減らす具体策
- 2026年10月、ワクチンは何を考える?
- 年齢別|2026年10月に特に注意したい感染症
- 「熱なし」「咳だけ」でも感染症はある?
- 検査前・検査後にどう動く?
- 感染症ごとに薬の考え方は違う
- 薬剤師から見た「今月の感染症」のポイント
- よくある質問
- Q1.2026年10月に一番流行している感染症は?
- Q2.インフルとコロナは症状で見分けられる?
- Q3.熱がなくてもインフル?
- Q4.咳が長いと百日咳?
- Q5.マイコプラズマは大人もなる?
- Q6.RSウイルスは大人も感染する?
- Q7.胃腸炎もこれから増える?
- Q8.子どもが発熱したらすぐ検査?
- Q9.学校でインフルが出ていたら自分の子もインフル?
- Q10.市販の風邪薬だけで様子を見ていい?
- Q11.インフルとコロナに同時感染することはある?
- Q12.百日咳は大人にも感染する?
- Q13.マイコプラズマは抗生物質を飲めばすぐ咳が止まる?
- Q14.RSウイルスは一度かかったらもうかからない?
- Q15.胃腸炎の家族が使ったタオルを一緒に使っていい?
- なぜ10月は感染症が分かりにくい?
- 家庭にあると便利な感染症対策アイテム
- 今月のセルフチェック|受診を迷ったら
- まとめ|2026年10月はインフルを中心に複数感染症へ注意
- 参考資料・一次情報
2026年10月、今流行している感染症を一覧で確認
学童〜若年者で注意発熱、頭痛、だるさ、長引く乾いた咳感染性胃腸炎秋〜冬に増える前段階として注意嘔吐、下痢、腹痛、発熱溶連菌咽頭炎子どもの発熱・強い咽頭痛で鑑別発熱、咽頭痛、発疹、いちご舌など
| 感染症 | 2026年10月上旬の見方 | 主な症状 |
|---|---|---|
| インフルエンザ | 最優先で注意。2026年は流行開始が早い | 発熱、強い倦怠感、頭痛、筋肉痛、咳、鼻水 |
| 新型コロナ | 継続して発生。インフルとの症状重複に注意 | 発熱、咽頭痛、咳、倦怠感、鼻症状など |
| RSウイルス | 乳幼児では引き続き注意 | 鼻水、咳、発熱、喘鳴、呼吸苦 |
| 百日咳 | 長引く咳で鑑別。乳児は重症化に注意 | 発作性の咳、咳込み、嘔吐、息を吸うときの笛声など |
| マイコプラズマ肺炎 | 秋冬に増えやすい。 | |
この表は「症状だけで診断するため」のものではありません。実際には同じ感染症でも症状の出方は人によって違い、複数の感染症が同時期に流行することがあります。
最新データは2026年第39週|10月6日に更新されたばかり
JIHSのIDWR速報では、2026年10月6日に第39週(9月21日〜9月27日)のデータが公開されました。速報値なので後日修正される可能性はありますが、現時点で全国の感染症動向を見るうえで最も新しい公的データの一つです。
また神奈川県衛生研究所も10月1日に第39週の感染症発生情報を更新しています。2025年第15週以降は定点医療機関数の基準が見直されているため、過去との単純比較には注意が必要ですが、現状把握には有用です。
ポイント:感染症の「今日の患者数」がリアルタイムで分かるわけではありません。公的サーベイランスには集計のタイムラグがあるため、最新週のデータと地域の学校・職場・家族内の流行状況を合わせて考えます。
① インフルエンザ|2026年10月は最優先で注意
2026年10月上旬に最も注目したいのがインフルエンザです。
神奈川県では2026年8月の段階で流行開始の目安を超え、その後9月には注意報基準を超えました。冬本番を待たずに増えているため、2026年は「まだ10月だからインフルではない」という考え方は危険です。
今流行っているのはA型?B型?
2026年10月上旬の病原体サーベイランスでは、A型、とくにAH1pdm09が目立っています。
ただし、これは全国すべての患者を調べた結果ではありません。今後H3N2やB型が増える可能性もあるため、「今シーズンはずっとH1N1だけ」と考えない方がよいでしょう。
詳しくは以下の記事で、A型・B型・H1N1の違いまでまとめています。
→【2026年10月最新】今流行っているインフルエンザは何型?A型H1N1を薬剤師が解説
2026年のインフルで多い症状は?
- 発熱
- 強い倦怠感
- 頭痛
- 筋肉痛・関節痛
- 咳
- 鼻水
- のどの痛み
典型的には急な発熱や全身症状が目立ちますが、高熱が出ないインフルエンザもあります。特に高齢者、ワクチン接種後、解熱剤使用中などでは「37℃台だから違う」とは言い切れません。
検査が陰性でもインフルのことがある?
あります。発症直後はウイルス量が少なく、迅速抗原検査で陰性になる場合があります。
② 新型コロナ|インフルとの見分けが難しい
新型コロナウイルス感染症も継続して発生しています。秋はインフルエンザが目立つため「発熱=インフル」と思いがちですが、症状だけで新型コロナを除外することはできません。
コロナでみられる症状
- 発熱
- のどの痛み
- 咳
- 鼻水・鼻づまり
- 倦怠感
- 頭痛
これらはインフルエンザや普通の風邪でも起こります。
「のどが痛いからコロナ」「高熱だからインフル」という単純な見分け方はできません。家族や職場での感染状況、発症経過、検査結果を含めて判断します。
③ RSウイルス感染症|赤ちゃんの呼吸状態に注意
RSウイルス感染症は、乳幼児で特に注意したい呼吸器感染症です。神奈川県の2026年9月の感染症ニュースでも、インフルエンザとともに注目感染症として取り上げられています。
大人や年長児では「少し咳や鼻水がある程度」で済むこともありますが、乳児、とくに生後数か月の赤ちゃんでは細気管支炎や肺炎などに進み、呼吸状態が悪化することがあります。
RSで受診を考えたいサイン
- 呼吸が速い
- ゼーゼー、ヒューヒューする
- 胸やみぞおちがペコペコへこむ
- 顔色や唇の色が悪い
- ミルクや水分が取れない
- ぐったりしている
赤ちゃんの場合、「熱が高くないから大丈夫」とは限りません。呼吸状態と水分摂取量を見ることが重要です。
→RSウイルスが2026年秋に増加?大人・子どもの症状と受診目安
④ 百日咳|「咳だけ長い」は要注意
百日咳は、百日咳菌による呼吸器感染症です。
初期は普通の風邪のような鼻水や軽い咳から始まることがあり、その後、発作的な強い咳が長く続くことがあります。
百日咳を疑うヒント
- 咳が2週間以上続く
- 夜間に咳込みが強い
- 連続して咳き込む
- 咳のあとに吐く
- 息を吸うときに「ヒュー」という音が出る
- 家族や学校で百日咳が出ている
ただし成人では典型的な笛声が出ないこともあります。
特に乳児では、強い咳が目立たなくても無呼吸など重い症状が出ることがあるため注意が必要です。
⑤ マイコプラズマ肺炎|秋冬の長引く咳で鑑別
マイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマという細菌による呼吸器感染症です。
厚生労働省によると、小児や若い人の肺炎の原因として比較的多く、報告例の約80%は14歳以下です。1年を通じてみられますが、秋冬に増加する傾向があります。
マイコプラズマ肺炎でみられる症状
- 発熱
- 頭痛
- だるさ
- 乾いた咳
- 咳が長引く
咳は発熱などより少し遅れて始まり、その後長引くことがあります。
「熱は下がったのに咳だけ全然よくならない」「夜になると咳が強い」といった場合には、マイコプラズマを含めた鑑別が必要になることがあります。
⑥ 感染性胃腸炎|これから冬に向けて増えやすい
秋から冬にかけては、感染性胃腸炎にも注意が必要です。特にノロウイルスなどによる胃腸炎は冬に増えやすく、家庭・保育園・学校・施設などで一気に広がることがあります。
主な症状
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 発熱
子どもや高齢者では脱水に注意します。
脱水のサイン
- 尿が少ない
- 口が乾く
- 泣いても涙が少ない
- ぐったりする
- 水分を飲んでもすぐ吐く
嘔吐しているときに一気に大量の水分を飲ませると、再び吐くことがあります。少量ずつ回数を分ける方法が基本です。
⑦ 溶連菌咽頭炎|子どもの強い喉の痛みで注意
A群溶血性レンサ球菌による咽頭炎は、子どもでよくみられる感染症です。
発熱と強い喉の痛みが目立つ一方、咳や鼻水はあまり目立たないことがあります。
よくみられる症状
- 発熱
- 強い咽頭痛
- 扁桃の腫れ
- 発疹
- いちご舌
溶連菌は細菌感染症のため、診断された場合は抗菌薬が処方されることがあります。症状がよくなったからと自己判断で中断せず、処方どおり服用します。
「咳が止まらない」なら何を考える?
2026年10月は、咳を主症状とする感染症が複数重なります。
| 咳の特徴 | 考えられる感染症の例 |
|---|---|
| 急に高熱+強いだるさ+咳 | インフルエンザなど |
| のどの痛み+咳+鼻症状 | 新型コロナ、一般的な風邪など |
| 乳児のゼーゼー・呼吸苦 | RSウイルスなど |
| 発作的な咳が長期間続く | 百日咳など |
| 乾いた咳が長引く | マイコプラズマ肺炎など |
もちろん、咳だけで病名を決めることはできません。
感染症以外にも、喘息、咳喘息、秋花粉、後鼻漏、胃食道逆流症などで咳が続くことがあります。
→2026年秋、咳が止まらない原因は?コロナ・インフル・秋花粉・百日咳・マイコプラズマを比較
症状別|どの感染症を考える?
「何が流行っているか」も大切ですが、実際に体調を崩したときは症状の組み合わせを見ると受診時の情報整理に役立ちます。
高熱+強いだるさ+関節痛
インフルエンザでよくみられる組み合わせです。ただし新型コロナなどでも高熱や強い倦怠感は起こります。学校・職場・家庭でインフルが出ているかも参考になります。
のどの痛みが強い
新型コロナ、溶連菌、一般的なウイルス性咽頭炎などが候補になります。溶連菌では高熱・強い咽頭痛・発疹・いちご舌などがみられることがあります。
咳が2週間以上続く
百日咳、マイコプラズマ肺炎、咳喘息、後鼻漏などを考えます。特に「夜に咳が止まらない」「咳き込んで吐く」「家族内で同じ咳が続いている」といった情報は重要です。
赤ちゃんがゼーゼーする
RSウイルス感染症などでみられることがあります。呼吸が速い、胸がへこむ、ミルクを飲めない、顔色が悪い場合は早めの受診が必要です。
嘔吐・下痢が中心
感染性胃腸炎が候補になりますが、インフルエンザでも子どもを中心に嘔吐や下痢が出ることがあります。脱水の有無が重要です。
大切なのは:症状のパターンは「病名を決める答え」ではなく、受診時に伝える材料です。感染症は症状が重なるため、自己診断だけで抗菌薬や残薬を使わないでください。
発熱したら何時間後に受診する?
「熱が出たらすぐ検査に行った方がいい?」とよく聞かれますが、発症直後はインフルエンザなどの迅速検査で陰性になることがあります。
一方、検査の精度だけを気にして受診を遅らせすぎるのも危険です。
特に以下の場合は「何時間たつまで待つ」と決めず、早めに相談してください。
- 呼吸が苦しい
- 意識がおかしい
- 水分が取れない
- けいれんがある
- 顔色が悪い
- 乳児・高齢者
- 妊婦
- 基礎疾患がある
- 急速に症状が悪化している
検査は何をする?インフル・コロナ・溶連菌など
感染症によって検査方法は異なります。
| 感染症 | よく使われる検査の例 | 注意点 |
|---|---|---|
| インフルエンザ | 迅速抗原検査など | 発症直後は陰性になることがある |
| 新型コロナ | 抗原検査、PCRなど | 検査時期・検体採取で結果が変わることがある |
| 溶連菌 | 迅速抗原検査、培養など | 症状だけでは確定できない |
| マイコプラズマ | 核酸検査、抗原検査など | 医療機関・状況により検査法が異なる |
| 百日咳 | 核酸検査、培養、血清学的検査など | 発症からの時期で適した検査が変わる |
「一度陰性だったから完全に違う」と言い切れない感染症もあります。検査結果だけでなく、発症からの時間や症状、周囲の感染状況を合わせて判断します。
子どもで特に注意したい感染症は?
子どもでは年齢によって注意点が変わります。
乳児
RSウイルス、百日咳、インフルエンザなどで重症化する可能性があります。熱の高さだけでなく、呼吸、水分、顔色、反応を見ます。
幼児〜小学生
インフルエンザ、溶連菌、RSウイルス、マイコプラズマ肺炎などが鑑別に上がります。学校・園で何が流行しているかも重要な情報です。
中高生
インフルエンザやマイコプラズマ肺炎、百日咳などが問題になることがあります。部活や学校行事で人との接触が増え、感染が広がるケースもあります。
学校・保育園はいつ休む?
感染症によって登校・登園の基準は異なります。
代表的なインフルエンザでは、学校保健安全法上、原則として「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日を経過するまで」が出席停止期間です。幼児では解熱後3日を経過するまでとされています。
新型コロナや溶連菌などは扱いが異なるため、「兄弟が同じ病気だから同じ日数休む」とは限りません。学校・園の案内や医師の指示を確認してください。
陰性証明を取りに行く必要は?
インフルエンザでは、出席停止期間を経過した後に学校復帰するためだけに改めて陰性確認を行う必要は通常ありません。施設ごとの提出書類は確認してください。
仕事はいつ復帰できる?
一般の会社員には、学校のように全国一律の出勤停止日数が法律で定められているわけではありません。勤務先の就業規則、医師の指示、症状の改善状況を確認します。
解熱した直後でも感染性が残っていることがあるため、「熱が下がった=翌朝から出勤」と単純には考えません。咳やくしゃみが続く場合は周囲への配慮も必要です。
高齢者は「熱がない」感染症に注意
高齢者では、インフルエンザや肺炎でも高熱が出ないことがあります。
「熱がないから感染症ではない」と判断せず、
- 食欲低下
- 急な元気のなさ
- ぼんやりする
- 歩けなくなった
- 息が荒い
- 水分が取れない
などの変化にも注意してください。
市販薬で様子を見ていい?薬剤師が見るポイント
軽い鼻水や咳、発熱で全身状態が良ければ、市販薬を使いながら休養する選択肢もあります。ただし「感染症の種類」よりも、重症化のサインがないかを優先します。
市販薬だけで様子を見やすいケース
- 水分が取れている
- 呼吸が苦しくない
- 意識がはっきりしている
- 症状が軽く、悪化していない
- 重症化リスクの高い持病がない
受診を優先したいケース
- 呼吸苦、胸痛、ゼーゼーが強い
- 水分がほとんど取れない
- 尿が極端に少ない
- 意識がおかしい、ぐったりしている
- 高熱が続く、または一度改善後に悪化した
- 乳児、高齢者、妊婦、免疫低下、重い基礎疾患がある
成分の重複にも注意
処方された解熱剤と市販の総合感冒薬にアセトアミノフェンなど同じ成分が含まれることがあります。複数の薬を使う場合は、商品名だけでなく成分名を確認してください。
家族の誰かが感染したら何をする?
- 体調の悪い人は無理に外出しない
- 換気する
- 手洗いを増やす
- 咳やくしゃみがある人は咳エチケットを意識
- タオルやコップの共用を避ける
- 高齢者・乳幼児・妊婦との近距離接触を減らす
- 家族も数日間は症状を観察する
完全に隔離できない家庭も多いと思います。完璧を目指すより、できる感染対策を複数重ねることが現実的です。
家庭内感染を減らす具体策
家族内で完全に感染を防ぐことは難しいですが、次の対策を重ねることで感染機会を減らせます。
可能なら休む場所を分ける
感染した人が静かに休める場所を確保し、特に乳幼児、高齢者、妊婦、基礎疾患がある人との長時間の近距離接触を減らします。
換気をする
閉め切った部屋では呼吸器感染症が広がりやすくなります。気温に配慮しつつ定期的に換気します。
タオル・コップの共用を避ける
家庭内で完全に食器を分ける必要性は状況によりますが、タオルやコップを共用しない、看病後に手を洗うといった基本対策は重要です。
看病する人も体調を記録
発熱、咳、のどの痛み、倦怠感が始まった時刻を記録しておくと、受診時に「いつから症状が出たか」を伝えやすくなります。
2026年10月、ワクチンは何を考える?
この時期はインフルエンザワクチンを検討する人が増えます。
すでにインフルエンザ流行が始まっている地域もありますが、シーズンは今後も続きます。「もう流行したから遅い」と一律に考える必要はありません。
→フルミストと注射はどっち?2026/27インフルエンザワクチンを比較
年齢別|2026年10月に特に注意したい感染症
0〜1歳
RSウイルス、百日咳、インフルエンザなどで重症化に注意します。高熱の有無より、呼吸が苦しくないか、ミルクや水分が取れているか、顔色が悪くないかを優先して見ます。
2〜6歳
インフルエンザ、RSウイルス、溶連菌、感染性胃腸炎などが候補になります。園で流行している感染症がある場合は、受診時に必ず伝えましょう。
小学生〜高校生
インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、百日咳などに注意します。学校行事や部活動で接触機会が多く、集団内で感染が広がりやすい時期です。
成人
インフルエンザ、新型コロナ、百日咳、マイコプラズマ肺炎などが候補になります。成人の百日咳は典型的な笛声がないこともあり、「咳だけ長い」で見逃されることがあります。
高齢者
インフルエンザや新型コロナ、肺炎などで重症化に注意します。高熱が出なくても、食欲低下、活動性低下、意識の変化、呼吸数増加などが重要なサインになります。
「熱なし」「咳だけ」でも感染症はある?
あります。感染症=高熱というイメージがありますが、すべての人に高熱が出るわけではありません。
熱がないインフルエンザ
インフルエンザでも高熱が出ないケースがあります。高齢者、ワクチン接種後、解熱剤使用中などでは、典型的な高熱にならないことがあります。
咳だけ長く続く百日咳・マイコプラズマ
百日咳では発熱が目立たず、咳だけが長引くことがあります。マイコプラズマ肺炎でも、発熱が落ち着いた後に咳だけ残るケースがあります。
のどの痛みだけでもコロナ?
新型コロナでは咽頭痛がみられることがありますが、普通の風邪や溶連菌でも喉は痛くなります。症状1つだけで病名を決めることはできません。
検査前・検査後にどう動く?
検査前
- 症状が始まった日時をメモする
- 最高体温を記録する
- 家族・学校・職場で流行している感染症を確認する
- 飲んだ解熱剤・市販薬の名前を控える
- ワクチン接種歴が分かれば伝える
検査が陰性だった場合
症状が軽く改善していれば経過を見る場合もありますが、発症直後の検査では陰性になる感染症もあります。症状が悪化したり、周囲で同じ感染症が流行している場合は再相談を考えます。
陽性だった場合
処方薬の用法を守り、学校・仕事の復帰条件を確認します。同居家族も数日間は体調変化に注意します。
感染症ごとに薬の考え方は違う
「感染症なら抗生物質」という考え方は誤りです。
耐性や年齢などを考慮溶連菌細菌診断後に抗菌薬治療を行うことがある
| 感染症 | 原因 | 治療の考え方 |
|---|---|---|
| インフルエンザ | ウイルス | 必要に応じて抗インフルエンザ薬 |
| 新型コロナ | ウイルス | 重症化リスクなどに応じて抗ウイルス薬を検討 |
| RSウイルス | ウイルス | 多くは対症療法。重症時は入院管理など |
| 百日咳 | 細菌 | マクロライド系などの抗菌薬が使われることがある |
| マイコプラズマ | 細菌 | 抗菌薬を使用。 |
ウイルス感染症に抗菌薬は効きません。以前処方された抗菌薬の残りを自己判断で使うことは避けてください。
薬剤師から見た「今月の感染症」のポイント
2026年10月は、単に「インフルエンザが流行している」で終わらせず、症状が似た感染症が複数あることを意識したい時期です。
特に薬局では、
- 「熱はないけどだるい」
- 「咳だけ2週間以上続く」
- 「子どもが夜になると咳き込む」
- 「学校でインフルAが出ている」
- 「家族がコロナ陽性だった」
- 「赤ちゃんがゼーゼーしている」
といった情報が、受診勧奨やセルフケア判断に重要です。
重要:市販薬で症状を抑えるだけでよいケースと、検査や診察が必要なケースがあります。呼吸苦、意識障害、水分が取れない、乳児の呼吸状態悪化などは市販薬で様子を見る場面ではありません。
よくある質問
Q1.2026年10月に一番流行している感染症は?
現時点で最も目立つのはインフルエンザです。2026年は流行開始が早く、9月の段階で注意報レベルに達した地域があります。
Q2.インフルとコロナは症状で見分けられる?
完全には見分けられません。発熱、咳、のどの痛み、倦怠感などが重なります。
Q3.熱がなくてもインフル?
可能性はあります。発熱の高さだけで否定できません。
Q4.咳が長いと百日咳?
百日咳は候補の一つですが、マイコプラズマ、咳喘息、後鼻漏などでも長引く咳は起こります。
Q5.マイコプラズマは大人もなる?
なります。小児・若年者に多いですが、大人でも感染・発症します。
Q6.RSウイルスは大人も感染する?
感染します。大人では軽症のことも多いですが、高齢者や基礎疾患がある方では重症化に注意します。
Q7.胃腸炎もこれから増える?
感染性胃腸炎は秋から冬にかけて増えやすくなります。嘔吐・下痢が始まったら脱水に注意してください。
Q8.子どもが発熱したらすぐ検査?
検査の適切なタイミングは発症からの時間や症状によって異なります。重い症状がある場合は検査時間を待たず受診してください。
Q9.学校でインフルが出ていたら自分の子もインフル?
可能性は上がりますが、確定はできません。新型コロナや他の感染症も同時に流行することがあります。
Q10.市販の風邪薬だけで様子を見ていい?
軽い症状で全身状態が良ければセルフケアできる場合もありますが、呼吸苦、脱水、意識の変化、乳幼児の悪化などがあれば受診を優先します。
Q11.インフルとコロナに同時感染することはある?
あります。一方が陽性だからもう一方を完全に否定できるわけではありません。重い症状がある場合は自己判断せず医療機関へ相談してください。
Q12.百日咳は大人にも感染する?
感染します。成人では典型的な症状がそろわず、「咳だけ長く続く」という形になることもあります。乳児へうつすと重症化する可能性があるため、家庭内に赤ちゃんがいる場合は特に注意します。
Q13.マイコプラズマは抗生物質を飲めばすぐ咳が止まる?
治療が適切でも咳がすぐ完全に消えるとは限りません。咳が長引くことがあるため、改善が乏しい・悪化する場合は再受診を考えます。
Q14.RSウイルスは一度かかったらもうかからない?
再感染することがあります。年長児や大人では軽症でも、乳児や高齢者では重症化に注意します。
Q15.胃腸炎の家族が使ったタオルを一緒に使っていい?
共用は避けた方が安全です。特に嘔吐・下痢がある場合は、手洗いと環境の衛生管理を徹底します。
なぜ10月は感染症が分かりにくい?
10月は「夏の感染症が完全に終わったわけではない一方、冬の呼吸器感染症が立ち上がる」という境目の時期です。
① インフルエンザが例年より早く始まっている
2026年は夏の終わりからインフルエンザ報告が増え、秋の早い段階から注意が必要になりました。そのため「10月の発熱=まだインフルではない」という従来の感覚が当てはまりにくくなっています。
② 学校・保育園・職場で接触機会が多い
運動会、学校行事、部活動、職場イベントなど、人が集まる機会が増えると呼吸器感染症が広がりやすくなります。家族の誰かが集団生活をしていると、家庭内へ持ち込まれる可能性もあります。
③ 朝晩の気温差で「風邪かな?」と判断しやすい
寒暖差や秋花粉でも鼻水、くしゃみ、咳が出るため、感染症との区別が難しくなります。花粉症だと思っていたら発熱や強い倦怠感が加わった、という場合は感染症も考えます。
④ ワクチン接種時期と流行開始が重なる
インフルエンザワクチンを検討する時期ですが、すでに流行が始まっている地域があります。接種直前に体調を崩すケースもあるため、接種予定と現在の体調を医療機関へ伝えましょう。
家庭にあると便利な感染症対策アイテム
- 体温計
- 水分補給に使える飲料や経口補水液
- 不織布マスク
- ティッシュ、ゴミ袋
- 石けん・手洗い用品
- 普段飲んでいる薬の一覧
- 子どもの場合は体重メモ
- 医療機関・夜間相談窓口の連絡先
薬を大量に買い置きする必要はありません。むしろ「今飲んでいる薬が分かる」「発症時刻・体温・症状を記録できる」ことの方が、受診時には役立ちます。
残っている抗菌薬は使わない
以前の風邪や肺炎で処方された抗菌薬が残っていても、今回の感染症に合うとは限りません。ウイルス感染症には抗菌薬は効かず、細菌感染症でも原因菌や年齢、アレルギー、腎機能などで薬の選択が変わります。
解熱剤の重複をチェック
市販の総合感冒薬と処方薬に同じ解熱鎮痛成分が含まれることがあります。複数製品を使う前に、薬剤師へ成分の重複を確認してください。
今月のセルフチェック|受診を迷ったら
- □ 呼吸が苦しい、胸が痛い
- □ 水分がほとんど取れない
- □ 尿が極端に少ない
- □ 意識がぼんやりする、反応がおかしい
- □ けいれんがある
- □ 乳児でミルクが飲めない、胸がへこむ呼吸をしている
- □ 高齢者で急に食事が取れなくなった、普段より反応が鈍い
- □ 高熱や咳が続き、改善する様子がない
- □ 一度よくなったあと再び悪化した
- □ 妊娠中・重い基礎疾患・免疫低下がある
1つでも強く当てはまる場合は、市販薬だけで長く様子を見ず医療機関へ相談してください。

※家庭でできる対策を続けつつ、呼吸苦・脱水・意識の変化などがある場合は早めに医療機関へ相談してください。
まとめ|2026年10月はインフルを中心に複数感染症へ注意
- 2026年10月上旬はインフルエンザが最も目立つ
- A型、とくにH1N1系統が目立つが、今後B型が増える可能性もある
- 新型コロナも継続して発生しており、症状だけでの判別は難しい
- RSウイルスは乳幼児の呼吸状態に注意
- 百日咳・マイコプラズマは長引く咳で鑑別
- 感染性胃腸炎・溶連菌などにも注意
- 高熱がないからといって感染症を否定しない
- 周囲の流行状況、症状の経過、重症度を合わせて判断する
2026年10月は、「何が流行っているか」を知るだけでなく、自分や家族の症状がどの程度危険なのかを見極めることが重要です。
特にインフルエンザは例年より早く流行しています。発熱、強い倦怠感、咳などがあり、学校・職場・家庭で感染者が出ている場合は、無理せず休み、必要に応じて医療機関へ相談してください。
参考資料・一次情報
- 国立健康危機管理研究機構:IDWR速報データ 2026年第39週
- 国立健康危機管理研究機構:インフルエンザ
- 厚生労働省:令和8年度 今冬の急性呼吸器感染症(ARI)総合対策
- 厚生労働省:マイコプラズマ肺炎
- 神奈川県衛生研究所:2026年週報及び当該週に流行した感染症の発生状況
- 神奈川県衛生研究所:感染症ニュース!2026年
※本記事は2026年10月7日時点で確認できる最新の公表情報(10月6日更新データを含む)をもとに作成しています。感染症発生動向の速報値は後日修正される可能性があります。個別の診断・治療については医師・薬剤師などの医療専門職へご相談ください。


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